Directed Acyclic Graph(DAG)

この記事では以下の悩みや疑問を解決していきます。

    「Directed Acyclic Graph(DAG)とは?」
    「DAGとはどんな意味?」
    「仮想通貨技術なのか?」
    「ブロックチェーンとDAGの違いは?」




DAG(Directed Acyclic Graph)とは

DAGとは「Directed Acyclic Graph」の略称で、日本語でいうと「有向非巡回グラフ」と呼ばれています。


仮想通貨に利用されるDAGの意味

Directed Acyclic Graph(ディレクテッド・エサイクリック・グラフ、DAG)は「一定方向に連なりながら」「巡回することはない」「形式やグラフ」のことを意味します。


DAG(Directed Acyclic Graph)の特徴

DAG

DAGには2つの特徴があります。

  • 全ての取引データが1つの方向に向かう、同じデータに逆戻りしない
  • 取引データ(ブロック)のチェーンが複数方向に展開する

DAGは同じデータに逆戻りしない

DAG(Directed Acyclic Graph)は一つの取引データから複数のチェーンが展開され、一定の方向へデータが流れる仕組みです。

同じデータブロックに逆戻りしないということは、1度処理した取引データを再計算する必要はないということです。

この仕組みにより、DAGは効率的な処理が可能となります。


DAGはチェーンが複数方向に展開する

ブロックチェーン構造

ビットコインのブロックチェーンは直線的に1つずつチェーンが連なっています。

対して、DAGは1つのブロックから複数本のチェーンが展開される構造です。


この構造により、複数の取引データを同時進行で処理することが可能となります。


DAGとブロックチェーンの違い

DAGとブロックチェーンには構造以外にも違いがあります。


DAGとブロックチェーンの取引処理速度の違い

DAGとブロックチェーンの違いの1つは、取引処理速度です。

DAGは複数の取引データを同時進行で処理するため、ブロックチェーン構造よりも取引を早く処理することができます。


そして、DAGは構造的にスケーラビリティの問題を解決しやすいと言われています。


DAGとブロックチェーンのデータサイズの違い

DAGではデータサイズの制限がありません。

ブロックサイズ1MBのビットコインとブロックサイズ32MBのビットコインキャッシュの取引処理速度やコストを比較すれば明らかですが、ブロックサイズが大きいほど大量の取引を処理することが可能です。


ブロックチェーンの構造ではブロックサイズに制限があります。

ブロックサイズに制限のないDAGでは、処理速度とコストをブロックチェーンよりも抑えることが可能です。


DAGを使った仮想通貨一覧

仮想通貨はほどんどがイーサリアムやビットコインのブロックチェーン技術が採用されており、DAGを使った仮想通貨はほとんどありません。

ほんの1部ですが、DAGを使った仮想通貨ブロジェクトをご紹介します。

DAGを使った仮想通貨「Byteball」

Byteball(バイトボール)は、アプリチャットで店舗決済をしたり、Augurのように試合結果予測で儲けたりすることができる仮想通貨ブロジェクトです。

byteball

高機能でありながら処理速度は早く、現在イタリアのレストランで導入されています。

DAGを使った仮想通貨「IOTA」

IOTA(アイオータ)は送金コストが無料になる仮想通貨ブロジェクトです。

IOTAは取引承認を手伝うことで手数料が無料になる「Tangle」という取引承認システム採用しています。


一般的な仮想通貨は送金に必ず送金手数料が発生します。

IOTAではマイニングと送金が同時に行うことができる仕組みで、手数料が無料となります。