今週木曜日に大幅増配を発表したダイドーリミテッド(3205)は翌日ストップ高となりました。

ことの経緯としては元々前期までは赤字続きの企業であり、株主(ストラテジックキャピタル)から取締役交代の提案を受け、何度か反発を受けながらも2024年6月28日には役員の承認が可決されました。

その後、株主還元政策が見直されて今月5日に前期まで一株当たり2円だった配当を50倍となる100円へと引き上げる旨を発表しています。
出所:株式会社ダイドーリミテッド<修正の理由>
当社グループは、従前より株主の皆様への利益還元を最重要課題のひとつに位置づけ、安定的・継続的な配当の実施に努めてまいりました。
今般、当社は、株主還元の強化を行うことがさらなる株主価値の向上に資すると判断し、本日開催の取締役会において、2024 年5月 20 日及び同年6月7日に開示いたしました 2025 年3月期から 2027 年3月期までの3ヵ年を対象とする中期経営計画(以下「本中期経営計画」といいます。)の期間中である 2025 年3月期から 2027 年3月期までの3年間においては、1株当たり年間 100 円の配当実施を基本方針とすることを決議いたしました。
上記決議に基づき、2025 年3月期の配当予想を1株あたり 95 円増配し、1株あたり 100 円といたします。
ここで問題なのは、前任の取締役によって発表された通期業績見通しによると、EPS(一株当たりの純利益)は1.1円しかないということ。
出所:株式会社ダイドーリミテッドこれでは100円/株の配当も払えませんし、511.82円となるBPS(一株当たりの純資産)から切り崩すしかないように思えます。
「今後どのようにして配当を支払うのか」とう問題が出ていましたが、昨日開かれたダイドーリミテッドの記者会見によると、以下の通りです。
山田政弘会長兼最高経営責任者(CEO)は「不動産の売却などの現行の経営計画でまかなえ、成長戦略への影響はない」と強調した。
引用元:日経新聞
不動産の売却規模について回答はありませんでしたが、2027年3月期までの3年間は年100円の配当方針を継続、併せて最大50億円規模の自社株買いも行う方針とのこと。
現時点でPERは986倍、配当利回り9.13%、信用倍率1,303倍と異常値を示していますが、経営改革が軌道に乗れば自ずと平準化されるかもしれません。
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