世界一の資産運用会社であるブラックロックの大量保有報告書を見ると、今月は意外な銘柄を買い増ししてました。
その銘柄は前期に営業利益が赤字へと転落しています。
今期は黒字転換を目指すも株価は2021年6月7日をピークにして2年以上も下がり続けている銘柄です。
その銘柄は、住友化学（4005）
2023年9月5日に提出されたブラックロックの大量保有報告では保有株式数は140,933,511株（保有割合は8.51%）と約600億円分程度を保有している状況です。
住友化学の近況
住友化学は肥料を作る会社として1913年に創業した会社です。
現在では5つの事業を展開してます。
- エッセンシャルケミカルズ：合成樹脂や合成繊維などを製造
- エネルギー・機能材料：無機材料、電池部材などを製造
- 情報電子化学：ディスプレイ・半導体材料などを製造
- 健康・農業：農薬や飼料添加物などを製造
- 医薬品：医薬品の製造
2024年1Q決算時点での各事業の業績はどれも思わしくはありません。
医薬品事業に関しては、ラツーダ（非定型抗精神病薬）が米国での独占販売期間が終了したことにより大きく減収、それ以外の4事業においてはいずれでも市況が悪化したことによる減収となっている状況です。
今後の事業立て直し戦略としては、まず以下4つの分野に注力する予定となります。
そして事業再編では以下2つの事業を再編し、5つの分野を撤退させます。
これらの施策がうまくいけば、株価はまた上がる可能性が高くなります。
ブラックロック社がどの部分を評価したのかはわかりません。
ですが見方によっては現在の株価は過去の底値圏に近い数字となっており、底が硬ければ長期投資において今後利益を上げるチャンスにもなるかもしれません。
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