商船三井2022年度3Q決算
2022年度3Qまでの経常損益は前年比+52%となる7,392億円。特にエネルギー事業が前年比+91%と好調です。
出典:商船三井2022年度3Q決算 決算説明資料参照サイトは以下の通りです。
好調なエネルギー事業
エネルギー事業のコメントは以下の通り。
<タンカー>
原油船は上期後半からロシア・ウクライナ情勢影響もありトンマイルが伸長、また冬場の需要増、米国の戦略備蓄放出等により市況は回復、石油製品船・ケミカル船も同様にトンマイルが伸長し、増益。<オフショア>
FPSO事業において、長期貸船契約により安定利益を確保。新規プロジェクトも稼働しており、増益。<LNG船>
一部長期契約満了の影響を受けて減益なるも、その他の長期貸船契約により引き続き安定的に利益を確保。<FSRU>
既存船が短期の追加契約を獲得・稼働したため、増益
エネルギー事業が大きく増益となった要因は船の賃料契約によるところが大きいという印象です。不定期船やタンカーの運賃は減少傾向となるため、今後は収益が上げづらくなることが予想されます。

今後の見通し
来期を含めた通期の見通しは連結の経常損益で+632億円。前回予想よりも150億円の下方修正となります。
出典:商船三井2022年度3Q決算 決算説明資料理由はコンテナ船の賃料低下による短期的かつ急激な業績の落ち込みによるものです。

製品輸送事業へのコメントは以下の通りです。
<ONE>
インフレ進展や米国における在庫調整の影響を踏まえ、春節明けの荷量回復に一定の時間がかかることを予想。4Q(1~3月)で利益を積み増すものの、前年度のような市況は見込めず、通期利益は減益。<自動車船>
北米向けを中心に輸送台数は回復基調が継続、前年を上回る年間輸送台数を想定。荷動きに合わせた柔軟な配船調整等を継続することにより増益を見込む。<港湾・ロジスティクス>
上期に積み上げ利益により通期では増益。海外ターミナル売却による経常利益影響は、今期中はなし。<フェリー・内航RORO船>
1月に国内初LNG燃料フェリーが就航、旅客増に加えて既存船比で積載能力向上、黒字化。
配当金は上方修正
配当に関しては、期末250円予想から10円上がり、260円へ上方修正されました。
出典:商船三井 2023年3月期 第3四半期決算短信