お金の人生計画

大前提として、資産形成にはお金が必要となります。

当たり前ですが。笑

言い換えると、労働収入が安定していなかったり、少ない資金で大きなお金を作ることはほぼ不可能ですが、これに気づいている人は多くないと思います。

実際テレビや雑誌では、宝くじのように少ないお金で数億円儲ける投資家が注目されますが、そういう方々は一般的な相場よりも高いリスクと膨大な時間を費やしているケースが多く、到底真似できる方法ではありません。

資産形成は労働収入がベースとなりますし、安定収入がない状態での資産形成は出来ません。

このことを踏まえると、資産形成をする時期というのがハッキリ理解できるようになります。


資産形成のタイムリミットは何歳?

資産形成のタイムリミットは一般的に定年と言われる65歳までです。

年齢階層別の給与収入


上記画像は国税庁が公開する民間給与実態統計調査のデータをベースに作成した年齢階層別の給与収入(令和2年度)となります。

40〜49歳で労働収入がピークとなり、65歳以降の労働収入は年金も含めて300万円を下回る結果となっています。しかもこの数字はあくまでも平均値となりますので、平均よりも少ないケースが多々あるということは忘れてはいけません。


年収が少なくなるほど、収入は支出を上回らなくなり、労働収入だけで生活をすることが困難となっていきます。

資産形成というのは「収入>支出」の状態の時にこそ実行できますが、「収入 = 支出」もしくは「収入<支出」という状態では実行不可能です。

つまり、資産形成とは収入がある程度確保できる時期、一般的には定年と言われる65歳までのうちに実行しておくことが必要となります。


ライフプランシミュレーション

次はどのぐらいの年齢で始めれば間に合うのか。

正直、資産形成は早いに越したことがありません。30代から始めるよりも20代から始めている投資家の方がだいぶ有利になります。

まずは40歳から65歳までの約25年間でシミュレーションしていきましょう。


40歳からの資産形成

40歳から65歳までの約25年間毎月3万円を投資し、平均利回り3%で運用できた場合は1,334万円の資産を手にすることができます。

積立シミュレーション25年間
出典:新生銀行

老後2,000万円問題は1世帯あたりの必要額ですから、夫婦揃って3万円ずつ投資をすれば2,000万円までの資産形成には間に合います。

ただし、65歳付近で株価が暴落してしまったり、途中で資産形成を継続できなくなってしまう万が一のリスクなどの可能性も考えて、可能であれば、積立額を増やせる時に増やしておく方が安全だと思われます。

それでも目標資産に届かない場合は定年を遅らせて、70歳まで労働をするか、年金を繰り下げるなどの対策を考えるのも1つです。


50歳からの資産形成

最後は50歳からの積立投資を始めた場合を想定して見ます。

50歳から65歳までは15年間しかありません。

わずか15年間で大きな資産形成は難しくなりますので、まずは定年を遅らせて労働収入に頼る期間を長く見ておくことが重要です。さらには生活コストを無理なく下げる節約に注力し、投資可能な資金を上げることも同時に重要となります。

上記の努力の結果として、毎月の投資金額を5万円、投資期間は50歳から70歳までの20年間確保できた場合、年利3%の利回りで形成できる資産は1,600万円となります。

積立シミュレーション20年間
出典:新生銀行

運用期間を15年から20年に伸ばすことによって平均利回りは多少なりとも安定しやすくなりますし、労働収入を50歳のうちから70歳まで働くと考えた場合、体に負担がかかりにくい職場への転向や生活コストを下げるための準備に使える時間も50歳から始めれば、長く取れるはずです。


資産形成はとにかく早いに越したことがありませんが、気付いた時が最も若い時だと思いますので、まだ準備されてない方は是非今日から取り組んで見てはいかがでしょうか。