数千万単位の資産となる退職金。終身雇用がなくなるのではと懸念されている日本においてもiDeCo(個人型確定拠出年金)や自分年金などによって若い時から資産運用し続ければ退職金のように老後大きな資産を得る人も少なくはありません。

60歳〜65歳を前にして退職金をどのように運用するべきか。もしくは使っていくべきかを考えることは大きなテーマとなりますが、今回は退職金運用に失敗しないためのコツやどうして失敗してしまうのかという理由を解説していきます。

まだ退職金なんて遠い将来と思う方にも投資の参考になるので是非最後まで読んでみてください。





退職金の運用で失敗する理由1

考える

退職金の運用で失敗する理由1つ目。

それは「徹底的に調査、分析をしない」ということです。


投資を始める場合、大部分の方々は運用資産の高いインフルエンサーや大手金融機関の社員、有名メディアがお勧めする投資商品から運用し始めています。

彼らが勧めているんだから間違えないはず。これが最も効率のいい最適解なんだと信じてしまいます。そのすべてが悪いことだとは言いませんが、投資には1つの真理があります。

どんな投資商品もリスクとリターンが存在し、高いリターンが期待できる商品ほどリスクも高い。

インフルエンサーやメディアが勧める投資商品はとても魅力的なものばかりですが、その商品には見えないリスクが潜んでいます。

投資商品にはリスクのない商品などありません。

リスクが自分が許容できるものなのかを十分に見極めなければいけません。リスクの種類も株式投資のような価格変動(値動き)リスクもあれば、投資関連企業が倒産してしまうリスクなど様々です。


最近ではロボアドバイザーやAI(人工知能)を使った投資が流行っていますが、それも簡単であるという魅力的な言葉の裏には、投資先が見えないというリスクも潜んでいます。

人から得た情報を鵜呑みにするのではなく、投資をする際にはいくつもの情報源を確保し、徹底的に調査および分析しながら、最終的には自分の判断で実行することが退職金を運用で失敗しないためのコツとなります。


金融機関が勧める「退職金プラン」

退職金が銀行口座に反映されると、さっそく銀行側から営業が開始されます。

よくあるのが「退職金プラン」と称して、半分を年利6%程度の高金利定期預金、もう半分を投資信託で退職金を運用する投資商品を売り込んできます。


「退職金プラン」は危険な投資商品の1つです。

高金利の定期預金の運用期間は「3ヶ月」のみで、利回り6%であれば3ヶ月間の儲けは運用額の1.5%となります。退職金2,000万円のうち1,000万円を運用すれば15万円の儲けが発生します。

ただし、同額の投資資金を投資信託で運用しなければいけないため、投資信託の購入手数料(運用成績に関わらず購入時にかかる手数料)3%を請求されれば高金利の定期預金と合わせて15万円の利益(30万円 - 15万円)を銀行側が得ることができる仕組みです。


高金利の定期預金を餌にして、高い手数料がかかる投資信託を運用させるという手口で退職金を奪ってくる常套手段となります。

金融商品を徹底的に調査や分析をせず、自分で考えることを放棄するとこのような金融商品の罠にひっかかってしまします。


その他にも銀行がしかけてくる罠はたくさんあるため、以下の記事を読んでおくと危険を回避することができます。


インフルエンサーが勧めるロボアドバイザー

投資ブロガーやSNSを運用するインフルエンサーが勧めるロボアドバイザーも自分で判断することを放棄してしまうと、損失を被るリスクが高くなってしまう商品の1つです。


ロボアドバイザーは「手軽で簡単」「運用成績が確認しやすい洗練されたデザイン」「ノーベル賞受賞者が提唱する理論を採用」など魅力的なキャッチコピーで投資を促しますが、それはどれも投資の本質ではりません。

こんな魅力的な言葉を並べていても、信託報酬(運用手数料)が高く、投資先がよくわからないのでリスクを計算することができないという大きなリスクが含まれています。

さらには少額投資を推奨しているにも関わらず日本の優遇税制の対象にはなっていないため、NISAやiDeCoと比べると圧倒的に投資効率が悪い商品です。


インフルエンサーがこれらの商品を進めるのは、単純に仲介手数料(アフィリエイト)目的です。ブログなどインフルエンサーが運営するWEBサイト経由で投資を開始することにより、インフルエンサーが儲かる仕組みになっているので、インフルエンサーは営業代行を強化していきます。

インフルエンサーが紹介するすべての投資商品が悪というわけではありません。

投資商品を紹介する裏には「仲介手数料(アフィリエイト)」といったカラクリがあるということも想像しながら、投資商品を見極めることで退職金や自己資金を安全に運用することができるようになります。


もっと知りたいという方は以下の記事をご覧ください。


退職金の運用で失敗する理由2

生活費

退職金の運用で失敗する理由2つ目。

それは「十分な貯金を確保しない」ということです。


投資は将来の価格を予想するゲームですが、本質的には将来のことは誰にもわかりません。

自己資産のほとんどを投資に回してしまうと、資産の大部分を失うリスクも同時に抱えてしまうことになります。

そんなことを想像すると、精神的ストレスも大きくかかえてしまい損失を生みやすい状況に陥ってしまいます。


ほとんどの方にとって退職金は自己資産の大半を占める資産になります。

退職金を利用して投資をする場合は、まずは老後の生活資金も考えた上で運用することが大切です。


老後資金を計算するには以下の記事をご覧ください。


十分な生活資金を確保する

投資は失っても生活が困らないお金「余剰金」で運用するべきです。

普段の生活費や趣味や時効投資に使うお金などを十分に確保した上で、あまった資金が投資に運用できるお金と捉えることが大切です。


生活資金を十分に確保することによって、投資に対して精神的なストレスを感じにくくなり、冷静な判断ができるようになります。

万が一大きなリスクが発生したとしても労働収入で生活資金をカバーすることができる上に、労働収入が止まってしまっても十分な貯金があれば運用資金を切り崩すことなく、生活できるようになるからです。


「余剰金が少ない」という方は投資資金を無理のない節約によって増やす方法がおすすめです。

おすすめの節約方法は以下の記事をご覧ください。


退職金の運用で失敗する理由3

適正価格

退職金の運用で失敗する理由3つ目。

それは「適切な価格で資産を保有できない」ということです。


日本人は全金融資産の約16%しか投資に回しませんが、海外の投資比率はアメリカで47%、ヨーロッパでは25%となるほど日本は投資に消極的な国民です。

退職金を運用するにあたっても今まで投資した経験が少ない、もっと投資知識を蓄えておくべきだったと考える方々は少なくありません。


投資経験の少ない人が適正価格で投資商品を購入するというのは至難の技(ほぼ不可能)です。

毎日スーパーでお買い物をする方が食品選びで安い価格の食材を買えるように、投資でも普段から価格になれていなければ最安値や適正価格で商品を掴み取ることはできません。


集中投資のリスク

投資経験が浅いと、どうしても大きな利益を狙おうとしてしまいます。もしくは利回り相場の感覚がまだないと利益が大きすぎるか小さいのかの判断が難しいというのが実情です。


そんな時にやってしまいがちな投資方法が「集中投資」です。

集中投資とは、銘柄や投資時期を絞って大きく取引を行うこと。集中投資は大きなリターンが得られやすいというメリットがあるものの、損失リスクが大きくなります。


集中投資は投資目的によって効果を発揮しますが、戦略なく多用してしまうと命取りです。投資経験が少ない場合は集中投資は避けましょう。

集中投資についてもっと知りたい方は以下の記事をご覧ください。


ドル・コスト平均法

投資経験が少なく、適正価格を見抜くのが難しい場合は積立投資の1つである「ドル・コスト平均法」という投資方法がおすすめです。

ドル・コスト平均法とは、取引する間隔と投資金額を一定にしながら積立る投資方法です。取引する間隔は毎日、毎週、毎月どれでも構いませんし、投資金額も毎回一緒であれば設定金額は自由です。

ドル・コスト平均法は毎回の投資金額を一定にして、やめずに長期間続けることが大切です。そうすることによって、価格変動リスクを小さくすることができる上に、高値をつかまされるリスクも軽減されます。


退職金の運用で失敗する理由4

リスク

退職金の運用で失敗する理由4つ目。

最後は「大きなリターンを狙いすぎる」ということです。


投資はローリスク・ローリターンでも長期的に継続することによって十分な資産形成が可能です。

短期的にハイリスク・ハイリターンを狙いすぎてしまうと、思わぬところで損失を被ったり、二度と投資家として戻れないくらいの負債をかかえてしまったりする可能性も十分にあります。


仮想通貨や為替FXなど、レバレッジをかけることができる投資は超ハイリスクなので、退職金のような損失したら後が無いお金を運用するには不向きです。

退職金を運用するならREIT、投資信託などのローリスク・ローリターンな金融商品を選ぶ方が賢明です。


少額投資

投資は必ず成功するものではなく、いくつかの失敗の中に成功があります。

経験や知識、時に運もあり10回の取引のうち6回成功する人もいれば、2回しか成功しない人もいます。勝率を上げるためには失敗が必要で、失敗した額が小さければ小さいほど投資家として長く生き残ることができます。

そのためには少額投資を意識してみましょう。

少額投資についてもっとしりたいという方は以下の記事をご覧ください。