皆さん、こんにちは。Gazです。

2021年5月、中国でマイニングを含めた仮想通貨事業の禁止を発表したニュースによって仮想通貨が暴落しましたので、現状と今後の見通しについて話をしてみようと思います。

中国がマイニングを規制する理由

中国は温室効果ガス(CO2)の排出量を制限し、海外諸国と有利に貿易をするためにマイニング工場を規制するというのが最も確からしい理由です。そのために中国政府は電気を大量に消費するマイニング工場を閉鎖させ海外に拠点を移すように指示したいわけなんです。

現在、ビットコインのマイニングがどのような企業が行われているかというと、そのほとんどが中国企業となっています。

Hashrate Distribution
参照元:blockchain.com

上記ハッシュレート分布に表示されているAntPool、poolin、F2Pool、ViaBTC、Houbi.pool、BTC.TOP、OKEPoolはすべて中国出身の企業です(拠点は中国以外にもあります)。SlushPoolの拠点はチェコで、Unknownは文字通り拠点が不明となります。

世界のビットコインマイニングのほとんどは中国企業が行なっている状況なので中国政府はこの規模のマイニングを制限することで温室効果ガスの削減、もしくはビットコインを自国民に使って欲しくない(人民元を使ってほしい)という狙いがあります。


マイニングが規制されたら

経済メディアではすでに粛清が始まっていると報じているニュースもありますが、時間経過に伴うハッシュレート3年間の推移を見てみると、UnknownとOTHERS(上から2,3番目のオレンジ色)の割合が大きくなってはいるものの、直近では中国企業の割合も微妙に増えている状況です。

Hashrate Distribution Over Time
参照元:blockchain.com

実際にマイニング工場が規制されたとしても、マイニングプールを運営する企業は海外に拠点を移して活動を再開させるはずですので、このレートはおそらく今後も大きくは揺らぎません。


中国の規制は繰り返されている

世界的な仮想通貨取引所であるBinanceやHoubi、OKExなどもすべて中国を拠点とした仮想通貨取引所でした。しかし、2017年に起きた中国政府の規制により取引所は閉鎖されてしまいます。


詳細は過去のブログ記事を読んでいただければと思いますが、その際に多くの取引所は香港やマルタ島などの海外に拠点を移し始めました。香港は中国ですが経済特区といって中国の規制が届きづらい土地でもあります。その後、他の海外にも拠点を移すことで現在の中国出身の仮想通貨取引所が世界を席巻するほどに活躍している状況です。

つまり、マイニング工場も中国政府に規制されたとはいえ、拠点を移して企業は生き残り続ける可能性が高いので、それほど中国の規制を怖がる必要は私はないと思っています。


中国の規制が進むメリット

ビットコインには51%攻撃といってマイニングシェア51%を超えてマイニングに成功する組織が現れると、その企業によって不正取引を承認することができるためビットコインシステムは破綻すると言われています。もし、中国企業が全て結託をして51%のシェアを確立してしまえばビットコインは彼らにとって都合の良い存在になってしまうんです。

しかし、今回のように中国企業のマイニングシェアが減る事態になれば米国やヨーロッパで活躍するマイニングプールの割合が大きくなり、ビットコインのハッシュレート分布は今より分散された構造になります。


ハッシュレート分布が分散されるほどビットコインのセキュリティが安全になるため、ビットコイン投資家にとってはメリット面もあるわけです。


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