アクティブファンドって何?

投資信託という金融商品は大きく分けると3つのジャンルに分かれます。

  • アクティブファンド
  • インデックスファンド
  • ETF(上場投資信託)

アクティブファンドとはある株価指数以上の運用成績を目指すために、企業独自で市場を分析し、将来性のある企業の株式を何度も売買することで顧客資産を運用する投資ファンドのことを意味します。

株価指数とは日経平均株価やダウ平均株価などが代表されるように国や証券取引所によって区切られた市場全体の成長推移を表す数字のことです。日経平均株価は東証一部に上場する上位225銘柄の株価平均値を1つにまとめた指標で、日本経済の成長推移をあらわす株価指数(ベンチマーク)となります。他にもTOPIXやS&P500など国内外の市場平均を表す株価指数が多数存在しています。


インデックスファンドとの違い

アクティブファンドとインデックスファンドの大きな違いは運用方法です。アクティブファンドは人の手で市場を分析し何度も売買を繰り返しながら顧客資産を運用しますが、インデックスファンドは一定のブログラムのもと、自動で売買することが一般的です。

このような特徴があることからアクティブファンドは高いパフォーマンスが出る可能性がある一方で、損失リスクも高く、運用コストも高いというデメリットも抱えています。対して、インデックスファンドは運用コストがやすいものの、アクティブファンドよりも運用実績が低い可能性があるという特徴をもっており、それぞれ一長一短の要素を持っています。


積立NISA対応のファンドもある

投資信託に投資する場合は積立NISA(少額投資非課税制度)を必ず使うべきですが、積立NISAの中にもアクティブファンドとインデックスファンドが混在しています。

規模感としてはインデックスファンドがほとんどで、アクティブファンドやETFの割合は少なくなっています。最近の傾向としてはアクティブファンドよりもインデックスファンドを選ぶ投資家の方が多いようです。

アクティブファンドが勝てない理由1

では、ここから本題である「アクティブファンドが勝てない理由」について説明していきます。

手数料が高すぎる

アクティブファンドが勝てない理由の1つとして、どこのメディアやブログを見ても書いてあることですが1つ目の理由はアクティブファンドの運用手数料(信託報酬)が高すぎる点です。投資信託は運用成績にかかわらず資産を預けているだけで以下程度の手数料を企業に支払わなければいけません。

  • アクティブファンドの信託報酬:1.19% / 年
  • インデックスファンドの信託報酬:0.48% / 年

アクティブファンドの信託報酬が高く設定されている理由は先ほど説明した通り、人の手で市場を分析しているため、運用にかかる人件費や売買手数料分が上乗せされるためです。

アクティブファンドの信託報酬が高くてもインデックスファンドを上回るだけの運用実績があれば、投資家の利益が増えるため、どちらもWINWINの関係を継続することができます。しかし、同じ株価指数をベンチマークしているインデックスファンドと比べて利回りが低い場合には信託報酬が高すぎると判断します。


アクティブファンドの実例

コモンズ30

上記は積立NISAの銘柄にもなっているアクティブファンド「コモンズ30」の運用実績を表したグラフ。運用実績はベンチマークしている株価指数とほとんど差がなく、所々では株価指数の方が上回っている部分も確認できます。せっかく企業独自で市場を分析し何度も売買を繰り返しているにもかかわらず、実績があまりでていないのであれば、信託報酬は投資家の負担となり、利回りが悪くなる原因となります(コモンズ30の信託報酬率は1.058%と設定されています)。


信託報酬が与える影響

インデックスファンドと比べると信託報酬に1%程度の違いがでるアクティブファンドですが、実際に利回り1%違いが投資家の利回りにどの程度影響を与えるかシュミレーションをしてみましょう。

利回り想定
投資期間 利回り5% 利回り4% 利回り3%
5年間204万円198万円193万円
10年間465万円441万円419万円
20年間1,233円1,100万円984万円
30年間2,496万円2,082万円1,748万円

上記は利回り3~5%の利回りで毎月3万円ずつ積立投資をした場合の金額を表示しています。利回りが1%違うだけで30年間で数百万円利益差分がでています。信託報酬の1%の差が投資家にとっていかに大きいかがわかるはずです。


アクティブファンドが勝てない理由2

プロはポンコツばかり

弁護士や医者のようにプロや専門家と聞くと、その道に精通し高い成功率を収めることができると考えますが、投資の世界ではプロはプロの意味をなさないことがほとんどです。これは投資という仕組みそのものの性質でもありますが、将来を先読みすることが難しいからです。

そして本当に投資の専門家が将来を先読みできるのであれば、どの市場も基本的に右肩上がりになりますが、経済とは上がったり下がったりを繰り返しており、大恐慌も起きてしまいます。つまり、歴史的事実からも投資専門家の意見や考えは参考にならないことは現時点では明確です。


成長し続けるのも困難

アクティブファンドの中にも過去の実績ではアウトパフォーム(ベンチマークよりも高い実績)している投資信託は本当にごくわずかで、100社に1社あればいい方です。また、過去の実績が優秀でもそれが将来的に継続するかはさらに難しくなります。


たとえば過去10年間の実績を見れば優秀な実績を誇るアクティブファンド「ひふみ投信」も2018年以降の実績を見れば不調で、マイナス成長となっています。

アメリカ株式を中心に扱ってる投資信託と比べると、かなり見劣りしてしまう結果です。市場が違うからしょうがないと考える投資家もいるかもしれませんが、投資家は高い利回りを期待しているからこそ1%以上の信託報酬を支払っているのであって、他のインデックスファンドと比べて利回りが低く実績を出せないのであれば投資している意味はありません。


隠れファンド

アクティブファンドのように1%以上の信託報酬を設定しているファンドでもほぼインデックスファンドとかわらない運用をしているファンドもあるようです。高い報酬を設定しながら実際には運用コストを抑えて、ファンド側の利益を確保する汚いやり方です。

基本的に投資信託というサービスは投資信託が有利(そして投資家にとっては不利)なように設計されています。信託報酬(運用手数料)は資産を預けただけで発生するからです。信託報酬は運用資産と連動するので運用実績次第でどちらにも損得が発生すると考える方もいるかもしれませんが、基本的に実績が低迷しても投資信託側のキャッシュフローが悪くなるだけで、実質的な損失を投資信託が被ることはありません。だからこそ、投資家にとって投資信託を選ぶことがとても重要であり、間違った選択をしてはいけません。


アクティブファンドを選ぶときのコツ

実績に惑わされない

日本人が大好きな「人気ランキング」や「利回りランキング」だけで投資信託を選ぶべきではありません。なぜなら、ランキング上位の投資信託には地雷のようなサービスがあるからです。具体的には信託報酬が高く設定されていたり、分配金を配っているような投資信託です。短期的に見ればいいように思える投資でも、長期的に見た場合かなりのぼったくりに合う可能性が高いです。

さらには実績が高い投資信託ほど下落率も大きい傾向にあります。実績が上がっている投資信託ほど今後の実績もあがるのではという期待感で購入してしまう投資家も多く、下がりやすいはずの投資信託がランキング上位に掲載されてしまうケースも少なくありません。


投資先を十分に見極める

アクティブファンドだけに限らず投資信託を選ぶ際は、どういった企業に投資をしているか「組入銘柄」を必ず確認してください。そして、そこに入っている銘柄が今後上がりそうなのか、もしくは将来性があまりないと判断するのかを十二分に検討する必要があります。

過去30年から40年くらいの株式市場を見渡せば、外国株の方が圧倒的に成長しており、日本株はあまり成長していないことが明らかです。今後はオリンピックや消費増税などのイベントがくる日本が成長するのか、もしくは海外のGAFAのような企業がさらに利益を追求していけるのかを投資家一人一人が判断していく必要があります。

日本人だから日本の株に投資をするという安易な発想はすてて、本当に成長しそうな市場や銘柄に投資をすることだけ感がるのが重要です。


99%プロは信用しない

株やFXで儲けているインフルエンサーや投資専門家がおすすめする商品やテレビや雑誌で取り上げられている投資信託を購入してしまう方がいますが、結果的に正解だったとしてもそういった購入方法はおすすめできません。

なぜかというと、騙される確率が高くなるからです。専門家や経験豊富な投資家がオススメしている商品でもなぜその商品がオススメなのか、自分にとって最良の投資案件なのかを吟味してください。金融商品は投資目的に応じても良し悪しがかわりますし、誰かが紹介している金融商品は紹介者にインセンティブが支払われるアフィリエイトのような仕組みが隠れていることもあります。

インセンティブをもらうために紹介している金融商品なのか、それとも本当にいいものなのかは紹介者が語ることはありませんので、自分自身で見極める必要があります。


迷ったら投資しない

最後にアクティブファンドを十分に調べても決めきれない場合は投資しないという判断も正解の1つです。高い手数料を支払ってまで投資をする意味があるのかという判断は個人によって違います。もしくはアクティブファンドではなく、インデックスファンドを選ぶという選択肢もあります。

自分にあった投資商品を見つけるまでは、種銭(投資資金)を増やすことに注力し、無駄に資産を減らさないよう注意していきましょう。