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レバレッジとは

レバレッジとは、語源は「てこの原理」という意味です。

レバレッジ
参照元: wikipedia

上記のように単純機械を使うことによって、5kgの小さい力で100kgの大きな物体を持ち上げることができるのが、てこの原理です。

てこの原理には小さい力で大きなものを持ち上げる効果があり、これをレバレッジ効果、もしくはレバレッジと呼びます。


レバレッジ = 貸付(借金)

投資や金融業界で使われる「レバレッジ」とは、小さい元手(投資資金)に対して、2倍以上の投資元本を証券会社などの金融企業が貸し付けるサービスのことを意味します。

つまり、金融業界でのレバレッジは以下のように認識するのが正しい理解です。

  • レバレッジ = 金融商品の貸付(借金)

例えば、私がレバレッジ倍率2倍の投資商品(株式)を100万円分運用する場合、私の投資資金は50万円あれば100万円分を運用することができます。

私が50万円分の株を購入し、それと同じ額(50万円分)の株式を証券会社が私に貸し付けてくれるので、私は50万円で100万円分株式を運用し、利益または損失を受け取ることができます。

仮にレバレッジ3倍であれば、私の投資資金は33万円(貸付金額が66万円)で済みますし、5倍であれば私の元手は20万円あれば貸付金額が80万円で100万円分の資産を運用することが可能となる仕組みです。

レバレッジ倍率が大きいほど借りる金額が大きくなり、少ない資金で運用できるということを覚えておいてください。

注意してほしい点としては、貸付期間に応じて手数料が発生する仕組みになっていることです。逆に言えば、証券会社や取引所はその手数料を投資家からもらうために株や債券などの金融商品を貸し付けて儲けています。


レバレッジの効果

次はレバレッジの効果を見ていきましょう。

先ほどと同様に50万円でレバレッジ倍率2倍の投資商品を運用した場合を想定してください。

仮に購入後の値動きが1%動いた場合は、レバレッジをかけていなけば+5,000円の儲けですが、レバレッジ2倍の商品を購入した場合は利益が+1万円となります。逆に購入後の値動きがマイナスに動いた場合は、レバレッジ倍率2倍だとマイナス1万円の損失を被ることになります。

レバレッジは倍率が大きいほど資産の増減が大きくなります。投資金額50万円を固定して、レバレッジ倍率だけ変動させた場合の資産増減効果は以下の通りです。

レバレッジ倍率と資産の増減
レバレッジ倍率 運用額 +1%の利益額 -1%の損失額
2倍100万円1万円-1万円
3倍150万円1.5万円-1.5万円
4倍200万円2万円-2万円
5倍250万円2.5万円-2.5万円
6倍300万円3万円-3万円
7倍350万円3.5万円-3.5万円
8倍400万円4万円-4万円
9倍450万円4.5万円-4.5万円
10倍500万円5万円-5万円

投資資金と変動率が同じでもレバレッジ倍率を変えるだけで、資産増減の効果はレバレッジ倍率分だけ大きくなっていきます。

仮に元手100万円をレバレッジ3倍で運用し、30%株価が下落したら、90万円の損失になるという計算ですので、結構恐ろしいですよね。


資産減少効果も高い

レバレッジの効果で気をつけなければいけないのは、レバレッジ10倍で5万円の損失を被った場合、投資商品の値動きはマイナス1%しか動いてないのですが、投資家の資産は50万円の元手に対してマイナス5万円となるので、資産額はマイナス10%の損失を受けているという点です。

レバレッジ倍率が大きいほど、大きな利益が得られる一方で、投資額がゼロ(もしくはマイナス)になる可能性も高くなるということは忘れてはいけません。

レバレッジは資産の増減が激しいために、あまりにも資産増減がマイナス側に大きくなると強制的に取引を終了させる仕組み「ロスカット」や資産が減った場合に預かり金を増やさないと再投資でいない仕組み「追証(おいしょう)」という特別ルールがあります。

このようなルールを設定するほど、レバレッジというのは投資家の資産を一瞬で減らすことができる投資方法になります。


レバレッジの運用

レバレッジを使って投資をする場合は主に以下の3通りです。

  • 短期間で運用する
  • 空売りはしない
  • 資産の一部で運用する

レバレッジを運用するにあたって重要なのは下落相場につきあってはいけないということです。その理由は先ほど紹介したレバレッジ効果でも明らかですが、予想が外れた場合は一瞬で資産が消えるからです。

投資は1度でも大きな損失をしてしまえば、それを取り戻すのは至難の業です。

空売りを使えば下落相場でも利益は出せますが、難易度が跳ね上がるので投資経験が少ないには全くお勧めできませんし、レバレッジを使うなら上昇相場の時だけにしておきましょう。そうなると、自然とレバレッジ運用は長期ではなく短期的にしか使えなくなります。


レバレッジは短期のみ

レバレッジが長期投資にお勧めできない理由は他にもあります。日経平均、TOPIX、ダウ、原油先物、金、東証REIT指数、なんの投資商品でも良いのですが、長期チャートをよく見てください。

日経平均株価


上記は日経平均株価の長期チャートですが、1960年頃から1990年まで約30年間かけてあげてきた相場は、わずか数年で半分となり、その10年後には7割近い価格まで下がっています。細かい相場を見ても、上がる時はゆっくり上がっているのに対して、下がる時は一瞬で相場が崩れているのがわかると思います。

気になる方はS&P500や東証REIT指数、原油先物などの価格を検索して見て下さい。その際に、1度でも大きな下落がない投資商品が存在しますでしょうか。私が見る限り、ずっーーーと右肩上がりで上がり続ける投資商品はこの世に存在しません。必ずどこかで大きな暴落があります。そういう相場でレバレッジをかけていては、いつか必ず死にます。死ぬと分かっていてレバレッジをかけ続ける投資家はいてはいけません。


運用比率が重要

もう1つレバレッジの運用をする場合に気をつけたいのが、資産比率です。レバレッジ商品を運用するのであれば、現金や株式指数、国債などのコア資産が十分な状態で始めるのが得策です。レバレッジ商品で大きな損失を出すことは珍しいことではありませんので、万が一大きな損失を被った場合でも普段の生活を防衛できる資産が必要不可欠です。

繰り返しになりますが、レバレッジは「借金」ですので、大きな利益を得られる可能性がある一方で大きな返済金額を抱える可能性もあります。十分に取扱は気をつけなければいけません。

たまにSNSでもレバレッジETFだけに投資をしている方を見かけますが、それはとても危険な行為です。賢明な投資家であれば、自分のリスク許容度に見合った資産比率を保つべきです。


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