初心者向けの投資商品とはどんなものなのか。

それぞれのメディアが様々な金融商品を紹介していますが、本当に初心者向けなのか、騙されているだけではないのかを判断したいときありますよね。

そこで、本記事ではこれから投資を始める方が騙されずに、自分にあった投資商品を見つけるための「選び方」「考え方」をお伝えしていきます。過去投資に失敗した方もこれらの要素を確認することによって、失敗した理由や次にどう動けばいいかの参考にしていただけると幸いです。

おすすめ商品や投資の専門家が選んだ人気商品というキーワードに騙されず、自分の金融リテラシーを高めていきましょう。




初心者向け投資商品とは

まず初心者向けの投資商品とはどのようなものなのかを定義したいと思います。私が考える初心者向け投資商品とは以下の要素が全て含まれてる投資商品です。1つだけ該当すればいいのではなく、すべてに当てはまる金融商品こそ、本当に「初心者向け投資商品」と言うべきです。

初心者向け投資商品の条件
    1.低リスクであること
    2.運用コストが低いこと
    3.いつでも現金化できること
    4.投資先が明確であること

ここに記載した内容が最も重要です!

今あなたが投資している商品やこれから投資をしようかと検討していた商品がこれに当てはまらない場合はちょっと危険かもしれません。というか上級者向けの投資商品である可能性が高いです。

とは言っても、条件を見ただけでなんのこっちゃという感じだと思いますので、それぞれの定義を1つずつ説明していきたいと思います。



低リスクであること

初心者向けの投資商品を見極める上で最も大切なことが「低リスク商品である」ということです。低リスクとは損失額が大きくない、もしくは損失する確率が低いという意味です。

投資初心者の方々はまだ適切な利回り感覚を養うことができていません。そんな方々はどうしても早く利益を得たいと考えてハイリスク・ハイリターンな投資商品を選んでしまいます。利回り20%や30%などが狙える投資商品というのは相当なリスクを抱え込む必要があり、何年も勉強し続けた人がやっとたどり着ける成果です。投資経験のない人が急にお金を突っ込んでも経験深い投資家のカモにされるだけで、ほとんどが早期に資産がゼロとなり再起不能にさせられるのがオチです。


利回りの高いハイリスク商品には以下のような特徴があることがほとんどです。

  • 最低投資単価が10万円以上
  • 損切りできない(資産が一気にゼロになるリスクがある)
  • レバレッジをかけられる
  • 追加証拠金制度がある

このような仕組みがある投資商品は間違えなくハイリスク商品です。ハイリスク商品を否定しているのではなく、初心者向けではないということです。当然リスクを承知して大きな利益を狙いに行くためには最良の手段になることもありますが、知識や経験がない中でこのような商品に手をだしてしまうと、すぐに失敗につながってしまいます。

ハイリスク商品を逆に言い換えれば、低リスク商品に当たることが多くなります。レバレッジや追証などの制度がなく、少額から投資可能で損切りも可能という商品に低リスク商品は多くなります。


運用コストが低いこと

運用コストが低い投資商品というのは細かく分けると2つの意味があります。

1つは「手数料が安い」という意味です。

投資商品の中には口座開設だけで手数料が発生する商品があったり、投資信託のようなファンド商品は持っているだけで信託報酬という手数料が発生してしまいます。これらの手数料が高く設定されてしまうと投資家の運用資産が減ってしまうため、利益を増やしにくくなります。

また手数料が高い商品というのはハイリスク商品である可能性が高くなります。投資家から高い手数料を回収する分大きく儲ける(もしくは儲けさせる)必要があるので、レバレッジがある商品や売買取引を何度も繰り返すようなハイリスク商品になりがちです。


運用コストが低いというもう一つの意味は「手続きする手間がかからない」ということです。

投資商品には毎日8時間以上チャートとにらめっこしながら細かく売買を繰り替えすデイトレードのような手間ばかりかかる金融商品から数年間ほったらかしで運用するような積立投資まで幅広く存在します。

これから投資を始めようとする方のほとんどは会社員や自営業との兼業で、専業で投資家をするわけではないはずです。そういった方々が手間のかかる投資商品に手を出してしまうと当然失敗する確率が上がります。兼業で投資家を目指すのであれば、できる限り手間がかからない長期積立投資のような性質を持った投資方法を選ぶべきです。


いつでも現金化できること

初心者向け投資商品を見つけるための3つめのポイントは「いつでも現金化できること」です。あえて難しい言葉に言い換えれば、流動性の高い商品にしか投資してはいけないということです。

流動性の低い投資商品の特徴は「レンディング」。最近では貸付型(もしくは融資型)クラウドファンディングというものがあり、自己資金を1年間以上貸し付けることにより、その配当金(金利)を毎月受け取ることができる投資方法が流行っています。少額投資することができれば流動性が低い点を十分にカバーすることができますが、まとまったお金を預けるとなると話は別です。

投資資金は時にお金が必要になった時に現金化しなくてはいけない事態が起こります。予期せぬ病気や夢のための自己投資など、どうしてもお金が必要な時に投資資金を崩せない状態となれば、誰かからお金を借りるしかありません。そうなった時に利率の高い貸金に手をつけてしまうと高い手数料に人生が狂わされてしまうことも少なくありません。

投資は続けていくほど運用金額が高額にもなるため、運用資金は常に現金化できる準備をしておくことが重要です。解約するのに手数料がたくさんかかってしまう投資商品や、そもそも途中解約できない投資商品は初心者向けではありません。特に保険のように収めた金額が途中解約することによって満額も返ってこないというような投資兼保険商品には気をつけてください。


投資先が明確であること

最後に紹介する初心者向け投資商品の重要なポイントは「投資先が明確であること」です。顧客から預かった運用資金の送金先を公開しない場合、投資先企業の倒産や経営破綻により価格が暴落するリスクが高く、出口戦略が難しくなります。

Amazonやアップルなど世界的企業に投資しているような投資商品であれば業績や経済的リスクなどの将来性を分析し、投資をやめたり増額したりすることができますが、投資先がわからない場合はそのリスクを測ることができないため、リスクが高くなった時に売りぬけることが難しくなります。投資の世界ではいかに損をしないか、出口戦略が重要となってくるため、そもそも投資先がわからないという金融商品は始めることは簡単でも止めることが難しく、最終的には損失が膨れ上がった時に初めてやめ時がわかるという結果になってしまうこともあります。

最近ではAI投資やロボアドバイザーなどの普及によって投資先を全てAIもしくはプロの投資家によって選別されることが多くなっています。もちろん、それら自体が悪いわけではありませんが投資先を公開していなかったり、よくわからない海外の投資企業に投資を委託しているようなケースでは、損失リスクが高くなるということは注意しておきましょう。

「おすすめ」に惑わされない投資商品の選び方

投資初心者がインフルエンサーや雑誌の紹介だけを見て、投資を始めるケースも少なくありません。Googleの検索結果でも「おすすめ投資商品」「人気銘柄ランキング」などの検索ボリュームが多く、自分で投資商品を判断せずに他人の評価だけで投資商品を選択してしまうものです。

ただし、その調べ方では自分にとって最適な金融商品を見つけることができません。どうしたら自分にあう商品が見つけられるのか、その調べ方、選び方を説明していきます。


まずは徹底的に調べる

さきほど初心者向け投資商品の条件がわかれば、投資商品選びは簡単になってきます。ここからは気になった金融商品が条件に合うかどうかを調べていくだけだからです。「投資信託」や「外国株式」「REIT」などいろんな商品がありますが、いいなと思う投資商品に1から4のチェック項目をつけて、先ほど紹介した条件と照らし合わせていきましょう。インフルエンサーがオススメしている商品や雑誌で取り上げられている銘柄も同様の方法で調べればOKです。


たとえば、当ブログでもよく紹介する仮想通貨投資を例に1から4の条件を当てはめた場合はこのようになります。

    1.✖︎ ハイリスク・ハイリターンである
    2.○ ガチホすれば運用コストは低いが、短期トレードはコストが高くなる
    3.○ すぐに取引所で現金化することができる
    4.○ BTCやETHなど投資先は明確である

仮想通貨投資の場合は低リスクでははないこと以外はほぼ○という結果になります。ただし、短期的にレバレッジをかけて売買する仮想通貨FXの場合は全く条件がことなってくるので、初心者向けとは言えません。このように気になった商品を1つずつ分析していくと、その投資商品が初心者向けなのか、それともたくさん勉強が必要な玄人向けなのかが理解できます。


許容できるデメリットを探す

先ほど紹介した条件でいくつかの金融商品を調べていくと、すべて○がつくような商品はそれほどなく、どこかで✖︎や△がついてしまうことに気づくはずです。投資商品というのは完璧に近い商品はあっても、すべての項目において完璧な投資商品はなく、必ずデメリットを持っているものです。デメリットがわかった段階で、そのデメリットを投資家である自分自身が許容できるかを見極めることが必要になります。

たとえば、忙しい会社員の方が運用コストの高い投資商品を許容できるわけはありません。失敗は火を見るより明らかです。ただし、忙しくても経済的な余裕がある場合はハイリスクであることを許容することができます。もちろん、すべての投資家がそうであるわけではありませんが、自分自身にとって許容できる問題とそうでない問題を切り分ける必要があります。


最後は自分で考える

許容できるデメリットかどうかを見極める際にSNSやブログなどの評価を当てにしたり、友人や家族などの意見を参考にすることもあるかもしれませんが、基本的には自分で考え、決めることが重要です。他人の判断を優先してしまい、自分の考えを殺してしまうと最終的に損失を被った時にも他人のせいにしてしまうからです。

投資は100%で成功することがありません。いくつかの失敗を繰り返して成長していくことがほとんどで、失敗を糧に次の成長に活かしていくことが大切となるため、失敗した理由を他人や自分のコントロールできない範囲に設定する人は投資家には向きません。


投資初心者がよくやる失敗

投資家とは失敗を繰り返しながら成長していくものですが、それでも避けられる落とし穴や失敗はしたくないのものです。ここでは、よくやりがちな投資商品選択の失敗例について説明していきます。


「誰に」おすすめかを考えない

まず、雑誌やインフルエンサーがおすすめする投資商品というのはおすすめするターゲットが設定されていることがほとんどです。そのターゲットが年収400万円台の会社員なのか、年収1,000万円越えの経営者なのかを見極める必要があります。

例えば有価証券報告書や決算書類など数字に強く、分析が得意なインフルエンサーは株式投資や高配当株投資を勧めてくるかもしれません。世話好きで不動産物件を見たり、リフォームをするのが好きという方は不動産投資や賃貸業を勧めていくはずです。

それぞれ人には得意不得意があり、置かれている環境や年収、家族構成などによっても投資商品の善し悪しは変わってきます。

さらにはインフルエンサーや雑誌は投資商品を紹介することでインセンティブ(報酬)を得ている場合もあります。投資商品的にはそれほどよくない場合でも報酬のために「おすすめ商品」として紹介しているケースです。地方銀行でも投資信託を営業する際に銀行側のメリットが高い投資商品を勧めているケースが多く、顧客はカモにされていることも少なくありません。


「絶対に儲かる」「ほぼ確実」という言葉に騙される

絶対に儲かるという投資はないのですが、投資経験が浅い場合には投資の常識が通用しないことが多く「絶対に儲かる」という言葉に騙されて詐欺にあうケースも少なくありません。有名なポンジスキームという詐欺手法があるように、人間は古くから詐欺師に騙され続けてきた歴史を考えれば、今後も騙されないとは言い切れないので、そういった手法があるということは勉強しておくべきです。以下の記事が参考になれば幸いです。


投資初心者が選びやすい投資商品

最後に私がおすすめする投資初心者向けの投資商品をご紹介します。先ほども説明した通り、おすすめ商品は誰にでも合うものではないので、最終的にはご自身で判断することをおすすめします。


つみたてNISA

私が投資初心者におすすめできる投資商品は「つみたてNISA」です。以前にもたくさん記事を書いているのでここでは簡単に説明しますが、少なくとも先ほど説明した「初心者向け投資商品の条件」はすべて満たすことができる上に、完璧に近い商品だとも言えます。

また金融庁が発表している通り、利益に対して課税されない仕組みのため最終的な利回りもよくなるという商品です。興味がある方は以下の記事を参考につみたてNISAの勉強を始めてみてください。