仮想通貨の難しい値動きを予測するのに欠かせないテクニカル指標「RSI」

「相場がなかなか読みにくい」「次はどちらに値動きが反発するのか知りたい」という悩みを抱えている方は是非RSIを習得することをおすすめします。

GMOコインのチャートを使って説明しますので、記事を読んでいただければすぐに実践可能です。

では、さっそく説明していきます。




仮想通貨で使うRSIとは

RSI

RSIとは、値動きの割合を表したグラフ(テクニカル指標)のこと。

値動き(ローソク)チャートとは別のグラフで表示されており、50%を中心に80%、100%と数値があがるほど「買われ過ぎている」というサインです。

逆に40%、20%、10%と下降していくと「売られ過ぎている」と判断するのがRSIです。


RSIは「Relative Strength Index(相対力指数)」の頭文字をとって「アール・エス・アイ」と読みます。


RSIは1972年に「J.W.ワイルダー」という証券アナリストによって開発され、ビットコインの値動きだけでなく株価やFXのチャートを分析するため利用さてきたテクニカル分析です。


RSIの計算式

    RSI(%) = (値上がり幅の合計) + (値上がり幅の合計 + 値下がり幅の合計)× 100

上記はRSI値を求める計算式。

計算式を見ると、RSIの値は0から100%の間でしか推移しないことがわかります。

RSIが120%や-50%という値は存在しないということだけは覚えておきましょう。


仮想通貨で使うRSIの特徴

ボックス相場に強いRSI

ボックス相場とは、箱(ボックス)に囲われているかのように値動きが小さくなった状態が続く相場のこと。

ボックス相場はレンジ相場、待合相場とも言われたりします。


ボックス相場はテクニカル分析指標に売りや買いのサインが見えづらく、利益を出しにくい相場となるため多くの投資家にとっては避けるべき相場

RSIはボックス相場でも売買サインが見えやすく、その後の大きな値動きを予測するための指標として使われます。

ボックス相場

上記のビットコインチャートではボックス相場が起きても、大きな下落の前には必ずRSIが反応していることがわかります。


スキャルピングに強いRSI

スキャルピングとは数分、數十分間の超短期トレード手法のこと。

デイトレードよりも短い単位で取引を行うため、1日に何度も注文を出すのがスキャルピングの特徴です。

スキャルピング

スキャルピングではリスクの高い逆張りや底値を狙う必要はありません。

値動きが動き始めたら注文し、トレンドが終わる前に売り切ることができれば利益を出すことができます。

その時に参考にする指標がRSIです。

値動きが始まった時のRSIの値を参考に極端にRSIが動き始めたら取引を終了させます。

すると値動きが反転する前に利益を確定させることになるからです。


仮想通貨でのRSIの使い方

RSIの使い方「売買サイン」

一般的な売買サイン
    RSI値80%以上:買われすぎ
    RSI値20%以下:売られすぎ

株式投資は為替FXの市場で言えば、80%以上は買われすぎ、20%以下は売られすぎと見ることが一般的です。

ただし、仮想通貨の場合は株式市場よりも大きな価格変動が起こりやすいため、同じような見方をすると失敗するケースも珍しくありません。

あくまで1つの指標としてですが、ボックス相場のようなあまり値動きのない場合とトレンドが発生し値動きが発生している場合とで状況を考慮しながらRSI値を判断するのがおすすめです。

    ボックス相場の場合:RSI値が50%を基準にして、10%以上乖離したら相場の反転を疑う
    トレンドが発生中の場合:RSI値が50%を基準にして、40%以上乖離したら相場の反転を疑う

RSIの使い方「設定期間」

ビットコインチャートを見る場合、RSIの設定期間を14日間より短く設定しないことをおすすめします。

RSIの設定期間は短くするほど感度が良くなり、逆に長くするほど感度が鈍くなり数値が反応しづらくなります。


設定期間を短くすることによって感度が良くなると、RSIの数値に騙されやすくなります。

騙されると何でもないタイミングで取引を開始してしまい損失を被りやすくなるため、設定期間は短すぎないのがおすすめです。


RSIの使い方「ダイバージェンス現象」

ダイバージェンスとは、RSIが90%以上の値を示しているにも関わらず値動きはその後も上昇していく現象のこと。

逆も然りでRSI値が10%以下で売られすぎのサインにもかかわらず、価格は下がり続けていく状態もダイバージェンス現象の1つです。


ダイバージェンス現象はRSIだけで見抜くことは不可能です。

オシレーターテクニカル分析となるRSIとは反対に、移動平均線ボリンジャーバンドなどトレンド系テクニカル分析を活用する必要があります。