NISAロールオーバー

2018年に制度改正されたNISAの「ロールオーバー」

この記事ではロールオーバーの仕組みやメリットなどを紹介していきます。

これから効率よくNISA口座を活用したい方にとって、必須の知識となります。




NISAのロールオーバーとは

ロールオーバーとはNISAの非課税投資期間をさらに5年間延長させる手続きです。(出典:金融庁

NISA ロールオーバー

本来、NISAでは非課税投資期間が5年間と決まっています。

2014年NISAを開始した方であれば投資できる期間は2019年までとなりますが、ロールオーバーをすることによって2023年までNISAを使い続けることが可能となります。


では、もう少し詳しくロールオーバーの仕組みを説明していきます。


ロールオーバーは非課税投資枠を使う

ロールオーバーの手続きをとると6年目以降も非課税で投資を続けることができますが、ロールオーバーした資産分だけ非課税投資枠を消費することになります。


たとえばロールオーバーで100万円の資産を移行した場合、翌年新たに非課税で投資できるのは20万円までとなります。

NISAでは年間非課税投資枠が120万円となるため、6年目以降の投資額は以下の計算式が成り立ちます。

    120万円 - ロールオーバーで移行した資産 = 6年目の年間非課税投資枠

ロールオーバーの資産上限はない

2018年の制度改正でNISAのロールオーバーできる資産上限が撤廃されました。

NISA口座の保有資産が120万円以上あった場合でも、翌年以降の非課税投資枠にすべて移行できる仕組みとなります。

ただし、120万円を超える場合は翌年新しく投資することはできない(年間非課税投資枠をすべて消費する)ので注意です。


NISAのロールオーバーのデメリット

NISAは損益通算できない

損益通算とは、複数の投資で発生した損益を合算して計算する方法です。

例えばNISA以外の株式投資で年間100万円の利益がでた場合は約20%の金額を納税しなければいけません。

しかし、同じ年に他の投資でマイナス100万円の損失がでた場合は利益と損失を合算すると最終利益がゼロとなるため、100万円の利益に対して約20%の納税は免除されることになります。

これが損益通算の仕組みです。


NISAでは損益通算の仕組みが適応されません。

仮に仮想通貨投資で年間100万円の利益を発生させ、同じ年にNISA口座では100万円の損失を被ったとします。

この場合、損益通算はできないため仮想通貨では100万円のうち約15%の利益額を翌年に納税しなければいけません。


つまり、最終利益はゼロにも関わらず翌年15万円の税金を支払わなければいけないということになります。


NISA以外の投資をしなければデメリットはない

損益通算はNISA以外の投資をしなければ相殺する対象がなくなるためデメリットは発生しません。

NISAを始める場合は、まずはNISA対象の金融商品で利益を上げることに注力するべきです。

万が一、NISAの枠を超えて魅力的な投資商品を見つけた場合は損益を切り分けて考えるしかありません。


NISAのロールオーバーのメリット

取得単価が変わる

NISA口座は5年の投資期間を満了後ロールオーバーすると、資産の取得単価が変動します。

取得単価が変動する

たとえば100万円分の資産をNISA口座で投資したが、株価の変動により資産価値が50万円になった時点でロールオーバーした場合、取得単価が100万円から50万円に変わります。

その後50万円の資産が80万円になった時に資産を得ると、制度上では30万円の利益を得たということになります。

本来100万円投資後80万円で売却しているので20万円損をしているはずが、ロールオーバーで口座切り替えをした時点で取得単価が50万円に変わり、30万円の利益を得たという見方になります。


NISA口座では売却益に対して納税する義務はありません。

しかし、ロールオーバーではなく一般口座に切り替えてしまうと、20万円の損失をしているにも関わらず利益30万円に対しての納税義務が発生してしまいます。


ロールオーバーしないデメリット

取得単価が変わるというように、ロールオーバーをしないことによって発生するデメリットがあることを理解しておきましょう。

ロールオーバーは手続きをしないと自動で一般口座に切り替わってしまうため、ロールーバーの時期を管理できていないと不要な税金を支払わなければいけない事態となってしまいます。


NISAのロールオーバー期限

金融庁のHPを確認すれば、NISAは2023年までの制度とされていることがわかります。

NISA ロールオーバー

2023年にNISA口座をロールオーバーすれば、2027年まで非課税で資産を保有することがでます。

ただし、金融商品を購入することは2023年までとなります。


積立NISAはロールオーバーできない

積立NISAの非課税期間は20年間と長く設定されており、現時点でロールオーバーの制度は適応されません。

積立NISAで投資信託の購入ができるのは2037年までとなっており、その後非課税で保有できる期間は2037年より20年間(2056年まで)となっています。


ロールオーバーの手続き

同じ証券会社でロールオーバーする

ロールオーバーの手続きは、その時契約している証券会社でしかできません。

ロールオーバーのタイミングで証言会社を切り替えることができないので注意してください。

各証券会社の説明にしたがって、手続きを進める必要があります。


ロールオーバーには手続き期限

ロールオーバーの手続き期限は証券会社によって異なるため、必ず契約している証券会社へ確認することが必要です。


また、ネット証券であってもロールオーバーの手続きを行うにはオンライン上だけでは完結しません。

所定の書類を印刷し、記入後証券会社に郵送する必要があります。

郵送物の発着美によっては期限を超過してしまう可能性があるため、できる限り早い段階で作業を進めておきましょう。