2023年投資戦略

2022年は米国の物価上昇が収まらず、利上げサイクルが長期化しています。

その影響で株価指数は年初来から大きく下落。

年初来株価


利上げが長期化すれば企業業績にも当然影響するため、2023年以降は景気後退や株価暴落が予想されやすくなります。


景気後退が起きる前兆としての逆イールドも既に発生。

逆イールド発生
出典:FRED

PMIも2021年をピークにして下落し続けているため、景気後退を起こす要因が揃い始めている状況です。

米国PMI
出典:reuters

2023年は株式投資で短期的に利益を上げるのはちょっと難しい状況なので、景気後退が終わった後に上昇する銘柄を安値で拾っていく戦略も長期的には効率が良いと考えています(儲けたい気持ちは一旦忘れても良いかもしれません)。


金融相場に強い銘柄

相場を考えれば、2022年は積極的な利上げでハイテク株を中心に下落しているため、逆金融相場あたりにいると考えられます。

セクターローテーション


上記で言えば、右下にある緑色のエリアが今の相場。

2023年以降は次の逆業績相場に突入しやすくなり、景気後退時に株価大暴落が起きれば、正直逃げ場はありません。

どんな銘柄を持っていてもリーマンショックやITバブル時のような相場に襲われれば、個別株も指数もゴールドも不動産も何もかも全部が下がります。

最悪の逆業績相場では、耐えるか、優良銘柄を安値で買い付けるチャンスとなります。

次の相場である金融相場で株価上昇が期待できるセクターは金融やハイテク株です。

2020年のコロナ時に起きた金融相場では、TeslaやNVIDIA、ARKのETFが急上昇したことは記憶に新しいはず。

テスラとS&P500
出典:Google Finance

2023年以降はネクストTeslaのような銘柄を拾うことで次の株価上昇期に備える投資もアリですよね。

1つ注意点としては、2020年はTQQQやSOXLなどのレバレッジETFも急上昇した時期ですが、レバレッジは買い付けタイミングを間違ってしまうと、逆に資産が減ってしまうことにもなりますので、レバレッジで底値を狙ったり、逆張り戦略をとるのは危険です。

その点は注意しながら、長期で保有できる現物のETFや個別銘柄を今から調べておくのが良いでしょう。


株価暴落後に強い銘柄

最後に2008年に起きたリーマンショック後のセクターパフォーマンスを見ると、2009年では情報技術セクター+61.7%、、素材セクター+48.6%、一般消費財セクター+41.3%、不動産セクター+27.1と比較的好調に推移しました。

セクターパフォーマンス
出典:novelinvestor<br>

2022年時点での各セクター大型株において、リーマンショック後の株価当落率を調べてると面白いほど株価が上昇しています(株価は2008年9月12日終値と2022年9月20日までの株価を比較しています)。

リーマンショック後の騰落率
銘柄名 業種 騰落率
Apple情報技術34倍
Microsoft情報技術11倍
NVIDIA情報技術57倍
Linde plc素材4倍
Sherwin Williams素材12倍
Air Products and Chemicals素材4倍
Walmart消費財3倍
Coca-cola消費財3倍
P&G消費財3倍
American Tower不動産7倍
Crown Castle不動産6倍
Equinix不動産10倍

情報技術セクター銘柄の成長率は異常です。仮にAppleに100万円の投資をしていたら資産価値が3,400万円になっているわけですから、夢もありますがリスクもある面白い銘柄の1つになりそう。

一般消費財の成長率は情報技術セクターと比べるとマイルドですが、彼らは配当金を出し続けているので、それも魅力の1つだと思います。

日経新聞でも同じような企画を2018年に発表しており、モノタロウやGMO-PGなど日本のスーパーグロース株の成長にも著しいものがありました。

リーマンショック後の株価上昇率
出典:日経新聞