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本記事では【 エクソン・モービルの銘柄分析】について解説していきます。
エクソン・モービル(XOM)ってどんな会社?
エクソン・モービルとは、石油や天然ガスなどのエネルギー資源を探鉱、生産、輸送、精製、販売までの事業を一括で行う巨大エネルギー企業です。
事業は主に以下の3つに分かれます。
- Upstream(上流部門)
→ エネルギー資源を探鉱・開発,採掘,輸送する事業のこと
- Downstream(下流部門)
→ エネルギー資源を精製、販売する事業のこと
- Chemical
→ 自動車部品や商品パッケージなどの化学製品を製造する事業
「上流部門」「下流部門」という言い方は石油などのエネルギー事業ならではです。
エクソン・モービルの収益は「Upstream(上流部門)」がメインです。
基本情報を見ていきましょう。
項目 | 詳細 |
企業名 | Exxon Mobil Corp. |
設立日 | 1999年11月30日 |
本社所在地 | 米国テキサス州 |
ティッカー | XOM |
時価総額 | $217 B(約23.5兆円) |
株価 | $51.44 |
年間利回り | -32.38% |
配当利回り | 6.77% |
配当性向 | 98.9% |
連続増配年数 | 37年間 |
配当時期 | 四半期ごと |
エクソンモービルは1999年にエクソン社とモービル社2つの企業が合併したことにより設立した企業です。
どちらの企業の前身もスタンフォード・オイルという石油会社ですが独占禁止法違反で事業解体後に合併し、常に世界の石油事業を牽引してきた企業と言えます。
また、基本情報に記載したとおり「連続増配年数が37年」「配当利回りが超高水準」という理由で高配当株として注目されています。
石油価格の歴史
エクソン・モービルの主戦場が「Upstream(上流部門)」であることから、エクソン・モービルの収益は原油価格に左右されます。
これがエクソン・モービルがどんな会社かを理解する上で最も重要なことです。
※参照元:楽天証券 HPNY原油価格は2008年9月に引き起こされたリーマンショックをピークにして下落トレンドを描いています。
原油価格が下がれば、利益も投資家への配当金も減配する可能性があります。
しかし、この世の中にはまだまだ石油を必要とする工場や自動車、化学製品が多く溢れています。
それらがなくならない限り、エクソン・モービルは利益を上げ続けるということになります。
エクソン・モービル(XOM)の決算状況
では、エクソン・モービルの売上と利益率を見ていきましょう。
2014年前までは年間売上が4,000億ドル程度を保っていましたが、2015年以降は2,000〜3,000億ドルに収まっています。
先ほど紹介した原油価格と比較すれば、エクソン・モービルの売上と利益率は原油価格に比例することがわかります。
また、利益率もそれほど高いわけではないということも抑えておきましょう。
年間収支だけ見た場合には、大きな損失が出た場合に赤字になりやすい要素も含んでいます。
総資産と自己資本比率
エクソン・モービルの総資産は毎年上昇傾向にあり、2019年の総資産は$362,597 M(約39兆円)に到達しています。
またキャッシュ(現金)はほとんどありませんが自己資本比率が50%を下回っていないことを考えれば財務は非常に健全な状態です。
2019年には株主に配当を配る目的で負債総額が160億ドルほど増え、捉え方によっては投資家の期待を外した形となりました。
【メモ】
- 総資産:
→ 会社が保有する全ての資産。負債も含めた合計金額
- 自己資本比率:
→ 返済義務のない純資産と総資産の割合
引き続き、総資産の推移には注目しておく必要があります。
エクソン・モービル(XOM)の銘柄分析
エクソン・モービルの競合はスーパーメジャーと呼ばれる石油の探鉱(採掘)・生産・輸送・精製・販売までの全段階を垂直統合で行える石油系巨大企業5社になります。
- ロイヤル・ダッチ・シェル:RDSA
- BP
- シェブロン:CVX
- トタル:TOT
- コノコフィリップス:COP
これらの企業の株価を比較して見ましょう。
企業名 | PER | PBR | 自己資本比率 |
XOM | 15.07 | 1.12 | 52.85% |
CVX | 59.38 | 1.20 | 60.74% |
RDSA | 18.54 | 1.61 | 48.70% |
BP | 66.18 | 6.28 | 35.24% |
TOT | 10.07 | 0.97 | 45.04% |
COP | 7.41 | 1.48 | 49.61% |
他のエネルギー企業と比べると、エクソン・モービルの株価には割安感があります。
石油価格のトレンドを抑えながら投資をすることも考えられます。
ただし、投資は自己責任でお願いします。
ESG投資のトレンド
世の中では環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して行なうESG投資の流れが加速しており、石油企業においても「CO2排出など気候変動に与える影響を開示すべきだ」という主張が進められています。
投信企業の世界大手であるブラックロックやバンガード社もESG投資を主軸にしたETFを提供する可能性も少なくありません。
そうなるとエクソン・モービルをはじめとした石油企業の企業価値はこれから下がっていく可能性もあるということになります。
電気というのは蓄電(電気を貯めること)がすごく難しい技術とされています。
ある程度の量を貯めることはできますが大容量の電気量を貯める技術がないため、火力発電や原子力発電などで絶えず電気を作っていくことで家庭や企業に必要な電力を供給することができています。
個人的見解にはなりますが、蓄電技術が現状のままの限り石油による需要が減ることは難しいと考えます。
太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーでは蓄電技術が発展しない限り現在の電力を賄うことができないからです。
エクソン・モービルに投資をするのであれば、将来のエネルギーがどのように供給されていくのかを予測する必要があります。
この記事を見てくださった方も自分なりに考えて見てください。
まとめ
エクソン・モービルは原油価格に業績が左右されており大きな収益を期待するのは難しいものの、純資産総額が1,989億ドル(21兆円)を超えており高配当株投資銘柄としては財務が優秀な企業の1つであることは間違えありません。
また競合と比べても株価は割安傾向にあるため、エネルギー企業への投資をするなら最有力候補となるはずです。
しかし、今後のESG投資のトレンドにおいては十分に注視しておく必要があるというのが銘柄分析の概要となります。
以上のことをまとめると、以下の通りです。
- 連続増配年数37年!!
- 純資産は21兆円を超えて増加傾向
- 株価も比較的割安傾向
- 業績は原油価格次第
- ESG投資が脅威となる
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