ブルームバーグが実施した調査によると、2023年に景気後退する可能性は上がり続けており、2022年12月時点で70%となったそう。

リセッションの可能性
出典:bloomberg

当ブログでも景気後退を懸念する記事を書き続けてきましたが、2023年は景気後退および株価暴落に備えておくに越したことはないと思います。


持株は全部売るべき?

暴落予想が当たった場合、株価が下がる前に売って底値で買い戻すことが、利益を出すために最も有効な投資手法となります。

ですが資産を売却後、株価が上がるか下がるかの2択問題は永遠に続きますし、現在の株価が天井なのか、もしくは、その後も株価が上がり続けるのかは、未来になってみないとわかりません。

S&P500
出典:tradingviewのデータを加工

S&P500は2022年12月末時点で3,839ドル付近で着地しましたが、ここから2023年にどのような動きをするのかは、誰にもわかりませんし、底値を予想するのは不可能です。

仮に持株は全部売った時に得られる結果は、売却後から株価が暴落すれば暴落した分だけ資産を守ることができるので、大勝利を収めることとなりますが、売却後から株価が上がり続けると、全て機会損失となり、大失敗を迎えることとなります。

結果は2つに1つと考えると勝率は50%となり、まさにギャンブル的な投資です。


持株を全部売ってたった50%でしか勝てない投資方法に全力集中するのは愚策です。よほどの勝算がない限り、売却額は小さくするべきですし、短期的な結果を重要視しないインデックス投資であれば、資産を途中で売却する必要はありません。

短期的な利益を上げることを目的とした個別株投資でない限り、無理は禁物です。


株価が下がった時に買う?

持株は全部売った後にやるべきこととして、株価が底値についた時に株を買い戻すことも必要になります。

コロナショック時であれば2020年3月に株を買う必要があり、リーマンショックでは2009年3月に株を買わなければいけませんでした。

この暴落時期に株式投資をされていた方であれば理解は早いと思いますが、「暴落はいつまで続くのか」「二番底がいつ来るのか」など当時の雰囲気で株式を購入することは至難の業です。


株価暴落時の対応

株価暴落時に株式の売買で利益を出そうとすることは、ハイリスク・ハイリターンになりやすいです。勝つ時はいいかもしれませんが、万が一負けてしまうと、二度と株式市場に戻ってこれない可能性もあるため、ギャンブル的な投資はNGです。

ここまでの状況を踏まえると、正しい投資のスタンスとしては、どっちの状況に転んでも大丈夫な投資方法を心がけるということです。


たとえば、含み損が怖いのであれば、最悪今の株価が半値になったとしても10年、20年保ち続けられる銘柄と保有額のみに抑えることは有効な投資方法です。

株価が暴騰した時にチャンスを逃すのが怖い場合も同様です。含み損に耐えられる分だけを売買し、それ以外のコア資産は売買しないことが賢明です。

「休むも相場」という投資の格言がありますが、株式の売買を繰り返すと目先の利益しか見えなくなり、大きな落とし穴にハマってしまうこともあります。

長期的な利益を得るためには、短期的な損失を受け入れることも時には必要です。