老後は仕事ができなくなり労働収入が入らなくなると、年金に頼った生活になるはずです。今の20代が年金を払うことでいくらもらえるのか、明確に答えられる方は多くはありません。将来的に年金だけで生活していけるのか、他に対策が必要なのかをこの記事では説明していきます。

この記事でわかること
  • 一般的な会社員がもらう年金額がわかる
  • フリーランスがもらう年金額がわかる
  • 年金に頼らない方法がわかる




20代会社員の年金支給総額はいくら?

会社員の年金支給総額は約2,500万円

平均年収400万円の会社員が40年間年金を納め続けた後、65歳からもらえる年金額は毎月約14万円。仮に65歳から80歳まで15年間年金を受け取り続けることになれば年金支給総額は約2,520万円となります(90歳まで長生きした場合の年金支給総額は約4,200万円)。


会社員は1,400万円も年金を支払う

一般的な会社員が支払うべき年金(厚生年金)の支払額というのは毎年厚生労働省が日本経済の指数を考慮し決定していましたが、2017年以降厚生年金保険料率は18.3%と固定となることが決まっています。ここ10年での厚生年金保険料率の推移は以下の通りです。

厚生年金保険料率の推移
期間 保険料率
2009年15.704%
2010年16.058%
2011年16.412%
2012年16.766%
2013年17.120%
2014年17.474%
2015年17.828%
2016年18.182%
2017年18.300%

厚生年金というのは勤め先の企業と折半する決まりとなっているため、年収400万円の方が40年間で支払うべき厚生年金の金額は約1,464万円(= 年収400万円 × 9.15% × 40年間)となる想定です。


20代フリーランスの年金満額支給額はいくら?

フリーランスの年金支給総額は約1,000万円

会社に属さず個人事業主(フリーランス)の場合は会社員のように年収に応じて支払額や支給額が変動することはありません。65歳からもらえる年金額は毎月約6万円。仮に65歳から80歳まで15年間年金を受け取り続けることになれば年金支給総額は約1,080万円となります(90歳まで長生きした場合の年金支給総額は約1,800万円)。


フリーランスは約1,182万円も年金を支払う

フリーランスが支払うべき毎月の年金支払い金額は日本年金機構から発表されており、平成31年〜令和2年までの年金支払額は月額16,410円。昭和36年では毎月100円の支払額だったのが30年前には月額8,000円となり、現在ではその倍額の16,410円で、今後も年金の支払額は上がっていくと予想されています。(詳しくは日本年金機構HPをご確認ください。)

現時点での年金支払額の引き上げ率を加味した場合20代のフリーランスが40年間で支払うべき年金支払総額は約1,182万円となり、年金支給総額は約1,000万円を上回る計算です。


20代の年金は破綻する

厚生年金を支払い続けている会社員でも1,400万円支払って老後に2,500万円もらえる想定なら十分と考えるのは危険かもしれません。年金のシステムを脅かす出来事が日本では起き続けていて、ほぼ不可避と言われている現状を説明していきます。

年金を納めない人が増えている

年金納付率

厚生労働省年金局によれは、平成元年には85%あった年金納付率が平成28年には65%にまで下がっています。納付対象者約1,500万人とすれば過去30年間の間に300万人も年金を納付することを諦めたことになります。

年金を納付しない人が増えるということは年金支給額の財源を確保できなくなっているということになり、結果支給額の減少につながっていきます。


少子化が年金を終わらせる

人口ピラミッド

総務省統計局が発表している人口ピラミッドを参照すれば2017年時点で40歳となる方の人口が最も多く、65歳以上の老人は2042年まで増え続けることが決まっています。以降、日本の出生数は40年間で約半分まで減少していくため年金を支払う労働人口よりも年金受給者の数が圧倒的に多くなっていき、最終的には年金のほとんどを税金でまかなうことになっていきます。


年金支給額は減る可能性もある

平成31年(2019年)に年金支給額が前年度より0.1%プラスとなったことを厚生労働省が発表していますが、それもいつまで維持できるかはわかりません。過去50年間の国民年金満額支給額は上がってきていますが、社会保障費が圧迫される中で消費税など税金を増税しなくてはいけない状況が今後より激しくなっていきます。


年金に頼らない20代になる

年金は国民の義務として払わないといけません。しかし日本の家計は今のままでは厳しくなっていくことは明らかです。国の資産運用ばかりに頼ってしまうと今の20代は損をしてしまうばかりです。

年金よりも有意義な資産運用方法はたくさんあります。これから金融知識をつけて自分にあった投資や資産運用方法を早く見つけておくことが20代にとって老後生き残るために必要な戦略です。


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今まで投資を経験したことがない、投資の知識がほとんどない方は投資に失敗するリスクがかなり高くなっています。投資は金融知識も必要ですが、経験も投資に勝つ上では必要不可欠な要素です。

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