今週、米国のCPIが発表された後、株価は一気に上昇しました。

ナスダック総合指数
出典:Google Finance

ナスダック総合指数は今週8%以上も上昇しています。

なぜCPIが下がると株価が上がるのかは以下の記事が参考になると思います。



米国CPIの発表

us.cpi.2022-10
出典:U.S. BUREAU OF LABOR STATISTICS

米国の労働統計局HPから2022年10月のCPIを見ると、全体(All items)は前年比+7.7%となり、前回+8.2%から0.5ptも下がっています。

表にはいくつもの項目が並びますが、全体像を把握するために以下の4つの分類で指数の変化を見ていきます。

  • エネルギー
  • 食品
  • 商品(エネルギーと食品以外)
  • サービス(エネルギーと食品以外)

エネルギー価格の推移

今年の物価推移で最も乱高下しているのが、原油や天然ガスなどを含むエネルギー価格です。

以下は過去10年間における物価推移となりますが、水色がエネルギー価格、青線が食品、緑線が商品、黄色線がサービスとなります。

Consumer Price Index, selected categories
出典:U.S. BUREAU OF LABOR STATISTICS

スマホの方は見づらくてすいません。グラフの最も外側で大きく動いているのがエネルギーの物価指数です。

コロナショック以降エネルギー価格は暴騰しましたが、2022年6月をピークにして急激に下がっていることがわかると思います。

10月に下げたのはエネルギーサービス料金で特にガスサービスにおける物価指数が-4.6%となりました。先月と先々月のCPIを見るとガソリン価格も大きく下がっています。

ただし、船舶や大型ディーゼルに利用される重油は前年比+19.8%と高い水準を推移しているため、インフレ拡大が完全に収まっているとは言えない状況です。


食品価格の推移

エネルギー価格は大きく下がっていますが、食品に関しては大きな下げはまだ見られません。

Consumer Price Index, selected categories(food)
出典:U.S. BUREAU OF LABOR STATISTICS

上記の赤線が全体(All items)のCPIの変化推移、青線が食品のCPIとなります。

値上げが激しい食品としては、家庭用のシリアル、パン、卵、トマト、ドレッシング、学校給食、自販機や移動販売が挙げられます。

2008年のリーマンショックや2011年、2014年時点でのCPIの変化率に注目すると、CPI全体が下がった後に食品のCPIが遅行して下がっているため、食品価格の値上がりが収まるのは、今回も全体よりも遅れてくると予想されます。


商品価格の推移

Consumer Price Index, selected categories(commodities)
出典:U.S. BUREAU OF LABOR STATISTICS

商品価格に関しては全体で前年比+5.1%まで下がっています。値下げが激しいのは洗濯機、レディースアウター、スマホです。


サービス価格の推移

Consumer Price Index, selected categories(services)
出典:U.S. BUREAU OF LABOR STATISTICS

サービス価格に関しては以前と高いままで下がる傾向がありません。特に値上げが収まらないのはホテルの宿泊料、配送・郵便サービスです。逆に値下がりしているのは健康保険でした。


株価は急上昇する展開

米国のインフレが先月と比べて予想以上に収まる傾向を見せたことにより、景気後退などを懸念するムードが和らいだように考える投資家も少なくないと思います。

以下の1970年代に起きたオイルショックによるスタグフレーションのように第二波が来るかもしれませんし、今回も本当に大きなインフレ率となるため安易にインフレがピークをつけたと考えるのは良くないかもしれません。

米国CPIと株価
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あまり予想せず、どんな相場でも対応できるポートフォリオを引き続き構築していきましょう。