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40歳以上の投資家が減っている
前回の記事をお読み頂けた方は理解が早いと思いますが、野村アセットマネジメントの調査によれば2008年から2020年までの投資人口は40歳以上において減少傾向にありました。また投資信託だけで見ると全体的に減少傾向だったこともわかります。
参照元:野村アセットマネジメントただし、2020年だけは2019年よりも投資人口が若干増加しています(おそらく、コロナショックと老後2,000万円問題の影響でしょう)。
持ち続けるだけで資産が増えた
2008年から2020年までの相場を振り返りと、それほど難しい相場ではありませんでした。むしろ楽勝な相場と言っても良いと思います。
参照元:Yahoo!Financeたとえば、米国の株価指数であるS&P500は2007年から2009年までのリーマンショックで大きく株価を下げますが、そこから2020年のコロナショックまではずっと株価が上がりっぱなしの相場となっています。途中で売買する必要はなく、ただS&P500に連動する投資信託もしくはETFを保有しているだけで資産が増えていく相場でした。
このようなチャートを描くのはS&P500だけではなく、世界の時価総額ランキング上位を占めるGAFAM、テンセント、TSMCなど言い過ぎかもしれませんが何を買っても上がっていたような相場だったと思います。
日経平均株価とTOPIXも2008年から212年まではレンジ相場が続くも2013年のアベノミクス以降は強い上昇相場となっていました。
40歳以上の投資家が減った理由
では、ここからが本題になりますが何故2008年リーマンショック以降、優しい相場が続いたにも関わらず日本の40歳以上の投資家が減ってしまっているのか。私が考える減少理由は以下の通りです。
大きなリターンを狙いに行った
最近でこそ「つみたてNISA」「iDeCo」などの優遇税制が整備され、米国株式指数に投資をするインデックス投資がメジャーな投資方法になっていますが、多くの人は小型株や高配当株などの個別株やレバレッジを使った為替FXに手を出す人が多いと思います。
2010年の日本航空や2011年の東京電力を想像して頂ければ理解が早いかと思いますが、当時安全とされていた大型銘柄でさえ暴落してしまう中で大きなリターンを狙うために集中投資や細かい売買を繰り返していれば、どんなに優しい相場だったとしても利益は増やしづらくなります。
参照元:forexpressFXについても2008年時点での口座開設数は233万件に対して、2020年9月末時点では892万件にまで増加しています。稼働口座が全体の10%程度だと仮定しても2,696万人程度いる日本の投資家のうち3割はFXを経験し、3%は今もなおFX投資を継続中という状況だと思います。
大きなリターンを狙いに行けば、当然リスクがあるわけですから投資を長期的に継続しづらくなります。投資において最も難しいことは勝ち続けることです。1年や2年勝つことは容易くても、10年20年勝ち続ける投資家はインデックス投資家以外において、ほぼいないはずです。
大きなリターンを狙いにいくこと以外にも相場に居づらくなる方法は「無駄に売買を繰り返す」「余剰金で投資をしない」「投資先をよく調べない」などまだまだあります。
そういう方法を続けている以上は、相場がどんなに右肩上がりで楽勝だったとしても勝てません。過去の歴史を参考にしながら、「負けない投資」をするのがこれからの投資家だと私は思います。
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