2023年7月10日、サイゼリヤがグランドメニュー改定とともに粉チーズの無料提供を終了させると発表しました。

サイゼリヤ
出典:サイゼリヤ

上記内容にもある通り、サイゼリヤはもとより低価格戦略を主張し続けており、無料提供している粉チーズにおいても想定以上に使われてしまうと採算が合わなくなるはず。

今後、他の飲食店においてもテーブルに置いてある調味料などは有料化する可能性も考えられますので、むやみやたらに使い過ぎないことも必要かと思われます。


サイゼリヤ「値上げしない」方針

サイゼリヤの値上げしない方針は今に始まったことではありません。



ですが決算発表を見ると、国内の営業利益は赤字です。

    ①日本
    新型コロナウイルス感染症の水際対策が徐々に緩和されたものの、資源価格の高騰と円安による食材価格やエネルギー価格の上昇の影響を受けており、売上高は274億34百万円(前年同期比23.7%増)、営業損失は4億43百万円(前年同期は19億15百万円の営業損失)となりました。
    ②豪州
    当社で使用する食材の製造等を行っており、売上高は16億95百万円(前年同期比53.7%増)、営業利益は1億10百万円(前年同期比1,039.0%増)となりました。
    ③アジア
    中国政府のゼロコロナ政策による度重なるロックダウンの影響はあるものの、新規出店を継続的に進め、店舗数が増加したことなどにより、売上高は156億83百万円(前年同期比33.2%増)、営業利益は20億87百万円(前年同期比31.1%増)となりました。

2023年4月に発表された2023年2Q決算においても、国内事業は16億円の赤字(海外では23億円の黒字)です。

サイゼリヤ
出典:サイゼリヤ

国内で利益が出なければ「早急に値上げを実施するべき」「従業員のためにも値上げは必要」という投資家の声が多数上がっています。




低価格戦略企業の功罪

サイゼリヤのように低価格を実現している企業というのは、日本では珍しくありません。

デフレ3兄弟という表現はまさに秀逸です。



他にも吉野家や100円ショップ、ドンキホーテなど節約家に愛される企業は多数存在します。

商品価格が安いことは消費者にとって良いことが多いようにも思えますが、安い商品ばかりが蔓延し、企業が値上げできなくなると、日本経済全体の物価が上がらず、企業の売上や会社員の給料も上がりづらくなります。

この状態をデフレスパイラルと言います。

日本ではデフレが続いてきたからこそ、実質賃金もずっと上がらない状況が続いており、世界では稀に見るデフレ国家です。


サイゼリヤの「値上げしない」方針を喜ぶ人も多いかもしれませんが、実際にはサイゼリヤの客単価は上がり続けているというデータもあります。


サイゼリヤの従業員や食品関連の取引先のことなどを長期的に考えると、値上げ賛成派の意見にも耳を傾ける必要があります。


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