レバナス死亡?

2021年から人気投資として騒がれたNASDAQ100指数へのレバレッジ投資である通称「レバナス」ですが、今年に入ってから基準価格が42,451円→18,230円へと57%も下落し、今年以降で一括投資をしている投資家は損失を抱えているはずです。

レバナス基準価格
出典:大和アセットマネジメント

レバナスが大きく話題になり始めたのは2021年以降ですが、今のなお一定数の人気があり、SNSでも投資意欲が強いアカウントが人気となっていたり、インフルエンサーとして活躍しています。

レバナスGoogleトレンド
出典:Googleトレンド


今回は2018年10月から積立投資をした場合の運用結果を調べてみました。以下のグラフはレバナスとS&P500それぞれ毎月1万円ずつ投資をした結果となります。

積立レバナス


レバナス投資が大きく騒がれ始めた2021年6月頃にはS&P500と比べて運用パフォーマンスが1.6倍程度まで上昇しており、魅力的な資産成長に投資家は心が踊っていたと思います。

2022年5月にはS&P500に抜かされてしまい、2022年10月27日時点では投資額49万円に対して運用益が4万円(+8.18%)となり、元本割れまで後がない状況です。

このタイミングで損切りをするのか、もしくは継続して買い続けるのかは投資家の戦略次第ですが、過去の結果を見れば、S&P500への長期投資の方が利益が増えたことは事実です。

そこに追い討ちをかけるような事実があります。


GAFAM決算

レバナスの構成銘柄トップはAppleやMicrosoftなどのハイテク銘柄ですが、2022年7-9月期のGAFAMの決算は総崩れとなり、見通しも悪い状況と発表されました。



業績に株価が連動すれば、当然レバナスの基準価格にも大きな影響を与えかねません。


大損するリスク

大損したくない人は是非知ってほしいのですが、大損するためには必須条件があります。

同じ100万円をレバナスに投資したとしても、資産100億円持っている資産家から見れば100万円の損は大損ではありませんし、全財産100万円の投資家から見れば死亡ブラグが立つわけです。

言い換えるなら、保有資産が少ない人もしくは資産の大半を投資に回す人は大損するリスクが高くなります。

これからどんなに魅力的な銘柄が出てきたとしても大金を投資するのは得策ではありません。特にレバレッジがかかる商品には要注意です。最近では「ベア3倍ETF」「ドル円ショート」などのパフォーマンスが高くなっていますが、レバナスで大損してしまう人が手を出すと同じミスをしてしまう可能性が高いです。