円安で米国株は買うべき?

2022年7月のドル円相場は112円台から139円まで急激に上昇し、2022年は稀に見る円安相場です。

ドル円(2022年)
出典:外為どっとこむ

1ドル = 140円ともなると、1ドル = 110円だった時に比べて30%近くも購買力が下がってしまうため、米国株投資を躊躇してしまうことはないでしょうか?

仮に1ドル = 120円ぐらいまで戻ってくれたら140円の時に比べて14%もお得に米国株を購入できるわけなので、今は投資せずに「ドル円が戻るまで待とう」と考える投資家も多いはずです。


過去の円安相場

1980年から2022年までの年間平均価格を用いて、ドル円相場の上昇率を見てみると、平均値が+10%以上上昇し円安となった年は以下の通りです。


ドル円相場の年間平均価格と上昇率
1ドル価格 上昇率
1982年249円+13%
1996年109円+16%
1997年121円+11%
2001年122円+13%
2013年98円+22%
2015年121円+14%
2022年123円+12%

1980年〜2022年までの間で最も激しい円安相場は2013年です。

ドル円(2011年〜2015年)
出典:外為どっとこむ

2011年に1ドル=75円で底をつけた後、2013年で一気に円安傾向になり、2015年6月には1ドル=125円となりました。

2013年ドル円相場の値上がり率としては最大で22%(86円→105円)、2011年から2015年では最大66%となります。


その間、米国株の値動きを見ていると、ドル円相場よりも上昇率高くなった指数もあります。


米国株の年間騰落率
ダウ平均株価 S&P500 Russell2000
2011年5.53%0.00%-0.97%
2012年7.26%13.41%14.56%
2013年26.50%29.60%32.82%
2014年7.52%11.39%19.45%
2015年-2.23%-0.73%6.47%
合計49.31%60.70%91.65%

2013年だけで見れば、どの指数もドル円相場より上昇しています(NASDAQ総合は+38.32%、NASDAQ100は+34.99%)。

2011年から2015年での合計成長率を見ると、ドル円相場の成長率を上回った指数はRussell2000、NASDAQ総合(+89%)、NASDAQ100(+105%)です。

ダウ平均株価とS&P500は円安の成長率を上回ることは出来ませんでしたが、それでもかなり健闘しているはずです。

実際に取引を行ってしまえば円安はドル資産が増えますので、株高と円安のダブル効果で資産は爆上がりと考えることもできます。


S&P500で検証

2013年以外の円安相場をS&P500(為替調整済み)チャートで見ていきましょう。

1980年以降の円安相場(S&P500)

チャートで見ると、1980年以降で7回の円安相場があったわけですが、そのうち6回は株価(為替調整済み)が上昇、唯一下がったのはITバブルが起きた2001年から2002年の間だけです。

円高局面ではドル資産の評価が下る効果も加味され、株価が下がっている場合が多いように感じます。

円高、円安に関わらずS&P500が上がり続けていることもありますが、円安と円高を気にしすぎて投資を躊躇してしまうと、その後の株価上昇を捉えることも出来なくなってしまいますので、気にしすぎて米国株の買い付けを止めるのはあまり得策では無いと思われます。


まとめ

2022年は急激な円安が進んだことにより米国株の購買力低下が懸念されますが、個人投資家は円安円高を要因に米国株の売買を判断することは得策では無いと私は思います。

過去の相場を見ても米国株は円安円高を理由に成長したわけではなく、円安効果がドル資産の評価を上げる要因もあるはずです。

それよりも米国株の成長にかかわる金利や市場サイクルを意識するべきでしょう。