ブロックチェーンとは

ブロックチェーン(BlockChain)とは、お金のやり取りが記録されている取引データ(ブロック)を鎖(チェーン)のように連続して保存している台帳を意味します。

ブロックチェーンは世界中の誰もが全ての取引データを閲覧することができる技術のためブロックチェーンを利用する人、ブロックチェーンに興味がある人すべての人が監視役です。


ブロックチェーンが注目される理由

ブロックチェーンが注目されるようになったのは、社会的地位の高い組織や団体が不正や犯罪を犯すケースが多くなってきたからです。

世界中の有名政治家や富裕層、公的機関による脱税などの汚職事件の詳細が記録されている「パナマ文書」が有名ですが、他にも国際サッカー連盟であるFIFAの幹部が汚職事件を犯したり、世界的自動車企業であるフォルクスワーゲンが排ガス規制を回避する不正システムを利用するなど、世界のエリート企業が不正を働くというのは紛れもない事実です。

それ以外でも有名政治家の脱税やカトリック教会の性的虐待事件など、世間では信用度が高い企業やエリートが平気で嘘をつくことを一般の人々は肌で感じているはずです。

huffingtonpost:世界に衝撃を与えた「パナマ文書」わかりやすく解説すると…

不正が蔓延する社会にブロックチェーンはデジタル技術を利用して、不正を抑制し信頼を広げるための技術となります。

だからこそ、ブロックチェーンが現在の世の中に必要とされるわけです。


ブロックチェーンの仕組み

ブロックチェーンの仕組みを理解する上では、いくつかの専門用語を理解する必要があります。

特にブロックチェーンの中でも注目されている技術は以下の通りです。


ブロックチェーンに使われている技術の代表例
  • P2Pネットワーク
  • ハッシュ関数
  • マイニング
  • 秘密鍵

すべての取引が公開、記録されるブロックチェーン

ブロックチェーンは「分散型公開台帳」と呼ばれおり、世界中に点在する10万人以上のユーザによっ

て取引記録が日々更新されています。

ブロックチェーンは世界中に1人以上取引を記録する人がいれば成り立つ仕組みとなっているのが分散型公開台帳と呼ばれる理由です。

システムを作った人が死んだとしても、システムを利用する人が1人残っていればシステムは勝手に動き続けるということになります。

ブロックチェーンは誰かの意図で不正に取引を書き換えたりすることができないため、ブロックチェーンに記録されているデータは必ず正しいことが証明され、価値があると判断されます。


ハッシュ関数で取引データを暗号化

ハッシュ関数とは、入力値に対して全く別の値が出力されるという暗号方式です。

ハッシュ関数を例えるなら以下のようなことが起こります。

    入力値「やまだ たろう」 → 出力値「Jmrc7xPawQtwcSQn

ハッシュ関数の方式にも「SHA-256」「RIPEMD」などいくつかの種類があり、同じ方式を使えば「やまだ たろう」というキーワードから全く同じハッシュ値(出力値)「Jmrc7xPawQtwcSQn」を導き出すことができます。

しかし、ハッシュ値(出力値)「Jmrc7xPawQtwcSQn」から「やまだ たろう」を導き出すには相当の難易度が必要です。

このように元のデータを読み取ることが難しい「不可逆性」があるというのがハッシュ関数の最大の特徴です。

ブロックチェーンで新しい取引を記録する際は、10分ごとに更新されるハッシュ値を早く見つけ出した端末にのみ取引を記録する権限と報酬が与えられる仕組みとなっています。


仮想通貨を採掘できるマイニング

ブロックチェーンにはマイニングという仕組みがあります。

正確には「Proof of Work」と呼ばれるアルゴリズムを採用するビットコインやイーサリアムのブロックチェーンにだけある仕組みです。

マイニングはハッシュ関数を見つけ出すために必要な計算を実行し、一番早く答えを見つけ出したときに報酬がもらえる仕組みです。

10分間に1度のチャンスがあり、世界中誰にでもマイニングに参加する権利があります。


ブロックチェーンのメリット

ブロックチェーンはデータを改ざんすることができない特性を活かして、様々な仕組みに応用させることが可能です。


大幅なコスト削減

ブロックチェーンによるコスト削減で最も簡単な例が、海外送金です。

従来の方法で海外送金する際は海外の銀行口座を開設し、数千円の手数料を支払って4日間程度の時間を経て海外送金が可能となります。

しかし、ブロックチェーンを利用すれば海外であっても送金は一瞬で完了し、手数料もかなり安く抑えることができます。

銀行や医療のシステムにブロックチェーン技術が導入されれば、改ざん不可能なデータベースを作ることが可能となり、検査にかかる人件費や送金、発注などのミスもなくすことができます。


新しい価値経済を生み出す

通貨の価値記録を保存するだけでなく、ブロックチェーンは契約書やお金以外の記録も保存することも可能です。

たとえばSNSに使われる「いいね数」や企業が発行する「ポイントカード」などもブロックチェーンで管理することができます。

ブロックチェーンでは元からあるトークン(お金や価値)の量を固定することもできるため、トークンの上限数を決めてしまえばユーザが勝手に量を増やすくことができなくなります。

限られたトークンを欲しい人が増えれば増えるほどトークンの価値はあがり、やがてトークンと現金(日本円やドル)と交換することができれば新しい経済が生まれます。


ブロックチェーンのアルゴリズム

ブロックチェーンに新しいブロックを作るには、ブロックを生成する権利を獲得する必要があります。

その権利を得る方式(アルゴリズム)がブロックチェーンによってことなります。

特に有名なアルゴリズムは以下の通りです。

代表的なアルゴリズム
  • Proof of Work
  • Proof of Stake
  • Proof of Importance

Proof of Work

Proof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)は、直訳すると「仕事による証明」となります。

仕事とはマイニングよる計算処理のことを意味します。

マイニングに参加し報酬を得るためには大規模なコンピュータマシンと電気代を必要とします。それだけのコスト(PC代、土地代、時間的コスト、電気代)を支払ってまで、ビットコインなどの報酬を得る人は必ずマイニングしている通貨の価値が上がって欲しい人だという利害関係が発生します。

つまり、マイニングをする人はマニングしている通貨の価値の上昇を妨げてしまうと報酬としてもらった通貨の価値がさがってしまうことにつながるため、不正やブロックチェーンへの攻撃があることを良しとせず、むしろブロックチェーンの発展に貢献するという構造が成り立ちます。

Proof of Workという仕組みはマイニングの難易度を上げ、報酬を与えることによって取引が正しいものであるという証明をしています。


Proof of Stake

Proof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)は、直訳すると「資産による証明」です。

Proof of Stakeを採用するブロックチェーンではマイニングを必要とせず、保有資産が多い人が新しいブロックを生成する権利を持つ仕組みです。

通貨の保有資産が多い人が取引承認で不正をした場合、自分の資産価値に大打撃を与えることとなります。

つまり、保有資産が多ければ多いほど、通貨への貢献度が高いという思想のもとに成り立つアルゴリズムです。

代表的な仮想通貨であるイーサリアムは将来的にProof of WorkからProof of Stakeへ移行する計画があります。

Proof of Stakeのメリットはマイニングを必要としないため、不要な電気エネルギー消費によって地球環境に悪影響を及ぼさないという点にあります。


Proof of Importance

Proof of Importance(プルーフ・オブ・インポータンス)を直訳すると「重要度の証明」となります。

Proof of Importanceは仮想通貨NEMのブロックチェーンに採用されているアルゴリズムです。

NEMの保有量、取引回数、取引相手などを重要度として点数化し、重要度の高い人に取引の承認権限と報酬を与えるという仕組みです。


ブロックチェーンの課題

2009年に誕生したブロックチェーン技術はまだまだ発展途上で問題も多くあります。

特に有名な問題としてはスケーラビリティの問題といって、需要が拡大することによって送金コストが上がったり、処理速度が遅くなったりする問題が深刻です。


大規模な需要で処理速度が遅くなる

ビットコインのブロックチェーンを見ると、取引は10分間で1MBサイズまでの取引しか記録することができない仕組みになっています。

そのため、ビットコインを利用する人が増え取引量が増えてしまうと1度に取引を処理することができず取引処理を待つ時間が長くなります。

さらにブロックチェーンでは送金コストを高く支払えば、他の取引よりも早く取引処理されるという仕組みがあるため、取引が混雑するにつれて送金手数料が上がる傾向にあります。

BCH(ビットコインキャッシュ)では、この問題をブロックサイズを大きくすることによって1度に処理できる取引量を増やしています。

そのためビットコインよりも劇的に早い取引処理が可能となっています。

イーサリアムではPlasm Chain(ブラズマ・チェーン)という技術によってこの問題を解決しようと開発が進んでおり、仮想通貨ブロジェクトによって様々な解決方法が日々進んでおり、解決される日も遠くないと言われています。


秘密鍵の管理が難しい

ブロックチェーン上に保存されているトークン(ビットコインなど)は秘密鍵と呼ばれるパスワードを入力することによって送金することができます。

逆に秘密鍵がなければ、資産を動かすことは絶対にできません。

この秘密鍵を管理する方法はいくつかありますが、仮想通貨取引所任せにするとハッキングによって資産が盗まれたり、自己管理しているとパスワードを忘れてしまい一生資産を取り出せないなどのセルフゴックス被害も相次いでいる状況です。

最も簡単で安全に秘密鍵を管理できる方法として注目されているのがハードウォレットです。

関連記事:おすすめ仮想通貨ハードウォレットの種類と使い方