貯金3万円と投資1万円、どっちが貯まる?
今回の記事はタイトルにあるように毎月銀行口座に3万円貯金した場合と、証券口座で1万円投資した場合、どちらが資産が増えるのか、どちらにどれだけの資産差が出るのかを検証していく記事にしたいと思います。
今回は検証期間が14年間以上と長い期間となるため、銀行口座に関しては金利0.001%で毎年36万円ずつ積み立てをした場合を想定します。
1万円の投資に関しては、以下の米国ETFに年間12万円ずつ投資をした場合を想定したいと思います。
投資候補1. QQQ
QQQとは、米国の証券取引所Nasdaq(ナスダック)に上場する時価総額の高い上位100銘柄の時価総額加重平均値に連動するETFとなります。
設定日(運用開始)は1999年10月3日で経費率は0.20%です。
日本から投資をする場合、経費率に加えて、約定代金(売買手数料)と為替手数料および為替損益が発生しますので、コスト管理も重要です。
構成銘柄はGAFAMやTesla、Nvidia、PayPal、Adobeなど上位銘柄はほとんどが米国企業ばかりです。
さらに詳しくETFの詳細を知りたいかは以下の動画をご覧ください。
投資候補2. VYM
VYMとは、米国企業の中でも高配当銘柄だけを集めたETFとなります。
構成銘柄が400銘柄あるにも関わらず、高い配当利回りを実現しています。
加えて、基準価格の成長も著しいため配当金生活を実現したい投資家やFIRE生活に憧れる人などに好まれる傾向があり、SNSでも非常に人気の銘柄となっています。
設定日(運用開始)は2006年11月16日で経費率は0.06%です。
VYMについても詳しい内容をご覧になりたい方は以下の動画をご覧ください。
貯金3万円と投資1万円、どっちが貯まる?(QQQ編)
ではまず、2000年1月から2021年10月までQQQに毎年12万円投資をした場合と、毎年36万円ずつ貯金をした場合のグラフを作成しましたので、ご覧ください。

上記のQQQの資産額は為替、約定代金を考慮しており、税引後の資産総額です。
年間36万円ずつ貯蓄されていく銀行口座に対して、QQQへの投資は最初の100万円まで貯まるのに7年間も時間を要します。
貯金に対して3分1の入金力で始めた投資が貯金の資産を追い抜くのは、投資開始から19年後です。
毎月1万円の投資が3万円の貯金に追いつくことはすごいことですが、2021年10月時点では貯金額が792万円(金利は21年間で892円。。)に対して、QQQ投資の資産総額は1,349万円となり、貯金額よりも70%も多い資産となります。
最初は貯金よりも全然資産が増えない投資ですが、長期的に続けることによって比べ物にならないほどの資産を達成できる可能性があるのが投資の魅力です。
ちなみに、QQQにも配当金があるのですが、2021年10月時点での配当金総額はたった3,912円なので今回はグラフ内に加味しておりません。2021年の配当金は315円程度です。
貯金3万円と投資1万円、どっちが貯まる?(VYM編)
では次に高配当ETFの代表格であるVYMを見ていきましょう。

設定日がQQQよりも若いので資産推移は2007年から2021年までの約14年間となります。
QQQでは約19年間かけると3万円の貯金を1万円の入金力で上回ることができましたが、VYMではそれが不可能でした。。。
ちなみに上記の資産推移も税引後の資産ですし、為替も考慮しております。
さらに配当金は都度円に換算して再投資せずに貯めていった金額を加味しており、2021年10月時点での配当総額は約55万円でした。
最終的な資産額は貯金が540万円(金利は14年間で378円。。)に対して、VYMの税引後の資産総額が455万円という結果です。
たった1万円の投資で3万円の貯金を上回ることは容易ではなく、投資の威力と入金力の大切さに改めて気づくことができます。
投資の成功のコツは早く始めて長く続けること、さらに可能であれば入金力を高めることが重要です。