Teslaが11.99%下落

2021年11月9日、Teslaの株式は-11.99%も下落しました。

先週金曜日の価格($1,221.79)から比較すると、-16.22%も株価が下がっていることになります。

こうなる背景の1つはTeslaのCEOであるイーロン・マスク氏のツイートです。

2021年11月7日、マスク氏は含み益に対する租税回避を理由に自分が所有するテスラ株の10%を売却する提案をツイートしました。



同ツイートのリプ欄で「会社から現金やボーナスをもらっていないため、現金を得る手段が株を売ることしかない。」とツイートされているように、アンケート結果に関わらず現金を得る手段として株式の売却を考えていたように思われます。

また、マスク氏の狙いは富裕層が株を売却することによって、株式市場にどれだけの影響があるのかを実験したかったということもあると予想されます。(あくまで憶測ですが、、)


米国の富裕層税

米国での富裕層に対する課税強化のトレンド(流行り?話題?)はバイデン大統領がトランプ元大統領との選挙の際に公約として掲げていたことから始まったように思います。

先月、米上院財政委員会のワイデン委員長が富裕層所得税(Billionaires Income Tax)構想を発表したように、民主党政権では富裕層税および法人税の増税に前向きな姿勢ということになります。


これに対して、イエレン財務長官は「法案で提案されている税制改正は富裕層への税率を引き上げ、富裕層が相応の税金を納める仕組みを確立するものだ」と述べており、法案の成立は現実味を帯びている状況となります。


富裕層税の影響

富裕層に対する課税は富裕層の利益だけが削られる話ではなく、一般層にまで及ぶと考えられます。

今回テスラ株が11%も下落したことにより、テスラ株を持つ個人投資家およびS&P500などテスラ株を含むETFや投資信託を保有する投資家の資産の成長は鈍化したはずです。



今回はテスラ株を持つイーロンマスク氏だけが10%の株式を売っただけの話ですが、それでも彼の保有株式以上に売りが出ていますし、税制が成立した時の売り圧力は計り知れません。

加えて、ベゾスやビルゲイツ、マークザッカーバーグなど超富裕層の資産が動くことを想像すれば、株式市場には一時的にでも大きな影響が起きることは間違えないでしょう。