専業主婦の方がソーシャルレンディングで副収入を得る場合に税金の対策や確定申告などをどう考えればいいのか、不安になりますよね。
本記事ではどんな場合に確定申告が必要となるか、そして確定申告の方法を知りたいという方の悩みにお答えしていきます。
ソーシャルレンディングの確定申告
主婦も確定申告
専業主婦の方もソーシャルレンディングで年間収益が発生した場合は確定申告が必須です。ソーシャルレンディングによる収益は仮想通貨投資と同じ「雑所得」という所得分類に区分され、年間収入額に応じて15%~45%の納税義務が発生します。
万が一、年間収益が発生しているにも関わらず確定申告をしなければ延滞税を課されるなど処罰対象となります。
雑所得(ざつしょとく)とは
所得税における課税所得の区分の一つであって、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得および一時所得のいずれにも該当しない所得のこと。
雑所得についてより詳しく知りたい方は「【サラリーマン必見】仮想通貨の税金計算、確定申告のやり方」の記事を合わせて読んでいただくと理解が深まります。
贈与税も確定申告
専業主婦の方のほとんどは収入がないためパートナーの収入の1部を投資資金に充てることもあります。万が一、年間110万円を超えて投資をしてしまうと、使った投資資金に対して贈与税納付義務が発生します。その場合も必ず確定申告で申告しなければいけませんので、運用金額が110万円を超えそうな際には注意が必要となります。
ソーシャルレンディングは貸し倒れも申告
ソーシャルレンディングで貸し倒れによる元本割れの場合、多くの方は確定申告の必要がないと考えてしまいがちですが、それは間違えです。
ソーシャルレンディングでは元本割れした時こそ、確定申告をするべきです。
その理由は、ソーシャルレンディングの分配金が源泉徴収後の金額で配られているからです。年間の収益がマイナスとなった場合は本来税金を支払う必要のない税金を分配金から支払ってしまっているため、確定申告をすることによって税金が返金される仕組みとなっています。
確定申告と扶養控除
専業主婦の方が確定申告と合わせて注意しなければいけないのが「扶養控除」
多くの専業主婦の方はパートナーに対して「配偶者控除」や「社会保険料控除」など多くの税制控除をもたらしています。専業主婦は収入が低いため税法上守られる存在となっていますが、ソーシャルレンディングなどの資産運用により自力で資産を増やすことができる専業主婦となると、今まで受けられていた税制控除が受けられなくなります。
主婦は扶養控除を気にしない
専業主婦の方が知りたい扶養控除については、「扶養控除とは?主婦が知りたい税金の仕組み」という記事に一生懸命まとめさせてもらいました。ここでは、そのポイントを少し紹介していきます。
最も重要なポイントは「扶養控除は気にせず、稼げるときはどんどん稼ぐべき」ということです。ソーシャルレンディングなどの資産運用で収入が増えていくと、税制控除はどんどん外れていきますが家計の収支がマイナスになったり、稼ぐことで損をするという事態には陥らない仕組みになっています。
つまり、専業主婦の方が稼げば稼ぐほど家計の収支はプラスになるため、いちいち利益額が○○万円超えないように調整するという作業はほぼ無駄ということになります。
ソーシャルレンディングの確定申告方法
最寄りの税務署を利用
確定申告は会社員でも専業主婦であっても毎年2月15日から3月15日に手続きを完了させなければいけません(土日祝日などの関係により期間が前後することがあります)。1月1日から2月15日までの間に昨年の年間総所得を計算し、収益が発生している場合は早速確定申告書類の作成に取り掛かりましょう。
初めて確定申告をする場合は、まず最寄りの税務署に連絡し、ご自身の状況を説明した上で必要な作業内容や書類についてあらかじめ確認しておくと作業効率が上がります。
確定申告の添付書類
専業主婦の方は主に以下のようなものが必要となります。
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確定申告を提出す際に「源泉徴収票の原本」が必要という話がありますが、専業主婦や個人業主(フリーランス)の方の場合は勤め先がないため、源泉徴収票の原本ももっていないはずです。その場合は源泉徴収票なしで、確定申告をします。
ただし、医療費控除やふるさと納税などを行う場合は、状況にあわせて上記以外の書類も必要になるので注意してください。
確定申告はe-taxがおすすめ
確定申告書類は手書きで作成する方法とe-taxで作成する方法の2つがあります。最低限必要な数字を入力すれば他の入力項目を自動で計算してくれるだけでなく、税務署への提出までをすべてオンラインで完了させることができます。
自宅にPCがある場合は、迷わずe-taxを使いましょう。ただし、マイナンバーカードを読み込むスキャナがない場合は、e-taxで作成した書類をコンビニで印刷することもできるので、添付書類をコンビニでコピーしそのままの足で税務署へ提出しても問題ありません。
郵送で確定申告書類を送る場合は、必ず確定申告書の控えを受け取らなければいけないため、返信用の封筒をつける必要があるため、若干面倒です。