投資信託への長期投資は難しい
インデックス投資をする上で最も重要なキーワードは「長期・積立・分散」です。
毎月一定額を長期で積立続けることが最も勝ちやすく、資産を増やせる方法とされています。
つみたてNISAを始めた人はそういうコンセプトで投資を始めている人がほとんどかと思いますが、実は投資を長期的に続けるということは、それは簡単なことではありません。
毎月一定額を積立続けることが最適解と頭ではわかっていても、それが出来ない状況はあるものです。
積立続けられない要因は人によって様々ですが、以下のようなことが考えらえると思います。
- 月給やボーナスが減った
- 生活費が値上がりした
- 怪我などで大きな出費が出た
- 投資よりもやりたいことができた
- 株価が激しくて怖くなった
- 他の銘柄に移行した
未来は誰にもわかりません。
だからこそ、それに向けて対策をしていくべきと思いますが、それでも同じことをずっと続けていくことはとても難しいと思います。
外国投信の買付額推移
外国投信の買付額推移を見ると、2013年から2016年までの総買付金額は3,000億円付近を推移していましたが、2020年以降になると5,000億円から9,000億付近を推移するようになり、外国投信の売買は加速していきます。

2020年付近では、つみたてNISAの申し込み件数も増えており、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などの人気投資信託へ投資をする人が増えた時期でもあります。
ですが2021年12月の買付金額1.6兆円をピークにして、その後の買付金額は徐々に減少しているのが今の状況です。
長期で一定額を積立続けられる人はそう多くはありません。
S&P500との比較
外国投信の買付金額推移をS&P500の価格推移と一緒に見てみると、相関が高そうに見えます。

株価が上がっている時には買付金額が上がり、逆に株価が下がった時には買付金額が減っています。
本来投資家であれば、株価が安い時に沢山買って、高い時に売り抜くのがベターですが、外国投信全体の相場を見ると、それができている投資家はほんの一握りであり、多くの投資家は株価が高い時に買ってしまう習性があるようにも捉えられます。
改めて投資の難しさを知る
長期投資は難しいという事実を深く認識することが大切です。
万が一、投資が続けられない状況に陥ったとしても、そもそも簡単なことではなかったので諦めることも時には重要です。また難しいとわかっているなら、初めから「万が一の状況」が起こった時のことを想定して、自分が思うよりも多くの現金を保管しておくなど、長期的に投資を続けやすい環境を事前に整えておくことも重要です。
長期投資をなめてしまうと、去年のような株価が下がったタイミングで投資をすることができず、結果として最高の購入タイミングを逃してしまう可能性が出てきます。