国税庁の統計年報
国税庁HPにある令和2年度の統計年報(所得種類別人員、所得金額)を参考に年間所得1億円を超える所得区分の割合を調査してみました。
参照サイトURLは以下の通りです。
今回は上記データを元にして、年収1億円を超える人の所得区分の割合をグラフ化してみましたので、早速見ていきましょう。

最も年収1億円を超える人が多い所得区分の割合は「他の区分に該当しない所得者」です。
他の所得区分とは、利子所得、配当所得、一時所得、退職所得が該当しますが、中でも最も割合の多いのが配当所得、つまり「投資家」です。
所得区分 | 割合 |
利子所得 | 0.9% |
配当所得 | 83.5% |
一時所得 | 13.5% |
退職所得 | 2.0% |
その規模は2位の給与所得者(超一流会社員)の1.2倍程度あります。
給与所得に比べて投資で稼ごうとする人数は日本では特に少ないでしょうから、投資に挑戦する人が年収1億円稼ぐ確率と会社で給料1億円をもらえる確率で比較した場合は投資家の方が再現性が高いのかもしれません。
ただ、年収1億円超えること自体は雲をつかむような話です。
ですが先ほどのデータを見ても普通のサラリーマンで大金を稼ぐのではなく、投資や不動産売買など、労働以外のことにも目を向けなければ、一生お金持ちになることもない気がします。
年収1億円を超える職業ランキング
所得区分だけを見るとわかりずらいので、職業に置き換えてランキングを作成してみました。
【年収1億円を超える職業ランキング】
- 1位:投資家
- 2位:上場企業の役員
- 3位:地主
- 4位:会社経営者
投資家(配当所得、雑所得者)
1位の投資家は配当所得者と雑所得者を含みます。
一般的な雑所得とは、原稿料や印税、副業収入などが含まれますが、1億円以上の規模ともなると会社を起こすパターンがほとんど。
主な1億円を超える雑所得というのは、仮想通貨投資と考えられます。
投資で年間1億円を稼ぐのはとても簡単なことではありませんが、年収1億円プレイヤーの中では最も多い職業であることは間違ありません。
上場企業の役員(給与所得者)
年収が1億円を超える給与所得というのは、主に役員報酬です。
東洋経済オンラインの記事にある「年収1億円超の上場企業役員ランキング」が参考になるはず。
出典:東洋経済オンラインセブン&アイやソフトバンクなど一流企業の中でも重要なポジションに就ている方々。
海外の方が多いですね。
地主(譲渡所得者、不動産所得者)
3位の地主は譲渡所得者と不動産所得者に該当します。
譲渡所得とは、企業買収による株式などの資産譲渡によって発生する利益も含まれますが、建物や土地の売買によって稼いだ利益も譲渡所得の1つです。
地主は世襲の影響が大きく、なろうと思って慣れる類の職種ではありません。
会社経営者(事業所得者、譲渡所得者)
先ほど紹介した譲渡所得者に加えて、事業所得者に該当するのが会社経営者です。
会社経営者の割合は投資家や超一流会社員に比べて少ないものの、投資家よりも税率が安かったり、節税対策の手段も会社員より豊富なため、最も稼げるのは会社経営かもしれません。
ただし、年収1億円稼ぐまでの道のりは最もハードだと思われます。