2022年の米国高配当ETF

2022年の米国高配当ETFのトータルリターンを振り返ってみると、プラスとなったのは3銘柄のみ。

高配当ETFのトータルリターン



DHS:WisdomTree U.S. High Dividend Fund

DHSとは、リスクスコアを調整後、来期配当予想の高い銘柄から加重平均で組みれられる高配当ETFです。2023年1月3日時点での総資産は$1,475,142.62、経費率0.38%、配当利回りは4.24と高めです。

創業来の基準価格も右肩上がりで、大型株(>$10B)の時価総額が全体の81.02%を占めています。

DHS
出典:wisdomtree

構成銘柄にはエクソン・モービルやアッヴィが含まれており、TOP10で全体の38.29%を占めます。

DHS
出典:wisdomtree

セクター比率は金融、エネルギー、公益で全体の半分以上占めており、ディフェンシブなポートフォリオとなっています。

DHS
出典:wisdomtree

2022年の相場ではエネルギー企業の高収益化により、パフォーマンスが向上しましたが、2023年以降も戦争やインフレが長期化しそうな相場では活躍しそうな予感がします。さらに金利引き上げ相場になれば公益事業にも追い風となりやすく、今の相場に恵まれたETFです。


HDV:iShares Core High Dividend ETF

HDVも財務優良企業の中から配当利回り上位75銘柄で構成されているETFです。総資産は$13,152,389,989、経費率0.08%、2022年11月30日時点での分配金利回りは3.35%です。

セクター比率はエネルギー、ヘルスケアで半分程度を占めており、テクノロジーセクター比率が高いことがDHSの違いとして出ています。

HDV
出典:ishares

HDVは去年高配当ETFの中で最も資産流入が進んだ銘柄の1つです。

HDV
出典:ETFデータベース

去年のような下落相場が続けば期待値は高まりますが、相場が反転しバリュー銘柄が稼ぎにくい状況となると、苦しい局面もありますので、短期目線ではハイリスクとなりそうです。


DVY:iShares Select Dividend ETF

DVYは5年間以上の配当実績がある米国大型株100銘柄で構成されるETFです。総資産$23,221,696,646、経費率0.38%、直近の分配金利回りは3.14%、基準価格推移は以下の通りです。

DVY
出典:ishares

構成されるセクターは公益、金融で全体の47%程度を占めています。

DVY
出典:ishares


まとめ

2022年に活躍した高配当ETFを見ると、実績のあるエネルギー企業とヘルスケア企業の構成比率が高かったという特徴が挙げられます。

インフレや戦争が長期化しそうな2023年では、このような高配当ETFがまた活躍しそうな相場ですが、相場が急変した場合にはその限りではないため、どの程度の時間軸で投資をしていくかが重要になります。