無リスク資産の利回り急騰
今朝のニュースを見ると、6ヶ月物の米国財務省短期証券(Treasury Bills、T-Bills)の利回りが5.14%にまで達したことで、伝統的な「株式60%/債券40%」戦略の利回りを過去20年余りで初めて上回ったとブルームバーグが報じました。
一般的に現金や短期国債など元本保証がある金融資産のことを無リスク資産と言いますが、その無リスク資産の利回りが5%にまで達する理由はコロナ時の異常な財政出動のツケを返すために行われている金利の引き上げに他なりません。
出典:FREDコロナ時に大量にお金を擦って国民や企業にばら撒いたのので、その資金は株式市場にも流れ、大きな上昇相場を生む結果となりました。
しかし、2022年3月以降は金利の引き上げと2022年6月からは国債などの保有資産を減らす量的引き締めを実施したことにより、債券の利回りが上昇しているわけです。
債券ターンは続く?
今年の1月に「債券のターンきた?金利上昇で債券価格下落する」というタイトルで記事を書かせて頂きましたが、今後も債券のターンが続くかというと、実はそれほど簡単な状況でもありません。
米国経済がまだまだ力強さを見せている間はFRBの利上げが止まりませんし、金利が上がれば、株価は下がるのが定説です。

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定説通り、今後も株価が下がり続け、米国経済も底をついたタイミングがまさに投資チャンスであり、株価暴落やリセッションが起きるタイミングなのですが、そのタイミングは誰も知ることはできません。
それがわかれば、誰もが億万長者になれるからです。
株価の回復はもうすぐ?
かの有名な天才投資家ウォーレン・バフェット氏は去年の下落相場が続く中で、株式や事業への投資合わせて785億ドル(約10.7兆円)も投じたことが先日ニュースとなり、株価の回復や利上げ停止の合図はもしかすると、もうすぐなのかと考えてしまう投資家も増えそうな状況です。
今後の相場がどうなるかはわかりませんが、どうなっても対処できるポートフォリオを維持していくことがおすすめです。