これからFXを始める方は買い注文(ロングポジション)がいいのか、どのタイミングで取引するのが適切なのか、何から始めればいいのかわからない事だらけです。

この記事ではこれからFX取引を始める際の事前準備として、どんなトレードルールを意識すればいいのかについて説明していきます。





FXのトレードルールを作る理由

何となくでは勝てない

為替FXと違って仮想通貨FXは超少額で投資を始めることが可能です。1万円もあれば口座登録を含めても2〜3日で開始できてしまうため非常に手軽となっている一方で、わけもわからないまま投資資産が底をついてしまい、「投資に失敗した」となるケースは少なくありません。

投資を経験してる方であれば既にわかっている事実でもあり、これからFXを始めようと考えている方に思えてほしいことが1つあります。


「FXは何となくては勝てない」

という事実。チャートの動きを数分眺めて、トレンドが動いている方向に注文を入れるだけで勝てるような簡単なものではありません。過去の相場を見れば、チャートは上に下にと大きく動くのが仮想通貨FXの特徴で、その動きを予測するのは結構至難の技です。

この事実がわかっていれば、取引の注文ボタンを一か八かで押す行為はただの自殺行為で、当選確率の低いガチャを引いている行為と何らか変わりません。

真面目に儲けたいと考えるのであれば、絶対に自分にあったトレードルールを作るべきです。


再現性の高いトレードを確立

トレードルールを作る理由は取引の勝率をあげることです。チャートの動き、取引のタイミングなどを全てパターン化し、負ける確率の高い行動を削ぎ落として、勝率を上げていくことこそ、トレードルールを作る理由となります。


リスクを減らす

トレードルールを作るもう一つの理由は損失額を抑えて、リスクを調整するという狙いがあります。投資に使える運用資金は誰もが無限に用意できるわけではありません。

仮に10万円の投資資金がある場合、10万円以上損失を被ることはできません。1回の取引で許容できる損失額が3万円なのか、5千円なのかを決めておくことで負けてもいい回数を設定していくことが重要です。

許容できる損失額を設定せずに取引開始1回目から10万円の損失を被ってしまえば、2回目以降の投資ができなくなり、資金をまた用意しない限り投資を再開することができなくなってしまいます。

トレードルールを作るということは投資家としての延命措置でもあり、勝ちに行くチャンスを無駄につぶさないためにも重要なポイントとなります。


次からは具体的なトレードルールを4つ紹介していきます


相場の全体感を掴む

4時間足以上で相場を読む

FXトレードルールを作る上で最初に始めるべきことは相場全体の流れを掴むことが重要です。全体感を掴むためには長期トレンドと短期トレンドをそれぞれ分析することをおすすめします。その理由は、長期トレンドを知ることによって短期的な価格変動を予想しやすくなるからです。

「長期的なトレンドを予想する」とは今後数ヶ月間でチャートが上向きに動くのか、停滞するか、下向きに動くのかということです。対して、短期的なトレンドは数時間、数分間単位のトレンドを予想することとなります。

ここで重要なのは長期的なトレンドと短期的なトレンドは必ずしも一致しないということです。長期的なトレンドでは上昇し続けているチャートでも、数日、数時間単位で見ると大きく価格が下がる局面は珍しくありません。

上図は5月から8月までの直近3ヶ月のビットコインチャート(4時間足)です。価格は上昇し続けていことがわかりますが、下図にある8月4日に午前中のビットコインチャート(5分足)を見てみると、価格は下降トレンドを描きながら停滞気味になっています。

この2つのチャートからわかることは直近(5分足チャート)では価格が下降しているが、あくまでも調整であって、今後は価格が上向きになる可能性が高いということがわかってきます。そうなると上昇トレンドを待ってから買い注文(ロングポジション)を取ることで高い勝率を選択できますが、長期トレンドを意識していない投資家は短期的なトレンドだけを見て売り注文(ショートポジション)を入れてしまいます。

移動平均線で相場を掴む

相場の全体感を掴むにはトレンド系テクニカル分析である移動平均線を使うのがおすすめ。25日程度の短期的な移動平均線と75日程度の長期的な移動平均線を使うことによって、ローソクとの相関関係や移動平均線同士の交差具合からトレンドの強さやその後の展開を予想しやすくなります。

移動平均線の使い方について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。


情報に敏感になる

最後に相場の全体感を掴む方法として、情報に敏感になることが必要です。仮想通貨FXであれば、取引所のリリース情報や各国の財政当局の発表はもちろんのこと、国債、先物、新しい技術などの情報も積極的に収集しておくべきです。

こういった情報を元にビットコイン価格が大きく動くため、情報を撮り忘れてしまうとその後のトレンド予想を大きく外してしまう結果を招いてしまいます。簡易版ですが、当ブログでも一週間のトピックとその先一週間のニュース予想を取り扱っていますので、ぜひご覧ください。詳細はこちらをクリックするとご覧になれます。


損切りは機械的に実行

人間は損切りが下手

損切りとは取引中の含み損を「損失」として確定させる行為。人間の脳の構造上、損をすることがわかっている時点で取引を終了させることは至難の技です。


「もうちょっと待てば、プラスになるかもしれない」

「せめて、プラマイゼロで取引を終了したい」

という感情が損切りしようとする手を止めてしまいます。結果として、損失額が膨れ上がってしまい、当初には予定していなかったマイナスを抱えてしまうという結果に結びつくことが少なくありません。

損切りをうまく実行し不要な損失を受け入れないためには、「自分は損切りが下手な人間だ」ということを受け入れて、事前に損切りできる対策をとっておくことが必須です。


注文方法を工夫する

FXの注文方法には決済注文(取引を終了させる注文)を自動的に行う注文方法があります。

OCO注文といって、あらかじめ取引を終了させる価格を決めておくことができる注文方法は1BTC = 100万円で新規注文した後、120万円と90万円で決済注文を指定することで、価格が下がった場合にマイナス10万円で損切り、上がった場合は20万円の利益が自動的に確定する仕組みとなります。

この注文方法を選択すれば、感情に左右されることなく取引を自動で行うことができるため、初心者にはおすすめの取引方法と言えます。


狙う利幅は決めておく

断固として欲張らない

人間は損切りも下手ですが、利益確定するのもあまりうまくはありません。利益が出ているタイミングで決済注文を入れようとすると、「もうちょっと待てば、もっと利益がでるんじゃないか」という感情が湧いてしまい、結果として決済注文するころには利益額が減ってしまうことがあります。場合によってはマイナスになることも。

大切なのは利益額は少ないほど勝つチャンスが上がります。大切なのはいかに負けないかということなので、価格変動が大きい仮想通貨FXにとっては一瞬の判断の遅れが利益額を食いつぶしてしまう要因となることを心得ておきましょう。


利益は7%あれば十分

最近のビットコインの動きを見れば20%程度の価格変動も珍しくありません。しかし、20%の利益額を発生させるには一週間ビットコインチャートに張り付かなければいけません。

これから仮想通貨FXを始めるというのであれば、3%〜5%の利益を取れるだけでも十分です。最初から10%や20%の利益率を狙ってしまうといつまでたっても決済注文を入れることができなくなっていしまいます。大きく狙っても7%程度で押さえておくのが賢明です。


安く買って、高く売れ!

エントリーポイントが重要

エントリーポイントとは、取引を開始するタイミングのこと。どの投資にも言えることですが、市場価格が安い時に買い、高い時に売ることで投資家に利益が生まれます。すなわち、価格が安い時を見極めることがとても重要になります。


RSIとストキャスティクス

市場価格が高いか低いかはオシレーター系テクニカル分析である「RSI」と「ストキャスティクス」を使うと便利です。どちらの指標も価格の上がり過ぎや下がり過ぎという度合いを図るための指標のため、底値を判断しやすくなります。

ただし、集計期間を短くしてしまうと感度が良すぎて、判断を鈍らせてしまう要因にもなるので、ある程度経験値も必要となります。詳しい説明については以下の記事を参考にしてみてください。


トレードルールのまとめ

これまでトレードルールについて説明してきましたが、まとめると以下の4つとなります。

  • 相場の全体感を掴む
  • 損切りは機械的に実行
  • 狙う利幅は決めておく
  • 安く買って、高く売れ!

ここにある4つを意識することによって、自分にあったトレードルールが作りやすくなるはずです。他にも仮想通貨FXのやり方やチャート分析術について記事を書いています。こちらのカテゴリにある記事を参考にしてみてください。