移動平均線の種類、乖離率、期間設定の見方



移動平均線とは

移動平均線

移動平均線(英訳:Moving Average Line)とは、過去の一定期間の価格平均値を線でつないだ指標です。


移動平均線の計算式

過去5日間の平均値をとった移動平均線(5日線)の計算式は以下のようになります。

    (1日前の終値 + 2日前の終値 + 3日前の終値 + 4日前の終値 + 5日前の終値)/ 5 = 5日間の平均値

5日間の平均値集計期間を1日ずつずらして算出し、線で結んだものが移動平均線となります。


移動平均線の期間設定

移動平均線には5日線以外にも、1分毎の終値を平均値とする1分線や月の終値を平均値とする12ヶ月線という移動平均線が存在します。


移動平均線の人気期間

多くのトレーダーに使われている移動平均線は以下の通りです。

  • 5日線
  • 13日線
  • 25日線
  • 75日線
  • 200日線

トレード手法に移動平均線を合わせる

どの移動平均線を選択するかは、トレード手法を参考にするべきです。


スキャルピングやデイトレードが中心なら、できるだけ短い移動平均線が理想です。

中長期の投資であれば、集計期間が長い移動平均線が参考になります。

初心者やまだ投資スタイルが固まっていない方は、5日線、13日線、25日線など基本通りの移動平均線を使うのがおすすめです。


移動平均線の種類

移動平均線には3つの種類があります。

移動平均線の種類
  • 単純移動平均線(SMA)
  • 加重移動平均線(WMA)
  • 指数平滑移動平均線(EMA)

上記3つの移動平均線は計算式から違うため、異なった性格があります。


単純移動平均線(SMA)

単純移動平均線(Simple Moving Average)は、最も人気のある移動平均線。

計算式は先ほど説明した通りです。


投資の世界では、移動平均線といっら「単純移動平均線」を意味します。

ダントツで人気No1の移動平均線です。


加重移動平均線(WMA)

加重移動平均線(Weighted Moving Average)は、単純移動平均線のように全ての集計値を平等に評価しません。

直近の価格に近い集計値ほど比重が重くなるため、同じ集計期間の移動平均線でも単純移動平均線と比べると波が激しくなります。


加重移動平均線のメリットは単純移動平均線よりもローソクに近い位置にあり、トレンド転換時のサインを早く確認することができます。


指数平滑移動平均線(EMA)

指数平滑移動平均線(Exponential Moving Average)は加重移動平均線とよくにた性格を持っています。

指数平滑移動平均線の特徴は、当日の価格に大きな比重を置いているため波が激しく発生します。

スキャルピングやデイトレードなど短い時間で取引が完了するような投資をする方にはハマりやすいですが、一般的には騙しも多く、投資判断を惑わせてしまうこともります。


迷わず単純移動平均線を選択

移動平均線はトレンドの転換を見る以外にも、様々な使い方があります。

最も応用力がきくのは単純移動平均線です。


短期トレードに注力したいという方以外は、迷わず単純移動平均線を選択することをおすすめします。


移動平均線の見方

移動平均線は2つ以上の移動平均線を並行して使うことが重要です。

複数の移動平均線を利用することで、短期的な視点と中長期的な視点を同時に見ることができるからです。


具体的に移動平均線のサインを確認していきましょう。


移動平均線とローソクの見方

移動平均線とローソク

移動平均線とローソクの関係だけで読みとれる情報があります。

移動平均線とローソクのサイン
パターン サイン
移動平均線の上にローソクがある買い注文が優勢
移動平均線の下にローソクがある売り注文が優勢

移動平均線とローソクの位置でどちらの注文が優勢になっているかがわかります。

トレンドには強弱がありますが、ローソクが移動平均線の上にあれば今後あがりやすく、ローソクが下にあれば下落しやすい傾向にあります。


移動平均線乖離率の見方

移動平均線乖離率

移動平均線とローソクの距離(乖離率)が大きければ大きいほど、移動平均線にローソクが引っ張られるという特徴があります。

あまり移動平均線を離れてしまうと、買われすぎや売られすぎを疑うべきです。

移動平均線乖離率のサイン
パターン サイン
ローソクが移動平均線より上に離れすぎ買われすぎ、今後下がる可能性あり
ローソクが移動平均線より下に離れすぎ<売られすぎ、今後上がる可能性あり

ゴールデンクロスの見方

ゴールデンクロス

移動平均線を複数利用すると、2本の移動平均線がクロスする場面があります。

短期線(集計期間が短い移動平均線)が長期線(集計期間が長い移動平均線)を追い越すように、下から上に追い上げることを「ゴールデンクロス」と呼びます。

ゴールデンクロスのサイン
パターン サイン
短期線が長期線を追い抜く上昇トレンドが始まる

デッドクロスの見方

デッドクロス
ゴールデンクロスとは逆に短期線が長期線に追い抜かれることを「デッドクロス」と呼びます。
デッドクロスのサイン
パターン サイン
短期線が長期線に追い抜かれる下降トレンドが始まる

デッドクロスが起きると上昇トレンドが終わり、下落トレンドが始まります。


パーフェクト・オーダーの見方

パーフェクトオーダー

パーフェクト・オーダーとは、短期、中期、長期の移動平均線すべてがおなじ方向を向くことです。

パーフェクト・オーダーは短いトレンドでは生まれないため、発生直後はしばらく同じトレンドが続く確率が高いとされています。


グランビルの法則

グランビルの法則は、移動平均線とローソク(チャート)が「交差する」「反発する」「離れる」という状態を8つのチャートパターンに分けて値動きを判断する方法です。

ジョセフ・E・グランビルというアメリカの投資家が1960年に考案後、50年以上も使われ続けています。

グランビルの法則
パターン サイン
移動平均線をローソクが下から上に突き抜ける買いサイン
ローソクが移動平均線を上から下に通過後、すぐに値動きが反転して移動平均線を下から上に突き抜ける
ローソクが移動平均線付近で上から反発し、再度上昇する
ローソクが移動平均線より下に大きく離れる
移動平均線をローソクが上から下に突き抜ける売りサイン
ローソクが移動平均線を下から上に通過後、すぐに値動きが反転して移動平均線を上から下に突き抜ける
ローソクが移動平均線付近で下から反発し、再度下降する
ローソクが移動平均線より上に大きく離れる


移動平均線を使って、仮想通貨投資にトライ

移動平均線の設定方法や使い方、判断の見方を理解できましたでしょうか。

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