こんにちは。Gazです。
先日、Twitterで以下の内容を発信しました✨
つみたてNISAなら
— Gaz(ガズ) (@gazooblog) March 27, 2020
ドルコスト平均法が効率的なことは
結構知られてきたはず。
ただし、
出口戦略になると
急にわからなくなる人が多い。
実は出口戦略もインフレリスクやトレンド、
市場平均リターンを考慮しながら
定額もしくは定率で少額ずつ現金化するのが効率的。
少し考えれば納得ですよね?
本記事では【 つみたてNISAの出口戦略 】について詳しく解説していきます。
つみたてNISAの出口戦略
「つみたてNISAは20年後一括で売却するべき?」
「効率の良い出口戦略を教えて欲しい。」
と考える方は少なくありません。
最も効率的な使い方は「使いたい時に使う」のが一番です。
それでは元も子もありませんので、暫定的に答えを出していきます。
本記事で紹介するつみたてNISAの出口戦略は以下のとおり。
- 出口戦略1:4%ずつ定額で売却
- 出口戦略2:緊急事態で一括売却
- 出口戦略3:売却せず家族に引き継ぐ
4%ずつ定額で売却
1つ目は労働収入が入らなくなった引退時の資産を毎年4%ずつ定額で切り崩していくという出口戦略です。
たとえば65歳で定年退職した際、手持ちの金融資産が3,000万円ある場合は毎年120万円ずつ「定額」で切り崩していく方法です。
4%ずつ定額で切り崩すのだから株価変動を加味しなければ、約25年間で3,000万円使い切る計算になるはずですが、
この方法の面白ところは4%ずつ定額で切り崩した場合、30年後でも資産が残る可能性が高いとされています。
トリニティ大学の研究結果「Trinity study(もしくは4%ルール)」にて株式と債券を50%ずつ保有し4%ずつ定額で切り崩した結果、30年後かなり高い確率で資産が残っているという結果がわかっています。
参照元:thepoorswiss2020年に発表されたTrinity studyのアップデート内容では上記グラフのように資産の株式比率が25%を超えていれば、30年間で資産が残る確率が75%以上あることがわかっています。(この30年間にはリーマンショックも含まれています。)
切り崩す資産が小さいほど年齢があがったとしても資産が残る確率が高いのですが、お金は使わないと意味がありません。
明確な出口戦略が用意されていない場合は切り崩す金額の目安を引退時の資産の4%を目安にしてみてはいかがでしょうか。
ただし、この方法にはいくつか注意点があるので以下にまとめてみました。
- 毎年の資産残高4%ではない
- 切り崩す金額は「定額」
- 投資先はS&P500や高格付け社債に限定
- 日本人は為替リスクを受ける
- ドル換算で資産を切り崩す
より詳しく知りたい方は関連リンクから調べてみてください。
緊急事態に売却
2つ目は不測の事態がおきた際、資産を売却して生き延びる出口戦略です。
人生にはお金を使わなければいけない時期やアクシデントがつきものです。
- リストラによる生活費不足
- 重度の病気
- マイホームの購入資金
- 結婚式や旅行費用
- 子供の大学費用
投資は生活を助けるもの。借金をしてまで投資を続ける必要はありません。
大きな支出が必要なときのために投資をしているので、そこは出し惜しみせず必要分を切り崩しながら命を守りましょう。
人生は1度しかありません。
人によっては引退後、世界一周旅行がしたいなど大きな夢をもった方もいるはずです。
そういう時のために使うことも1つの正解かもしれません。
人生は人それぞれなので、出口戦略もそれぞれです。
4%ルールのように効率的に考えることだけが正解ではないと考えます。
売却せず家族に引き継ぐ
最後の出口戦略は「売らない」ということ。
資産運用は米国株の歴史を見ても、長く資産運用をする方が大きな資産が作りやすいのが事実。
これを活かすなら自分の世代で資産運用を止めるのではなく、2世代、3世代と資産を引き継ぐことによって莫大な利益を得ることが可能となります。
この方法を利用する場合、贈与税問題が発生します。
たとえば1,000万円の資産を贈与する場合は275万円(1,000万円 × 40% -125万円)の税金を支払う必要があります。
詳しい計算方法は国税庁HPで確認してみてください。
ちなみに贈与税を回避する方法ならジュニアNISAも有効です。
ほとんどの方におすすめできる方法ではありませんが、中には大切な家族のためや自分が生きた象徴として財産を引き継ぐという選択をする方もいるかもしれません。
ベストな売却タイミングはいつ?
生涯をかけてたくさんお金を使いたいのであれば、無数の機会に分けて資産を少額ずつ切り崩していく方法が有効です。
しかし、お金が必要なタイミングを見誤っては行けません。
投資の神様と言われるバフェットも「好きなことを後回しにするのは無意味」という例えで老後のためにセックスを取って置いているものだと言います。
だから、つみたてNISAの売却タイミングを考えるなら「お金は好きな時に自分の判断で使う」といのがベストです。
よく勘違いされやすい危険な売却戦略は以下のとおり。
- 20年後の一括売却は危険
- 一括スイッチングも危険
20年後一括売却は危険
つみたてNISAは20年間という非課税期間が設定されており、2018年1月から毎年40万円ずつ投資した場合は2038年から毎年40万円ずつ課税口座へ移行されていくことになります。
そして最も重要なポイントは「課税口座に資産が移行する場合、資産の取得単価も変わる」ということです。
たとえば、2018年に投資した40万円が2038年に50万円になって課税口座へ移行された場合は取得単価が40万円 → 50万円に変更されます。
本来であれば10万円分の利益が発生しているので約2万円程度の税金がかかりそうですが、それが全くかかりません。
そして、2038年に50万円だった資産がその後60万円に上がった後で現金として引き出す場合には、50万円から60万円に値上がりした10万円の利益に対して課税義務が発生することになるのがつみたてNISAの仕組みです。
課税口座移行後に積み上がっていく利益に対しては約20%の課税義務が発生しますが、移行前の利益に関しては一切課税されません。万が一課税口座移行後に資産が減ったとしても当然課税はされないのです。
これらの説明がわかりにくかった場合は以下のことだけ覚えていただければOKです。
- 課税口座移行後もほったらかしでOK
- 現金化は一括でやらない方がいい
一括スイッチングも危険
次に危険な売却方法は「つみたてNISAで購入した資産を他の金融商品に一括でスイッチングする」という投資方法です。
特につみたてNISAから高配当ETFもしくは高格付けの債券ETFを一括購入しようと考える方が多いのではないでしょうか。
これらはつみたてNISAの対象にはなっていないため、夢の配当金生活を送るためにも最短経路だと考える方は少なくないはずです。
どんな商品なのか知りたい方は以下の関連記事をご覧ください。
危険なのはスイッチングではなく、「一括」という部分。
一括で資産を購入するというのは以下の理由において危険となります。
- 分散が効かなくなる
- 時期が悪い場合がある
1つ目は一括で資産をスイッチングすることによって資産の属性や分散比率が一気に変わる点です。
高配当ETFは比較的分散比率が低く、低成長銘柄で構成されていることが一般的です。
ポートフォリオを入れ替えることによって暴落リスクが高くなる可能性もでてきますので、スイッチングをする場合はアセットアロケーションを意識したポートフォリオを組むことを意識するべきです。
2つ目は一括でスイッチングするタイミングが高値掴みとなってしまうパターンです。
スイッチングした後に株価が大きく下がる可能性もあるので、基本的には為替リスクなども考慮しながら緩やかに状況を見てスイッチングしていくのがおすすめです。
まとめ
今回はつみたてNISAの出口戦略についてまとめていきましたが、いかがでしたでしょうか。
多くの方の出口戦略としては、老後の生活費として引退時の4%を定額で切り崩していくという方法がベストのような気きがします。
ただし、緊急時や人生でチャレンジしなければいけない時が来た際は、挑戦を諦めないことも重要です。
注意点としては、一括で現金化したりスイッチングすることはやめるべきですね。
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