売られすぎだと思う米国株
2022年は金利やエネルギー価格が上昇する中、ハイテク株を中心に株価は大きく下がっており、ダウやS&P500、ナスダックなどの各指数も大きく下げた相場となりました(2022年10月7日時点)。
世界的なインフレや戦争などの懸念により、将来の見通しが悪くなっていたり、元々人気が高すぎた株が売られたりしているわけですが、個人的に見て時価総額1兆円以上の米国大型株の中から「これは売られすぎているじゃないか?」という銘柄をピックアップしてみました。

売られすぎの判断は様々ですが、ざっくり言えばEPSが2期前(たとえば、2021年4Q→2022年2Q)より上昇しているのに株価が10%以上下がっている銘柄と考えて下さい。
テスラ
上記の表で言えば、テスラはEPSを+70%も成長させているのに対して、株価は37%もマイナスとなっており、業績の成長と最も大きく乖離(GAP)していることがわかります。
これまでPERが高く評価されすぎているなどの要因もありますが、過去と比べた場合は現在は売られすぎていると判断できるでしょう。細かい分析は以前の記事をご覧下さい。
TSMC
半導体の世界大手TSMCも基本的には右肩上がりの業績を記録中。今期ガイダンスもプラス予想のため株価とのギャップが大きくなっています。
出典:investor.tsmc.com今週木曜日(10月12日)には決算発表を控えてますので、実際の数字と来期の見通しを確認することができます。同じ半導体大手のAMD決算がコケたので不安がないと言えば嘘になりますが、それでも株価とのギャップは長期的に考えると大きい気がします(投資は自己責任でお願いします)。
米国の消費者動向
GDPの直近推移を見ると、全体(オレンジ色のバー)は全然落ちてないんですよね。

建設業と化学製品の製造業を中心にしてPrivateGoodsが減少してますが、それ以外はインフレや原油高によって消費の影響をほとんど受けてないのが2022年2Qまでの現状です。さすが米国の経済は強い。

細かい数字を見ると、医療やプロ向けサービス、宿泊、不動産サービスの消費は好調に推移しており、主要事業がサービス事業であるMicrosoft、MasterCard、Visa、Home Depot、Costcoにとっては逆風は吹いていません。
Pfizer、Apple、P&Gなどは製造業なので、これから様々な危機が訪れるかもしれませんが、これまで強い経済を見せてきた米国市場です。長期的に見た場合は安値で拾える可能性もあるのかなと思われます。
決算次第
何はともあれ、どの銘柄も決算次第で投資判断がガラリと変わります。投資家であれば決算数字を見てからの判断が良いと私は考えます。