テスタさん&後藤達也さんの対談
今週、有名投資家テスタさんと元日経記者の後藤達也さんとの対談がYouTubeで配信され、勉強になったことをメモしてみました。動画テーマは「投資詐欺の避け方」となります。
メモの内容は以下の通りです。
【動画のメモ内容】
- 投資詐欺撲滅を促進する人は稀有な存在
- 投資詐欺は投資を題材にした犯罪で実際の犯人は投資をしてない
- 基本的な詐欺の仕組みは一緒
- 信用できる人から誘われると防ぎにくい
- 勧誘する友達が既に騙されるていることもある
- 詐欺は人生で1回でもひかかったら全てが終わる
- 被害者は自分が得することしか考えず相手の意図を汲み取れない
- 心が弱っている時は冷静な判断ができない
- 自分の口座以外へお金を預けなければ詐欺は防げる
- 今の日本では年5%でも投資リスクを相当取らないといけない
- 元本保証なら年利1%でも実現するのは不可能
- 「業者名 評判」などネット検索で調べる
投資詐欺の避け方
投資家にとって詐欺の回避方法は至極当たり前なことかもしれませんが、仮に投資知識もなく、お金に困っていて、精神的にも弱っている状態で詐欺のターゲットになった場合、どうやって避けるのかを考えると今回の動画は勉強になりました。
その視点を活かしながら、有効な投資詐欺の避け方を私なりに講じるのであれば、以下の点に集約されると考えます。
無知から早く抜け出す
1つ目は金融知識がない状態、詐欺の仕組みを知らない状態から早く抜け出すことが投資詐欺を避ける方法として有効だと考えます。
動画内でもテスタさんが「スポーツ選手は騙されやすい」と主張されていましたが、1つの分野に長けている人ほど一般教養や金融知識に関する能力が他の人と比べても劣っている可能性が高く、かつスポーツ選手や医者、芸能人など高収入となる職種についている方は詐欺のターゲットになりやすく、事件化しやすい傾向にあります。
TKO木本武宏(51)、松竹芸能退社へ 出演番組降板続々 仮想通貨投資持ちかけ5億円以上集めトラブルに https://t.co/vQ0UPy4upW
— ツイッター速報 (@tsuisoku777) July 22, 2022
加えて、最近話題なのが若年層を狙った金融詐欺事件です。2016年から比較すると、SNSでの情報詐欺は6倍以上となっており、お金配りや月利20%などと謳ったアカウントへリプやRTをする人は絶えません。
20代はSNSで情報商材に狩られやすい!知識も経験も乏しい上に貯金が少なくて稼ぎたい意欲が超高いからだと思う。うまい話を疑わず信じ・素直な自分に酔う前に投資や資産運用は勉強習慣が大切、情報収集は本屋や図書館で行うと失敗しにくく、noteやメルマガはその見極めが難しいと思いますので回避。 pic.twitter.com/WqsKHtXsYO
— Gaz(ガズ)@週末はブログを読もう (@gazooblog) July 4, 2022
あの有名な事件然り、子供を持つ親や在学中の若者でもSNSを利用する前から金融知識をつけておく必要がある世の中となってしまいました。
こういうの「投資」と呼ぶの本当にやめたほうがいいと思うんだよな。だから「投資は自己責任だから」みたいなコメントが出る。投資じゃなくてシンプルに詐欺でしょうが…。
— MIRO (@MobileHackerz) August 25, 2022
そして娘は命を絶った ~“暗号資産”めぐる事件の果てに|NHK 【NHK事件記者取材note】 https://t.co/CzBi7ZWnQr
ではどうやって金融知識を詐欺が起こる前に習得するかですが、1つの解決策としてはSNSで優良なコンテンツを知っておくことが解決策になると考えます。
たとえば、両学長や中田敦彦氏のようなYouTubeチャンネルであれば適切な金融知識を身につけることが可能だと思います。
彼らの活動や情報がもっと広まることによって、詐欺に遭う人が減ってくると思いますし、せっかくTwitterをやるなら、こういう情報をRTするべきですよね。もしよかったら私のブログも拡散お願いします!
正しい情報が拡散され続ければ、詐欺より先に情報を手に入れられる人が多くなり、結果として詐欺が減るはずです。
もっと欲をいえば、警察や法律は詐欺に対してもっと厳しい態度をとってほしいです。犯罪者は金融サービスを一生利用できなくするとか、詐欺被害者の損失分を補填するまで給料から自動天引きさせるとか、法律や国のルールが改正されれば、犯罪者も減る気がします。
投資は個人で戦うもの
詐欺対策の2つ目は、投資は全て一人の戦いであり、誰かを頼ってはいけないということです。
また動画の話に戻りますが、テスタさんも自分の証券口座以外の口座にお金を送金しなければ、詐欺には合わないと言っていましたし、後藤さんもまずは自分で業者を調べることとおっしゃっていて、投資に関わる全てのことを自分で進めるようにすれば、詐欺に遭う前に「あ、これ怪しいぞ?」って気づいて詐欺を避けることができる可能性が上がります。
もし誰かが「儲かる方法を教えてあげる」「知識があるからお金さえもらえれば増やしてあげる」と言われても、世の中にそんな方法は存在し得ません。絶対に儲かる方法があるのであれば、勧誘する人はレバレッジを最大倍率で使ったり、借金してでも儲けているはずですし、他人からお金を預かるよりその投資で稼げば資産はいくらでも増えているはずです。「誰かにお金を預けててもらたい投資」というのが様々な矛盾を産んでしまうので、誰かにお金を預ける投資は絶対に成立しません。
加えて、犯罪で損をしてもお金は返ってきません。法律や警察、金融庁、各種相談センターや企業を頼っても詐欺からは誰も助けてくれませんし、自分の資産は自分で増やす・守るしかありません。
「投資 = 自分でやるもの」「誰かに任せること(もしくは頼ること)は絶対にあり得ない」と認識しておくことが、詐欺を避ける対策になると思います。
やらない選択肢を捨てない
最後、3つ目の詐欺対策は「投資をしない」という選択肢を常に持っておくことだと思います。
日本の銀行にお金を預けても低金利でお金は増えませんし、老後2,000万円問題などがある中で、投資をしない選択を取ることが難しい現状ですが、それでも投資リスクを十分に把握できない・理解することができないうちは「投資をしない」「時期を見直す」という選択を残しておくことも重要です。
投資は開始時期が早いほど有利になる側面がありますが、理解しないまま続ければ、大切な資産を失ってしまうことにもなります。
投資をしなければ資産は増えもしませんが、減りもしません。その代わり考える時間やデモトレードでお金をかけずに練習する時間を十分に取り、自分が納得できる投資戦略が見つかった時点で少額ずつ投資を開始していくことができれば、詐欺を避けることもできますし、正しい投資でも資産を失いにくくなるはずです。
精神的に弱っている時やお金がない時期でも、焦って投資を始めるのは禁物です。「今やらないと儲からない」と思える投資には再現性がありませんし、3年後、5年後に始めても利益を出すチャンスがありそうな投資ほど将来性が高い投資です。
投資をやるべきかを悩む際は、お金を儲ける方法が投資だけでなく、節約や家計管理、その他副業や転職でもお金を稼ぐことができますし、視野を広くもっておくことが重要です。
必ずしも投資をしなければいけないという状況を作らないよう、余裕を持って行動することが投資詐欺を避ける方法となります。