厚切りジェイソン氏の投資哲学
IT企業役員とタレント活動をされている厚切りジェイソン氏のインタビュー記事が人気経済メディアの1つであるPRESIDENT Onlineで掲載されていました。
記事の内容は代表的な米国インデックス投資銘柄の1つである「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(通称:VTI)」に投資する理由について語られています。
厚切りジェイソン氏がVTIに投資する理由は以下の通り。
- 日常的に使うものが米国企業の商品
- 企業成長を後押しする米国の税制
- CEOの報酬制度や米国の文化
- 過去の暴落から何度も復活した経緯
- GDPの右肩上がり成長
- VTIのTOP銘柄がグローバル企業
- 成績の良い企業のみ構成銘柄に残る
VTIに投資する理由がいくつもあり、とても共感できることが多く書かれていました。
まだPRESIDENT Onlineの記事を見られていない方は読まれることをお勧めします。
VTIに投資する理由
私なりの観点になりますが、VTIに投資する理由が他にもあると感じました。
記事の中の内容とは別に、いくつかVTIに投資する理由となる項目をご紹介させて頂きます。
経費率が最安レベル
その1つが「経費率」となります。
経費率とは、投資期間中にかかる手数料のことで運用資産と投資期間に応じてかかります。
例えば、経費率1%の投資信託に100万円を1年間投資した場合(計算しやすくするために株価の変動はなかったものとします)、投資家が支払うコストは1万円です。
次に経費率2%の投資信託に100万円を1年間投資した場合、先ほどと比べて2倍となる2万円の運用コストを投資家が支払わなければなりません。
経費率は安ければやすいほど、投資家が得をする仕組みです。
そこで、VTIとその他運用資産総額が多い米国ETFの経費率を比べて見ました。
Symbol | 名前 | 経費率 |
SPY | SPDR S&P 500 ETF Trust | 0.094% |
IVV | iShares Core S&P 500 ETF | 0.030% |
VTI | Vanguard Total Stock Market ETF | 0.030% |
VOO | Vanguard S&P 500 ETF | 0.030% |
QQQ | Invesco QQQ Trust | 0.200% |
VEA | Vanguard FTSE Developed Markets ETF | 0.050% |
IEFA | iShares Core MSCI EAFE ETF | 0.070% |
AGG | iShares Core U.S. Aggregate Bond ETF | 0.050% |
VTV | Vanguard Value ETF | 0.040% |
VUG | Vanguard Growth ETF | 0.040% |
VTIの経費率は0.03%で100万円の投資資産に対して年間300円( = 1日0.82円)しかかかりません。
上記の中ではIVV、VOOと同じく最安レベルとなっています。
経費率の安いETFは運用パフォーマンスも伸びやすいことが有名な書籍などで証明されています。
経費率の安さがVTIの魅力の1つでもあります。
VTIはS&P500とは違う
VITには米国の中古型株が組入銘柄に含まれていることも魅力の1つです。
よくS&P500に連動するETFの1つVOOと比較されるVTIですが、S&P500に組み入れられているのは米国の大手企業500社の株式のみです。
VTIはS&P500に組み入れられている500社に加えて、大手株から中古型株まで合計4,124銘柄(2021年10月31日時点)も組み入れられています。
たとえば、コロナの影響で話題となったZoom Video Communications(ティッカー:ZM)はVOOには組み入れられていませんが、VTIには組み入れられているため、彼らのような急激な株価成長の影響を受けて資産を増やすことができます。
他にも米国には魅力的な中古型株がたくさんあるため、それらの成長を利用するのであれば、VOOよりもVTIの方が多くの米国企業の成長を利用することが可能です。
これもVTIに投資する魅力の1つになります。