日本の高配当株の投資候補として最有力と言われるのがNTTとKDDIだと思われます。

今回は昨日発表されたKDDIの決算を解説していきます。これから高配当株投資を始めようとしている投資家や現在KDDIへ投資をされている方々の参考になれば幸いです。


KDDI2023年度決算

KDDI
出典:KDDI

昨年7月の通信障害による影響はあるものの営業利益は前期比1.4%増の1兆円を超えていますし、営業キャッシュフローが減少した理由は金融事業の貸出金が大きくなったこととしているため、事業の安定性に問題はなさそうです。


ビジネスモデル

KDDIの主力事業はみなさんご存知の通り、通信事業(以下、パーソナル事業)です。

パーソナル事業ではモバイル通信料収入を主軸として、マルチブランドからの収入やそれに伴うオプション収入、固定通信料、端末販売による収入が含まれます。

これらの売上高が全体の85%程度を占めているため、KDDIの収益は日本人がスマホを手放さない限り大きく落ちることもなければ、今後も安定的な収入源を確保し続けられる理由となっています。

KDDIのセグメント別の売上高は以下の通りです。

KDDI
※連結の売上高はパーソナル事業とビジネス事業の合算以外にもセグメント間の損益やその他の収支が含まれます。

上記にある通り、2024年度のパーソナル事業の業績予想はマイナス835億円となる4.75兆円です。

パーソナル事業では5G推進や客単価を上げるような付加価値のある通信サービスに挑戦しているものの、日本人のほとんどが既にスマホを持っており、今後も続くであろう少子高齢化と人口減少によって大きな売上成長は期待できません。

期待されるのはコスト削減による営業利益の増加が直近の取り組みとして注目されています。


2023年度の営業利益増減要因を見ると、コスト削減による効果が大きいことがわかります。

KDDI
出典:KDDI

KDDIのビジネスモデルで注目すべきは以下の3点です。

  • パーソナル事業のコスト削減
  • ビジネス事業の売上増
  • 事業領域の拡大


NEXTコア

ビジネス事業とは、IoT技術を使った法人向けの通信サービスと金融事業です。

KDDI


金融事業の主要対象項目はauかんたん決済、auPAYかAB°手数料収入、auじぶん銀行ローン利息・事務手数料などが含まれます。

ビジネス事業では衛星通信やWeB3領域への挑戦もしています。

KDDI


本業と比べると規模は小さいものの金融事業は急成長中しています。

次世代の事業への投資を続けることにより、次の事業の収益拡大を狙います。


2024年の業績予想

配当の原資となる事業の収益ですが、2024年の見通しは以下の通りです。

KDDI
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KDDI


2024年も増収増益の見通しとなり、配当原資は守られます。


22期連続増配予想

2024年の配当額は前期比+5円増の一株当たり140円予想です。

KDDI


KDDIは2025年3月期まで連結配当性向40%超を維持する方針としており、達成すれば22期連続増配となります。


自社株買いも発表

増配に加えて3,000億円を上限とする自社株買いも公表されました。

KDDI


増益・増配・自社株買いの3拍子揃って言うことなしです。


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