自分を守る投資術

仮に自分のポートフォリオが30%下落してしまった時、あなたならどう感じますか?

    「相場が悪い」と考える人
    「自分が投資判断を間違えてしまった」と考える人

次は反対で、自分の資産が30%上昇した時、どう感じますか?

    「めちゃくちゃラッキー」と考える人
    「俺には投資の才能がある」と考える人

人によって考え方は異なりますので、どれが正解とかはありません。

良い結果が出た時には「周りのおかげ」で、悪い結果が出た時には「自分のせい」と謙虚な姿勢を持っている方もいれば、反対に良い結果が出た時には「俺はすごいぞ!」と言い、悪い結果が出た時には「おまえのせいだ!」と傲慢な人がいるもの事実です。

今回はジャイアンのセリフのように「俺の物は俺のもの、お前の物も俺のもの」という考えが、悪いと主張したいわけではありません。

主張したいのは、良い悪いに限らず結果をもたらす原因は、自分にも自分以外にも、どちらにもあるということです。


責任を分散させる

Twitterを見ていると、話題の銘柄が暴落した時にフォロワー数の多いインフルエンサーに「お前のせいで損をしたんだから、金を返せ!」というツイートが散見されます。

結果の原因を自分の外に求める場合、大抵のことは解決しません。

インフルエンサーがフォロワーの損失分を補填することなどは有り得ないですし、逆に得をした時にフォロワーが利益を譲渡することもないはずです。


結局、言いたいことは「他責厳禁」「全部自分のせいとして考えろ」ということでしょ。と思われるかもしれませんが、そうではありません。

仮にリーマンショックのような暴落相場に当たってしまった時、株式市場に逃げ場はありませんでした。

何を買っても損をする相場で、自分のせいだけでは片付けられないこともあります。

リーマンショックが起きても「時代のせい」と考えて長期投資を続けた方は、今大きな資産を手にしているはずです。


私が言いたいのは、結果を作る原因は「内にも外にもあるし、原因は1つではない」ということです。

良い結果が起きた時も、悪い状況に陥ってしまった時でも、原因を1つに絞るのではなくて、複数の方向から考えると、精神的にも安定しますし、解決策も二つ以上見つかることが多いので、結果として良い方向に人生を進めることができると思います。


内的要因と外的要因

投資やビジネスの世界では当たり前になりますが、「SWOT分析」というフレームワークがあります。

【SWOT分析とは】

企業や商品の戦略を立てるために、以下4つの特質を洗い出す方法。

    強み:Strength
    弱み:Weakness
    機会:Opportunity
    脅威:Threat

強みや弱みは内部要因と捉えることができます。

企業であれば、商品の優位性やブランド力などは企業が持っている内部の「強み」になり、商品の満足度が低かったり、人手不足となっているのは企業内部の構造に問題があると言えます。

逆に機会や脅威は外部要因です。

今いる業界の市場規模が小さくなっている場合、一つの企業だけで産業構造を変えることはできません。逆にそれを利用することによって、代替する市場へ乗り出したり、回避していくという戦略をとるために、外部要因の分析が必要になります。


たりたりさんが発信する企業情報にもSWOT分析が使われているので、参考にご覧下さい。



このような手法は個人の投資戦略において、非常に重要だと思います。

企業を分析するだけでなく、自分の投資戦略を考える上で、自分にとっての「強み」「弱み」「機会」「脅威」を洗い出してみてはいかがでしょうか。


たとえば、こんな感じでやると良いと思います。

【個人の投資をSWOT分析してみる】
    <強み>
  • 老後までは数十年の時間がある
  • 節約や投資を考えるのが好き
  • ◯◯業界に関しては詳しい

    <弱み>
  • 毎月数万円程度しか入金できない
  • 企業を分析するのは得意じゃない
  • 勉強する時間があまりない

    <機会>
  • 米国市場は長い歴史で右肩上がり
  • 長期の最低平均利回りは6%台
  • r>gは日々加速している

    <脅威>
  • 米国次第で株価が暴落する
  • 金融所得増税の強化
  • 仮想通貨やNFTなど新たな市場が生まれる可能性


強み、弱みは人それぞれだと思いますが、並べてみると、良い投資判断や投資戦略の助けになるはずです。

皆様の投資がより良くなる事を願っています。