トップブロガーのななしさんに私のX投稿を紹介頂いたので、微力ながらアンサー記事を書かせて頂きます!
当ブログ記事を読み進める前に、まずはななしさんの記事からお読みください。
バフェットが初めて投資をしたのは11歳と言われており、大学卒業後に父の証券会社で働いていた21歳当時の資産、最初の元手は2万ドル(約290万円)だったと言われてます。
それをたった1代で$325,108,757,000(約47兆円、2023年3月時点)まで増やすわけですから、その差1,625万倍へと増やせた投資術はまさに「投資の神様」と呼ぶにふさわしい神がかった偉業と言えるでしょう。
複利の力
投資には「複利の力」というのものがあり、時間をかけるほど大きな資産はさらに大きな資産を呼び込みます。
以下は1万円を投資し、年利7%で資産が成長していく過程の複利効果を説明する図です。
最初の1年間で700円増えた後、次の年では最初に増えた700円も7%成長しています。
増えた資産も成長するのが、複利の効果です。
このような効果がバフェット氏の資産にも反映されており、現在も雪だるま式に資産が増えています。
なぜバフェットはなぜ儲けられた?
バフェットが1代で巨万の富を得られた理由は「複利の力」だけではありません。
バフェットの代表銘柄であるコカコーラは有名ですが、バフェットは自分が得意なオールドエコノミー分野に集中して投資をすることで巨万の利益を得ています。
以下はバークシャーハサウェイの年次レポート(2023)を参考にS&P500との年間パフォーマンス差を計算したグラフです。
1970年代をピークにしてS&P500をアウトパフォームする幅が小さくなりますが、その要因の1つにはアップル以外のテクノロジー株へ投資をしないことも考えられます。
バフェットが好きなのはオールドエコノミー
バークシャーのポートフォリを分解すると、大部分は以下3つのセクターにわけられます。
- 金融:バンク・オブ・アメリカ、アメリカン・エキスプレス、ムーディーズ
- 生活必需品:コカ・コーラ、クラフト・ハインツ、クローガー)
- 情報技術:アップル
2024年にアップルは半分以上売却したため金融と生活必需品の割合が増加していますが、基本的にバフェットの投資先はオールドエコノミーと言われる昔からのビジネスが多く、Appleのような情報技術やAI関連銘柄はほとんどありません。
2000年以降の株式市場を見ると、GAFAMやTesla、NVIDIAなどのテクノロジー銘柄が米国および世界全体の株式市場を牽引している状況は明らかであり、ビックテックにほとんど投資をしないバークシャーのパフォーマンスがS&P500に負けてしまうのは自然の摂理のようです。
圧倒的な分析力
グレアムを師匠とするバフェットの投資スタイルは割安株を入念に分析する方法であり、インターネットも普及していなかった時代では、企業の財務諸表を取り寄せるにも手間も時間もかかるため、大勢の投資家を出し抜く方法としての優位性が高く、財務を分析することで高いパフォーマンスを得られる時代でした。
その手法について知りたい場合は以下の書籍がおすすめです。
最近ではネットやSNSの普及だけでなく、様々な分析ツールやサイトが発達したことで企業決算や経済指標が発表されたと同時に一流投資家と同レベルで分析できる個人投資家が増えたため、財務を分析して利益を得る投資手法の優位性がどんどんと下がってきたとも考えられます。
市場が効率的に動くので一握りの投資家が莫大な利益を得ることが難しくなった反面、多くの投資家が少しの利益を得やすくなっている状況です。
バフェットが考える安全域
ウォーレン・バフェット(正確には師であるベンジャミン・グレアム)氏の投資には「安全域(Margin of Safety)」という考え方があります。
出所:MnkeDanielさんのポスト上記グラフのように株価(Market Value)が安全域を下回れば株価は安値で市場に放置されていることとなり、時期が経てば評価が戻って株価が上がりやすくなるため、投資判断としては「買い(buy)」です。
逆に安全域を超えて株価が高くなりすぎると株価は調整されて安全域に戻ってくる可能性が高いため、投資判断としては「売り(sell)」という考え方が出来ます。
安全域を決める要素は、投資対象の本質的価値(上記グラフではIntrinsic Value)です。
本質的価値とは企業が生み出す利益、保有する資産と負債、キャッシュフローなど財務に関わる価値の評価ですが、実は投資家(他にも業種や時代など)によって企業の評価は異ります。
たとえば、ウォーレンバフェットはビットコインには絶対に投資をしない!と言っていますが、キャシーウッド氏はビットコインやブロックチェーン技術には前向きな評価をするように、投資家によって評価が異なるという例は枚挙に暇(いとま)がありません。
だからこその安全域という「幅(マージン)」があり、投資家による評価のブレを考慮しながら安全マージンを設定する必要があります。
もう1つ安全域を設定する理由ですが、ウォーレン・バフェット氏は安全域を以下の言葉で説明してくれています。
8,300万ドル相当の企業を8,000万ドルで買収する企業はいません。買収するときは膨大なマージン(企業の取り分)を残しておきたいと考えるからです。
3万ポンドの重さに耐えられる橋があるとしても、実際にその橋を通るトラックは1万ポンドの重量しかないものです(橋が壊れるのが怖いため、誰もギリギリの重量で橋を渡ろうとはしません)。
これは投資でも同じ原理が働きます。
バフェット氏の考え方が優れている点は、「価格が本質的価値を下回っているから買い」という機械的な判断は危険ということを教えてくれます。
人間の判断はそう簡単に決まるものではなく、投資家ごとに(または時代ごとに、業界ごとに)グラデーションがあると考えるのが確からしい答え(市場感覚)となるはず。
投資家の心理を予想しつつ、多数派が「安い」と感じるタイミングで投資をすることができれば投資家の利益は長期的に大きくなるという教訓を教えてくれている気がします。
損切りは重要
以下の記事によるとバークシャーハサウェイの平均保有期間は3.8年、全体の3割は1年以内で手放すとのことです。
出所:JBpress大きな利益を上げ続けるためには、損をしてはいけません。
損失を作り出す銘柄をいち早く切り捨ててきたことが、バフェットが巨万の富を維持できた理由でもあります。
以上、バフェットがなぜ儲けられたかの理由を考察してみました。
ブログ村をポチッと押して、明日の記事も見に来てね(。・ω・。)ノ
にほんブログ村