
簡単に投資ができる上に投資後も基本ほったらかしで配当金が得られるとあって、ソーシャルレンディングは人気の金融商品となっていますが、それでもすべての金融商品には一定の危険性やリスクが存在しているのも事実です。この記事では、ソーシャルレンディングがなぜ「危ない」と言われるのかその理由を説明していきます。
ソーシャルレンディングとは
ソーシャルレンディングとは、たくさんの投資家からお金を集めることで運営会社は莫大な資金を運用することが可能となります。その運用資金を元手にビジネスを大きくすることで今度は投資家に配当金を含めた運用資金を年間単位で返済していくという金融商品です。
ソーシャルレンディングの流れをは以下の3Stepにまとめることができます。
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ソーシャルレンディングの特徴
ソーシャルレンディングの特徴 |
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ソーシャルレンディングサービスのほとんどは1万円から投資を始めることが可能です。中には1円から投資を開始できるところもありますが、いずれにしても少額から無理なく投資をはしめることができるというのが、人気の理由です。
また、銀行に資金を預けていても金利は0.001%しかないため、どうせ預けるならソーシャルレンディングで年利4%〜15%の金利を得ることで安定的に資産運用しようと考える方が多くなっています。銀行預金と比較されるのは、ソーシャルレンディングは基本ほったらかしで投資が可能です。株式やFXのようにチャートを見る必要はなく、登録手続きが完了した後は、毎月の配当金を受けるだけというのがサービスの特徴です。
ソーシャルレンディングは危ない
ソーシャルレンディングは、投資家から集めた資金を企業に貸し付ける「貸付業」です。貸付業の構造上、発生するリスク(危険性)があります。これからソーシャルレンディングが危ないと言われる本当の理由を説明していきます。
貸し倒れが危ない
貸し倒れとは、ソーシャルレンディング事業者から借り入れを行なった企業が何かしらの理由で「経済破綻」や「事業凍結」に陥り、予定通りの返済ができなくなった状態のことを意味します。ソーシャルレンディング事業者は貸し倒れが起きないよう事業の将来性が期待できる企業に融資をしますが、それでも貸し倒れ案件は一定数発生するリスクがあります。貸し倒れが発生する確率はソーシャルレンディング事業者によって全く異なります。過去1度も貸し倒れが発生していない事業者もあれば、1,000件に1件、もしくはそれ以上発生する事業者も存在します。
ソーシャルレンディングの案件を選ぶときは必ず「連帯保証人や担保」がついているか、貸し倒れが起きた場合十分な対処ができる契約になっているかを確認しておくと、貸し倒れによるリスクを軽減することができます。
延滞が危ない
延滞の危険性も貸し倒れと同様に予定通り返済できない状態に陥った時に発生します。延滞が起きることによって投資家の資金がいつまでも引き出せない状態となります。延滞中は配当金も支払われないため、投資家としては資産は減らないものの、大きな機会損失を被ることとなります。
倒産が危ない
ソーシャルレンディング事業者の経営が立ち行かず、倒産してしまう場合があります。ソーシャルレンディング事業者が倒産した場合、銀行のように投資家に元本が返却される保証はありません。管財人が投資家と事業者の仲介に入り資産の一部が返却される可能性はあるものの、倒産した場合は元本は戻ってこないと考えるべきです。
ソーシャルレンディング事業者を選ぶときはできるだけ業績が好調かつ、資本や連結企業などの体制がある企業を選ぶことをおすすめします。
危ないソーシャルレンディング投資方法
ソーシャルレンディングでは、投資家の行動によって無駄に危険性をあげてしまう行為があります。そういった行為で自滅していかないように、これからソーシャルレンディングを始める方は、ここでしっかりと予習しておきましょう。
生活費の投資は危ない
ソーシャルレンディングに限らず、投資は「余剰金」で行うものです。余剰金とは、文字通りあまっているお金。わかりやすく例えるなら「明日無くなってもいいお金」つまり、以下のようなお金も投資に充ててはいけません。
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上記のようなお金を使うと「必ず勝たなくてはいけない」という心理が働き、万が一投資に失敗した場合、額が大きければ大きいほど精神が病んでいきます。
だからこそ、投資をする場合は無理のない範囲で少額から始めるのが鉄則です。始めは1万円からでも十分ですし、無理をして金額を積む必要は全くありません。
集中投資が危ない
貸し倒れや倒産などソーシャルレンディングの危険性はすべての案件に起こる可能性はあるものの、全ての案件が同時に起こることは可能性の観点からほぼあり得ません。
仮に1つの案件しか投資しない場合は、その投資案件が貸し倒れを起こしてしまうと全資産を回収することが困難な状況に陥ってしまいます。しかし、2つ以上の案件に資産を分散して投資をすれば、貸し倒れが起きた案件以外の資産は無事なので、貸し倒れリスクを最小限に抑えることができます。