2018年からスタートした積立柄少額投資非課税制度「積立NISA」ですが、2019年2月に金融庁の発表内容によれば積立NISAの開設口座数はたった100万口座とのこと。1億人以上いる日本の浸透率はわずか1%程度となります。

多くの人は「投資なんて損をするだけ」「投資をするくらいなら外食や趣味のために使いたい」など、投資 = 高確率で損をするものと捉えられていることも事実。その結果、投資をしない日本人の金融資産は海外と比較するとどんどん貧乏になっています。


老後資金年金問題など、お金で苦労しそうな今後を向かえなければいけない日本人にとって、お金に対する考え方を身につけておくことはとても重要です。

この記事でわかることは以下の通りです。

確認する5つのポイント
  • 積立NISAで損する人の共通点がわかる
  • 積立NISAで損しない考え方がわかる
  • 積立NISAで損をした場合の対処法がわかる

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では、早速説明をしていきます。





積立NISAで損する人の共通点

タイトルにもある通り、まずは「積立NISAで損する人の共通点」について説明します。

積立NISAで損する人は以下のような考え方を持っている人です。

  • 「投資 = ギャンブル」だと思っている
  • 他人のおすすめ商品に騙されやすい
  • 少額で投資をしても意味がないと考えている

「投資 = ギャンブル」は間違い

多くの投資はゼロサムゲームだと言われています。ゼロサムとは「私の損失が誰かの利益になり、誰かの損失が私の利益となる」という考え方で、市場の損益総和は最終的にゼロになるというゲーム理論です。

日本の株式はまさにゼロサムゲーム(もしくはマイナスサムゲーム)となっており、市場全体の株価は長期間で見ると下落傾向にあります。

日経平均株価

日本株を売買している投資家全員の利益額はマイナスとなっており、億単位で儲かる投資家がいれば、それ以上の金額を失っている投資家が存在することになります。

これが投資をしていない人、もしくは「投資 = ギャンブル」と考える人の理論です。


ただし、投資市場の全てがゼロサムゲームではありません。プラスサムとなる(市場参加者全員が得をすることができる)市場があります。


それが米国株式です。

ダウ平均株価

米国株式は過去30年間にわたって、ほぼ綺麗な右肩上がりとなっています。ある経済アナリストによれば米国株式のインデックス投資は15年以上続ければ100%儲かる投資と言われています。

市場を変えれば、投資の見方や考え方もがらりと変わります。こいった米国株式に簡単に投資ができるのも積立NISAの特徴ですが、そもそも投資対象にこのようなものがあるという事実を知らない人がほとんどです。

投資 = ギャンブル」と考える方のほとんどが知識不足で、投資対象を調べようとしない結果、最悪な市場の情報だけをつかまされているということになります。


損する人は自分で考えない

他人に投資商品を勧めるのは何かしらのインセンティブ(報酬)があるからです。投資広告や銀行窓口での勧誘はあなたが申し込むことによって、胴元からの紹介報酬が発生しています。そして、胴元が紹介報酬を払うことができるのは顧客から手数料などによって利益を得ることができるからです。

つまり、誰かが営業している投資商品ほど紹介報酬の額面が高い可能性あり、紹介報酬が高いほど投資商品を購入する人が割りを食う仕組みになります。


誰かのおすすめ商品を全て否定するわけではありませんが、自分が申し込もうとしている商品がどんな商品で自分にとってどんなメリットがあるのかを十分に考えなければ、金融業界では簡単に騙されてしまいます。

信頼の実績がある大手企業を利用する場合でも同様のことが言えるので、以下の記事を参考にしてみてください。


少額投資が出来ない人

退職金やボーナスを使って投資を始める人は意外に多くいます。それは銀行や保険会社もその時期を狙って営業をかけてくるため資産運用を考えるキッカケとなりやすいから。

たしかに投資は運用資金が多い方が勝ちやすいマネーゲームと言われますが、実際素人がまとまった金額を運用したところで勝てるかというと、そんなに簡単なものではありません。


投資を成功させるには適切な知識と経験が必要不可欠だからです。

大抵の投資家は自分が投資をし始めてから勉強を開始します。自分の買っている銘柄の将来性はあるのか、手数料を安くする方法はないのか、など投資をした後に調べてわかることが多いため多くの失敗を繰り返しながら、成長していきます。


ここで重要な要素が1つあります。それは少額で失敗をしないと、投資家として生き残れないという事実です。

退職金やボーナスで失敗した場合は投資金額を取り戻すために膨大な労働時間が必要となります。退職金で失敗した場合は2度と投資家になることはないでしょう。ただし、少額で数万円程度の失敗であれば、すぐに再起することは可能です。


株やFXの億プレイヤーでもほとんどの投資家が失敗を経験しており、ほぼ全ての成功者は失敗経験の上になりたっていると言っても過言ではありません。

だからこそ、投資を始める際には生活費や貯金を考慮して、その中でもさらに余ったお金で始めることが重要です。最初からまとまった金額で運用しようと考える投資家は高い確率で損をしてしまいます。


積立NISAで損しない考え方

賢明

積立NISAで損する人の共通点が理解できましたら、次は積立NISAで損をしないための考え方について説明をしていきます。


限界まで信託報酬を抑える

積立NISAで損をしない考え方の一つは、「信託報酬を徹底的に抑えること」です。

信託報酬とは、投資信託を運用する企業に支払う手数料(運用コスト)のことです。積立NISAには購入手数料や解約手数料がないので、信託報酬が全コストになります。


信託報酬の相場は0.1%から2%程度となります。中には3%とぼったくり商品と思えるくらい高いものもありますが、とにかくやすいものを選択することが重要です。

なぜなら、積立NISAの平均期待値(予定利回り)は年利3%〜7%しかないからです。仮に信託報酬が2%で予定利回りが3%だった場合は年利1%しか儲けがありません。残りの2%(全体の66%)の儲けが企業側に取られるって、損した気分になりませんか?


同じ銘柄でも商品名が違うだけで信託報酬が全く違う場合もあります。

信託報酬の比較
銘柄名 信託報酬
eMAXIS先進国株式インデックス0.648%
eMAXIS Slim先進国株式インデックス0.107892%

どちらも三菱UFJ国際が運用するファンドですが、eMAXIS Slimは信託報酬を安くすることを目的に作られた銘柄となり、信託報酬率を比較すると約6倍もの差があることがわかります。たった数%違いですが、積立NISAの場合は長期運用となるため、1%の違いは10年運用すると10%の利益差となり、全く馬鹿にできない金額となります。


もっと信託報酬のことについて勉強したい方は以下の記事がおすすめです。是非ご覧ください。


積立NISAは長期戦

積立NISAは短期戦で考えてしまうと、どうしても負けやすいという特徴があります。

その理由は利回りが安定していないので、資産が減っていく状況に耐えられず途中解約で損失を確定してしまうからです。


先ほど積立NISAの期待値は3%〜7%しかないと説明しましたが、これはあくまでも平均値です。

実際には年利20%以上を記録することもあれば、マイナス10%となる年も珍しくありません。短期戦で考えると、資産がマイナスになっていく状況を耐えることができず途中で売却してしまう可能性も高くなっていきます。


積立NISAは最低10年単位で考えるべきです。別記事でも説明していますが、老後の生活資金や子供や孫に資産を受け渡すなどの目的を達成させるために使う方が効率的です。

数年以内のお金を用意するために投資をするなら、積立NISAでは絶対に達成できないので、もっとハイリスク・ハイリターンな金融商品を選択する必要があります。

とにかく、積立NISAは短期決戦で考えずに長期投資を心がけることが鉄則です。


無理のない資産運用を心がける

積立NISAで損をしないための考え方の最後は「無理のない資産運用を心がける」ことです。無理のない資産運用とは、投資金額の設定基準にあります。


投資金額は必ず月収から生活費と貯金を抜いた金額が最大値であることを忘れないでください。よく投資は余剰金(よじょうきん)でやるものと言われますが、身の丈を超えた資産を運用すると、毎日の生活費が足りなくなったり、資産価値の変動によるストレスが大きくなっていきます。

たとえば、月収30万円の会社員の場合は生活費で20万円、貯金が5万円とするならば、投資に使えるお金は多くても5万円までということになります。

それ以上のお金を使うのであれば無理のない節約をするか、収入を増やすことが先です。間違っても生活費を無理に抑えたり、貯金を切り崩して投資をしてしまうと、どこかで無理がでてきます。


特にメンタル面に影響が出やすく、メンタルがやられている状態で投資をすると間違った判断で資産を売却したり、変な投資商品に手を出してしまう恐れがあります。


積立NISAで含み損を抱えたら

失敗

最後に含み損を抱えた場合の対処法について説明します。


含み損は運用資産が購入時よりも下がってしまっている状態です。解約手続きをしてしまえば、資産のマイナスが確定してしまいます。

そのまま放置すれば将来資産価値が戻る可能性もありますが、同時にさらに下がる可能性もあるため、投資判断が非常に重要な局面であることは間違えありません。


含み損を抱える時期は絶対に来る

株式市場の歴史を振り返れば、何度も大暴落が起きていることがわかります。特に大きなものでいえば2008年に起きたリーマンショック。前年比60%の下落率を記録したため、多くの投資家の資産が半分以下になるという事態になりました。


株式投資に限ったことではありませんが、投資商品というのは必ず価格変動に波があり、上がったり下がったりを繰り返しています。この世の中に価格が一方通行で動く投資商品はありません。

この特性を理解すれば、投資し続けている間は必ず含み損を抱える時期がくるということも理解できます。そこを耐えて、長期の利益を取りに行くのか、短期的な利益に妥協するかは投資家次第となります。


安い時に買って、高い時に売れ

投資の神様と言われるウォーレン・バフェット氏の言葉に「株は安い時に買って、高い時に売れ」という名言があります。何当たり前の事をと思うかもしれませんが、これがかなり難しい技術です。


株の大暴落を言い換えれば、それは株が安くなっている時期です。この時期に株を購入することが株の正しい買い方です。しかし、現実は真逆。

大暴落の時にはほとんどの投資家が株を手放し、株式市場が上向きになってくると株を購入してしまいます。株を高い時に買って、安い時に売っているのです。


積立NISAで含み損を抱えた時も本来であれば買いましのチャンスですが、ほとんどの投資家は解約をしようか検討してしまいます。もちろん、その後の未来は誰にも予想できるものではありませんので、正解もありません。

ただし、過去の投資成功者である人は安い時に買って、高い時に売っているのが事実です。自分自身が正しいと思う選択ができるようになりましょう。