ジェレミー・シーゲル教授の株価予想

今週Bloombergのポッドキャストでウォートン大学の財務教授であるジェレミー シーゲル氏とウィズダムツリーのグローバル最高投資責任者であるジェレミー シュワルツ氏と対談が公開されました。


その中でシーゲル氏は以下の通り魅力的な言葉を並べます。

  • 2年後の株式市場は今より20%から30%上昇するだろう
  • 株はかなり割安だ。株を買えば2年後にはとても幸せな気分になれる
  • あなたが若者で長い視野を持っているなら今はゴールデンタイム
  • 底値付近で買え!退職後に大きなリターンが約束されている
  • FRBの金融引き締め政策が2023年以降も続けば、戦後2番目にひどい住宅市場の崩壊が起こり、住宅価格はピークから10%~15%下がることになる

シーゲル氏の予想ではFRBの急激な金利政策が景気後退リスクを高めており、それが終われば下げ過ぎた株式市場は上昇してく見立てだと考えられます。その通りになれば、現在投資をしている投資家は大きな利益が得られるはずです。


個人的には2年後の2〜3割の利益を期待する投資家が長期投資家と言えるかは疑問です。景気後退りスクが現実に景気後退局面へと突入し、不況が長引く可能性もゼロではありませんし、2年後の株価が今よりも上昇していると予想するのは時期尚早なのではとも考えられますね。

投資界隈の大物が「株は割安だ!2年後には幸せな気分になれる」と発言することは、多くの投資家の期待値を上げると思われますが、それを信じて大きすぎる金額を投資に回してしまうことだけは避けてほしいと思ったりします。



投資経験や実績をどれだけ上積したとしても、未来予想に関して100%予想を的中させることは不可能です。「詳しい人が言っているのだから間違えない」と分析した気分となって、自分の思考を停止させることは厳禁だと私は思います。