WSJによると、S&P500を占めるAppleとMicrosoftの比重は過去最高を記録したとのこと。
出典:slickcharts上記サイトによれば、2社を合わせた最新の比重は約13.2%となります。
上記2社だけの合計値ではありませんが、TOP5の比重は2020年までに過去最高を記録しています。
つまり、AppleもMicrosoftも他のS&P500に組み入れられている銘柄より大きく成長してきたわけです。
Big5がS&P500を牽引した歴史
2022年の利上げ相場が発生するまではGAFAMを中心としたグローステック企業が市場を牽引し続けてきた事実は、以下のグラフからも読み取れます。
出典:billcara上記はBig5(Apple、Microsoft、Amazon、Google、Facebook)の株価を合算した指数The Big5とS&P500指数からその5社を抜いたS&P495指数の比較です。
S&P495はほとんど成長していないように見えるほど、Big5の成長が著しくなっています。
加えて、2020年までのTOP5の比重推移を見ると、2020年時点では過去最高を記録ているにも関わらず、PER(株価収益率)はITバブルの時と同様の水準となっており、評価され過ぎていたこともわかります。
2022年以降、その株価は大きく調整され、特にMetaの株価はピーク時から計算すると7割以上も下落し、時価総額ランキングを大きく下げる結果となりました。
Metaが下がったことにより、S&P500の比重を引き上げたのはNVIDIA、Berkshire、Tesla、United healthです。
直近1年間の株価を見ると、BerkshireとUnited healthは安定した株価を維持していますが、NVIDIAとTeslaはMeta同様に株価を大きく下げる結果となりつつも、今年に入って大きな上昇を記録しています。
出典:Google Finance上位銘柄の比重が拡大するデメリット
AppleやMicrosoftなどの上位銘柄の比重が高くなることのデメリットとしては、あくまで一般的な話ですが、大型株ほど価格変動リスクを受けにくく、将来の成長幅が中古型株に見劣りしてしまうことがあります。
ですが、これはあくまでも一般論であり、過去の株価を見る限り、AppleやTeslaなどの大型株は中小型株を凌ぐほどの成長率を見せてきているので、大型株が必ずしも上値が重くなるわけではありませんし、将来は誰にも分からないことはご留意ください。
上位銘柄の比重が拡大するメリット
MicrosoftやNVIDIAに限って言えば、ChatGPTを始めAIへの投資が楽しみ過ぎます。
今後はAI事業や半導体需要が加速することによって株価の上昇は中小型株よりも加速しそうな予感がします。
S&P500のポートフォリオには偏りが出てくると思われますが、同時にそれはMicrosoftやTesla、NVIDIAの営業利益が拡大していく可能性があることも意味しますし、リスク許容度を超えない限り、上位銘柄の成長は自己資産を増幅させるエンジンとして活躍してくれると信じています。
今後の決算にも注目です。