インデックスファンドに複利効果はないのか

インデックスファンドのキャピタルゲインに複利効果があるかどうかが話題だそうです。気になる方はTwitterで「キャピタルゲイン 複利」で検索頂くと、両者の意見を確認することができます。

私自身、どちらの意見も拝見させて頂きましたが、どちらも正解という印象でした。決してどちらかが間違っているわけではありませんので、誰かを傷つけたり、煽るような行為はご遠慮下さい。

そんな中、りんりさんがアンケート調査を実施してくれました。



途中結果を見ると、「インデックスファンドにも複利効果がある」という主張が多数派のようです。


論争が起こってしまった大きな原因としては、キャピタルゲインという言葉の意味によるところが大きい気がしますので、今回は言葉の意味と両者の考え方を私なりに整理していきたいと思います。

繰り返しになりますが、喧嘩はダメです。

互いの意見や考え方を尊重できる人が増えると良いと思いますので、他社を理解しようとする姿勢を忘れずにお願いいたします。


キャピタルゲインとは?

SMBC日興証券の初めてでもわかりやすい用語集を見ると、キャピタルゲインの説明は以下の通りです。

    キャピタルゲインとは、株式や債券など、保有している資産を売却することによって得られる売買差益のことです。
    例えば、株価30万円で購入した株式が、35万円になったときに売却した場合、差額5万円(手数料・税金を除く)がキャピタルゲインになります。キャピタルゲインは、株や債券だけでなく、不動産、金、プラチナなどの貴金属を売買することでも得られる可能性があります。
    売却することによって損失が出た場合はキャピタルロスといいます。
    参照:SMBC日興証券

今回の問題で重要視されているのは、資産売却後の利益だけをキャピタルゲインとするのか。もしくは資産売却前の含み益もキャピタルゲインに含まれるのかという日本語の問題です。

知るぽると(金融広報中央委員会)の説明では、ニュアンス的に資産売却後だけに限定されていないように思えます。

    土地、株式、公社債をはじめとする資産の値上がりによって得られる利得。
    逆に、値下がりによって損失をこうむった場合はキャピタル・ロスという。たとえば、土地や株式が購入時よりも値上がりした場合、値上がり部分をキャピタル・ゲインと呼ぶ。
    参照:知るぽると(金融広報中央委員会)

含み益もキャピタルゲインとする場合は複利効果があると考えられますし、売却後の資産だけをキャピタルゲインとするのであれば、インデックスファンドに複利効果があるとは考えづらいと思われます。


投資の慣習

りんりさんのアンケートを参考にすると、投資家の大半は「含み益にも複利効果がある」「含み益はキャピタルゲイン」と判断しているのですが、そうなる理由はこれまでの慣習が影響している気がします。

単利と複利
出典:りそなグループ

上記は複利と単離の計算方法ですが、投資の利回りは1年間で区切って計算される慣習があります。投資を10年、20年続ける場合も投資期間中のトータルリターンだけでなく、投資期間中の年間平均利回りを計算することは珍しくありません。

トータルリターンだけみればインデックスファンドも単利計算ですが、利回りを1年間で区切って計算しようとすると、複利で計算できるようになります。

なぜそうなるか、証券会社や金融メディアが昔からそのように説明してきたからとしか言いようがありません。長年の慣習により投資の利回りは1年間という区切りをつけて、パフォーマンス(平均利回り)を表記するという慣習があります。

おそらくは税制や企業の会計基準などから来ているのかもしれませんが、とにかく投資の利回りは1年間で区切って計算することが多いということです。