つみたてNISAで老後資産は解決

老後生活を過ごすためには、年金以外で2,000万円の資産が一世帯当たりで必要と言われています。

ただし、人によっては1,000万円でも十分かもしれませんし、3,000万円でも足りないかもしれません。


仮に現在30歳の人が65歳までの35年間ずっと毎月3.3万円をインデックス投資に費やすと、平均利回り3%でも2,433万円作れてしまう計算です。

積立シミュレーション1
出典:新生銀行

老後の必要資金が2,000万円であれば、これで十分じゃないかと思う人も多いはず。

ですが、投資にはリスクがあってシミュレーションのように右肩上がりにならないことも考えられます。

もっと言えば、資産が増えない可能性もあるわけです。

投資に「絶対」はありませんので、どこまで予防線を用意するのか、これも重要です。


老後資産にiDeCoは必要?

最近でこそiDeCo(個人型確定拠出年金)や企業型DCで投資をする人が増えていますが「途中解約できない」「特別法人税が凍結されている」などの理由でNISAより嫌厭される存在でした。


第2号被保険者(厚生年金や共済に加入している人)で企業年金もしくは企業型確定拠出年金に加入していない方であれば、iDeCoの毎月の投資上限は2.3万円です。

つみたてNISAと合わせて毎月5.6万円をインデック投資に回すと、22年で2,000万円の資産を形成する可能性があります。

積立シミュレーション2
出典:新生銀行

43歳から投資を始めたとしても65歳で2,000万円の資産形成が間に合う可能性が出てくるわけです。

43歳より前にこのシミュレーションに気づく事が出来れば、65歳時点で2,000万円を貯められる可能性は高くなります。


投資し過ぎに注意

先ほどのようなシミュレーションに気づいて早く資産形成を始めている方、20代、30代で十分な資産形成が進んでいる人は65歳まで今のペースで投資を続けていくと、老後資金を2,000万円以上貯めてしまう可能性も出てきます。

たとえば25歳から65歳までの毎月5.6万円ずつ投資をすると、40年後は5,000万円を超える資産が見えてきます。

積立シミュレーション3
出典:新生銀行

早くから資産運用を始めれば高い確率で資産を増やす事ができますが、老後にやりたい事がなく、若いうちに様々な経験をしておきたい、スキルや技術を磨きたいという方は途中で資産を切り崩して自己投資をしたり、遊びや家族、友人のためにお金を使う方が結果として満足度が高い人生になるはずです。


もし目標金額を超えて資産形成ができる可能性が見えて、かつ途中でお金を使いたくなってしまったら、iDeCoや企業年金では資産を切り崩す事ができません。

途中でお金を使いたくなる可能性を考えれば、自由に解約が出来るNISAの枠を上限金額まで使い切った後にiDeCoを使う方が資産を自由に動かせるわけです。

ただし、iDeCoを使わないことによって節税効果が低くなるというデメリットも同時に受けることは覚悟しなくてはいけません。

どちらを優先するかは、投資家次第です。


NISAとiDeCoどちらを優先するべきか

毎月の投資額が5.6万円を超える場合はiDeCoにしようか、NISAを優先的に投資するべきかを悩む必要はありません。

ただし、個人的な考えで言えば「その時のことはその時になってみないとわからない」「20代のうちから50代になった自分の気持ちがわかるわけがない」と考えているので、基本的には使う予定のないお金は全てNISAのような融通の効く投資に回して備える方が「いざお金が必要になった時」がきた際に役立つと信じています。