東京電力2022年3Q決算
東京電力が2022年4月-12月期の決算を発表。
売上高は電気代の値上げ等により増収となるものの、原油や天然ガスなどのエネルギー価格高騰により、営業利益は2,736億円のマイナスとなります。

上記特別損失の大部分は原子力損害賠償費が4,837億円分含まれており、2010年度以降の累計では8兆円規模となっています。
原発の再稼働
原子力発電を稼働させた場合、総原価は年間3,900億円を圧縮させる見通しと発表しました。

原子力発電を動かすだけで今期までの3Q分の営業利益マイナス2,736億円分を全部帳消しにできるということになります。原子力発電を動かせば、値上げの必要もなく、むしろ値下げすら有り得る勢いです。
今後の見通し
2022年度通期の業績見通しは営業利益で4,880億円のマイナスとなります。

為替と原油のレートは以下の通り。

足元の原油価格は1バレル = 77ドル付近と、2022年6月頃のピークから大きく下がっており、天然ガスや石炭価格も同様の傾向が見られるので、予想以上にエネルギー価格は抑えられる可能性はあります。

電気代の値上げ
ただし、それでも引き起こされるであろう電力の値上げ問題。
東京電力は2023年6月より平均29%の値上げを国に申請しており、円安やエネルギー価格高騰の波が終わったとしても、おそらくは引き下げはなさそうです。

まとめ
日本の原子力発電は関西や四国、九州では運転されているものの、関西から上の地域に関しては全て停止中という状況です。

今回の算出結果を踏まえると、原発を再稼働させて電力を引き下げ、日本の消費力を上げていく未来に期待したいと思います。
今後3割も電気代が高くなれば、企業の利益も圧迫されますし、値上げも避けられません。
電気代の見通しは日本経済に大きく影響していくはずです。