Loom Networkにはホワイトペーパーが存在しません。
ホワイトペーパーを用意しないのは構想や計画を語ることが安っぽく捉えられるからです。
そこには具体的な結果や実績が伴ったプロジェクトでありたいという運営側の思いがあります。
本記事ではそんなLoom Networkという仮想通貨ブロジェクトについて説明していきます。
仮想通貨Loom Networkとは

Loom Network(ルームネットワーク)とは、Ethereum(イーサリアム)上にあるDAppsのスケーラビリティの問題を解決するソリューションです。
Loom Networkをわかりやすく解説
DAppsとは「分散型アプリ(Decentralized Applicationsの略称)」という意味。
簡単に説明すれば、iphoneで使うGoogleマップやLINEなどのアプリにブロックチェーン技術が使われているものと想像してください。
DAppsではブロックチェーンの取引処理速度が速ければ早いほど利便性が高くなります。
2019年時点のブロックチェーン技術は利用者が増えると取引処理速度が遅くなったり、取引コストが高くなるスケーラビリティ問題が発生しています。
ビットコインやイーサリアムは仮想通貨の中でも特に利用者が多いため、スケーラビリティ問題を引き起こしやすい仮想通貨です。
Loom Networkはイーサリアムのブロックチェーンを利用したDAppsに特化して、スケーラビリティの問題を解決するためのプロジェクトです。
利用者が増えても取引速度やコストが安定して利用することを目的としています。
Loom Networkの基本情報
項目 | 詳細 |
通貨単位 | LOOM |
発行枚数 | 10億LOOM |
ICO | 未実施 |
トークン規格 | ERC20 |
公開日 | 2018年3月 |
運営拠点 | アジア |
公式サイト | https://loomx.io/ |
公式ブログ | https://medium.com/loom-network |
Loom NetworkはICOを実施せず、プライベートで資金調達に成功しています。
現時点のLoom Networkの価格(チャート)はCoinMarketCapで確認することができます。
仮想通貨Loom Networkの特徴
サイドチェーン「DAppsChain」
Loom NetworkにはDAppsChainというサイドチェーンが採用されています。
サイドチェーンとは、メインのブロックチェーンから派生するブロックチェーンのことを指します。
メインチェーンからサイドチェーンを走らせることにより、以下のようなメリットがあります。
サイドチェーンのメリット |
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サイドチェーンは本来メインチェーンで処理すべき取引を代替する役割があります。
メインチェーンの取引量をサイドチェーンが負担し、メインチェーンの取引が混雑することを防ぎます。
また、通常のメインチェーンに大きな欠陥があった場合システム全体を改修(ハードフォーク)する必要がでてきます。
しかし、サイドチェーンがある場合はその欠陥を補完する役割も担えるため、ハードフォークせずにシステムを運用することもできるようになります。
Loom Networkに採用される「DAppsChain」と他のサイドチェーンとの大きな違いは、「Solidity」というイーサリアムと同じ特殊なプログラミング言語が採用されていることです。
LISKという仮想通貨ブロジェクトでは「javascript」という簡単で世界的にもメジャーなブログラミング言語が採用されていますが、イーサリアムの創始者ヴィタリク氏曰くSolidityは「スマートコントラクトを実現する上で最も効率的な言語である」と言われています。
開発をサポートする「Loom SDK」
より多くのエンジニアにLoom Networkを利用してもらうため、Loom NetworkではDAppsの開発をサポートするキット「Loom SDK」を開発しています。
Loom SDKは仮想通貨ゲームを開発するための便利ツールです。
高度なスマートコントラクトを作るためのコードやサンプルが用意されており、1からDAppsを立ち上げるよりも短期間で効率的にアプリケーション開発を進めることができます。
2018年9月には、韓国ソウルにて多くのエンジニアがLoom SDKを使ってDAppsゲームのプロトタイプをハックするイベント(ハッカソン)が開催され賑わいました。
ソウル以外でも過去に東京(二回)、ニューヨーク、北京、上海、ロンドンでハッカソンは開催されており、今後Loom SDKを使ってより画期的なDAppsゲームが世の中に現れることが期待されています。
Plasma Cashを実装
2018年6月30日、Loom Networkのサイドチェーン上で初期のPlasma Cashが実装されたことが発表されました。
Plasma Cashとは無数のサイドチェーンでツリー(木の枝が生えているような)構造を作ることによって、スケーラビリティの問題を解決するソリューションです。
Plasma Cashを実装するメリット |
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イーサリアム創設者のヴィタリク氏などによって提案されたPlasma Cashは取引処理が向上し、途中でゲームが止まることもなくスムーズにゲームを進めることができるようになります。

ERC721トークンは取引履歴や所有権(NFT)の移動を記録できる仕様のため、ゲームで交換されるモンスターの所有権を変更するなど様々な用途に応用することによって、よりエキサイティングなゲームを作り出すことができるようになります。
仮想通貨Loom Networkを使ったDApps
My Crypto Heroes

My Crypto Heroesは日本発のLoomNetworkを採用したシミュレーションRPG。
領地やPVPバトルによって得られる報酬にはERC721トークンが使われているため、プレイヤーへの負担(送金コスト)を最小限にしてETHを獲得することができます。
トレード機能や英雄やアイテムを収集しバトルを勝ち上がっていくことで仮想通貨資産を増やすこともできます。
Delegate Call
Delegate Callは、ブロックチェーンベースのQ&Aサイトです。
ブロックチェーンを利用しているため、投稿された質問に対して答えることで報酬(トークン)がもらえます。
さらにLoom Networkによってより早い取引を実現することができます。
Crypto Zombies

Crypto Zombiesは、自分でゲームを構築しながらDAppsコードを学習することができるアプリケーションです。
プログラミング言語であるSolidityを使ってスマートコントラクトを作成することができます。
仮想通貨Loom Networkの将来性
ゲーム業界に注力するLoom Network
「Loom Networkはなぜそんなにゲームにフォーカスしてるの?」
— Loom Network JP (@LoomNetworkJP) 2018年10月4日
そう疑問に思う方も多いでしょう 🤔
その理由は、ゲームは今後6ヶ月で数百万人の新規ユーザーがEthereumに参加するための鍵になると考えているからです!
私たちの考えを読み応えのある記事にまとめました⬇️https://t.co/Nd0j55c1Ok
公式ツイッターでも語られれいる通り、Loom NetworkはDAppsの中でもゲームジャンルに特化して開発を進めており、今後半年の間に数百万人規模のユーザがイーサリアムに参加することを確信していると言われています。
スマートフォンゲーム利用者の動向や課金金額等を鑑みれば、かなり現実的なラインまでくる可能性は高く、今後DAppsゲームの将来性は期待できそうです。
TronとEOSを統合したPlasmaChain
TronとEOSを #PlasmaChain に統合!
— Loom Network JP (@LoomNetworkJP) 2019年3月23日
PlasmaChainは #Ethereum #EOS, #Tron, #Cosmos (今後も増えます!)と接続し、ユニバーサルなセカンドレイヤーになっていきます😉
なぜLoomはこの統合を行うのか、記事でチェックしてみてください!⬇️@Tronfoundation @block_one_https://t.co/o9qdbFSuc9
現時点でのブロックチェーン技術ではどうしても取引処理速度に限界があり、複数のブロックチェーンをつなげることで取引処理の負担を分散させる方法が最適解であるとされています。
有名な仮想通貨ブロジェクトであっても、TronやEOSがPlasmaChainと統合するようにサイドチェーンビジネスは今後も加速することが期待されています。
仮想通貨Loom Networkの購入方法
Loom Networkが最も多く取引されている取引所はBinanceです。
KucoinやLATOKENという取引所にも上場しているのですが、取引するなら取引量が多い取引所で売買することをおすすめします。
Loom Networkの購入方法 |
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GMOコインは送金手数料が無料

GMOコインが日本の仮想通貨取引所として選ばれる理由は、いくつもあります。
GMOコインが選ばれる理由 |
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GMOコインは仮想通貨の送金手数料が無料です。
マイナーなアルトコインを購入する際は海外の仮想通貨取引所へビットコインやイーサリアムを送金する機会が増えることになります。
送金が増えると当然送金コストもかさみますが、GMOコインなら送金手数料がかからないため他の取引所と比べると格段に送金コストが安くなります。
仮想通貨Loom Networkのwallet
Loom NetworkはERC20に準拠したトークンとなっているため、取引所で購入した後にMyEtherWalletで保管することが可能です。
ただし、取引所のリスクを考えればMyEtherWalletよりもハードウォレット に保管し、秘密鍵をオフラインで管理する方が安全です。
ハードウォレット 「Ledger nano S」ではLoom Networkを保管することができます。
購入方法は以下の記事を参考にしてください。
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