仮想通貨の特徴である送金コストの安さと法定通貨の安定した価値という特徴を併せ持ったステーブルコインが人気となっています。中でもアメリカの仮想通貨取引所Coinbaseと決済大手サークルが共同出資するステーブルコインUSDCが話題です。この記事ではステーブルコインの2大巨頭であるUSDCとUSDTとの違いについて解説していきます。
仮想通貨USDCとは
USDCはアメリカの仮想通貨取引所Coinbaseと仮想通貨事業を展開する企業Circle(サークル)から創業した「centre」によって開発された米ドルのステーブルコイン(価値変動がないあ、価格が安定した仮想通貨)です。
ERC20トークン
USDCはイーサリアムのブロックチェーンを利用したERC20という規格で作られたトークンなので、MyEtherWalletやメタマスクのウォレットに保管することができます。
USDCの概要
項目 | 詳細 |
発行元 | centre |
通貨単位 | USDC |
公開日 | 2018年10月 |
トークン規格 | ERC-20 |
発行上限 | なし |
公式サイト | こちら |
ホワイトペーパー | こちら |
ブログ | こちら |
時価総額 | CoinMarketCap |
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― Coinbase (@coinbase) 2018年10月23日
Starting today, Coinbase customers in supported jurisdictions can buy, sell, send, and receive the USDC stablecoin. The advantage of a blockchain-based digital dollar is that it's easier to send, use in decentralized apps, and store locally. Get started: https://t.co/O6tgs8tMxz pic.twitter.com/NN2NLY4gwE
― Coinbase (@coinbase) 2018年10月23日
USDCとUSDTの違い
オープンソース
Tether社が発行するUSDTなど他のステーブルコインとUSDCの大きな違いは「オープンソース」であるということ。オープンソースとは利用、修正、配布などを目的に関わらず許可している製品(ソフトウェア)のことを意味します。
オープンソースであるUSDCはcentre以外でもUSDC発行者になることが可能です。USDC発行者になるためにはいくつかの条件を満たす必要がありますが、今後centreは幅広いメンバーシップを展開していく予定です。
USDC発行者条件 |
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信憑性が高い
ゴールドマンサックスが投資をするサークルは2019年5月17日にUSDCの監査結果をブログで報告。Grant Thorntonの調べでは現時点で準備金を超えるトークンは発行されていないと発表されています。
対してUSDTでは準備金を超えるトークンを発行している疑惑があり、2019年4月にニューヨーク州のレティーナ・ジェームズ司法長官が運営元であるifinexを訴訟。ifinexはUSDT発行以外にもビットフィネックスという仮想通貨取引所を運営しており、不正にUSDTを使用した疑いをかけられています。万が一不正に発行されたUSDTをビットコインや他の仮想通貨へ交換していたとすれば資産を捏造したことと同じです。