アービトラージとは

アービトラージとは、金融商品の一時的な価格差を利用して、価格が安い取引所で商品を購入し、割高な取引所で売る事で利益を得る取引を意味します。

日本語に訳せば「裁定(さいてい)取引」といって、同一の金融商品でも取引所が違えば価格差が生じるため、その価格差を利用した取引ということになります。


アービトラージによる影響

アービトラージは価格差を利用した取引です。

安い取引所には買い注文が集まり、価格の高い取引所には売り注文が集まるという特徴があるため、アービトラージが活発に行われると市場全体の価格差が小さくなり、より安定した市場を形成していくこととなります。

価格が安定すると通貨としての価値も増していくため、仮想通貨市場にとってアービトラージは良い影響を与えているということになります。


仮想通貨のアービトラージは儲からないか

アービトラージは仮想通貨に限定される用語ではありませんが、世界のビットコインやイーサリアムなどの価格を見ると、かなり差が大きいタイミングがあるため狙い所でもあるということです。

Coinmarketcapでビットコインの価格を比較して見ると、価格差に大きな違いがあることがわかります。

ビットコイン市場

上記画像を見ると、Btctrade.imでは1BTC=823,746円で取引されていますが、Binanceでは1BTC当たり727,944円で取引されてます。

2つの取引所の価格差は1BTCあたり95,802円の差があるため、Btctrade.imで1BTC仕入れてBinanceで売るたびに9万円に近い利益が発生するということになります。


アービトラージのやり方

アービトラージを始める上で、いくつかのリスクややり方を理解する必要があります。


アービトラージと送金コスト

アービトラージは2つの仮想通貨取引所の価格差がそのまま利益になるわけではありません。

先ほどCoinmarketcapでビットコイン価格を比較し95,802円の価格差がありましたが、95,802円がそのまま利益になるという事ではないということです。

アービトラージを実行するには仮想通貨取引所で購入した仮想通貨を他の仮想通貨取引所に送金するコストが必ずかかります。

送金コストは取引所によっても異なりますし、ご自身で高く設定することも低く設定することも可能です。

つまり、送金コストを抑えれば1BTCあたりで95,802円に限りなく近く儲ける事ができますが、送金コストをたく設定すると儲けが少なくなるという事態となってしまいます。


ビットコインでアービトラージする場合、送金コストはビットコインの未確認取引量からある程度の料金と送金時間を判断することが可能です。

blockchain.com:ビットコイン取引リストの実況更新

blockchain.comでビットコインの未確認取引量を確認することができます。

Blockchain.com

送金料は高く設定すればするほど少ない時間で送金が完了しますが、低く設定すると送金に数日かかることがあります。

今回確認した際は1,646件でしたので、取引所が設定する送金料を高く設定しなくても数時間で送金が完了するレベルです。


アービトラージと流動性リスク

ビットコインチャートや過去の仮想通貨の値動きを見た事があれば、ビットコインの値動きが激しいことは明らかです。

数時間で10%程度の値動きがあることも珍しくありません。

ビットコイン急落

2018年10月11日昼ごろにわずか1時間で300ドルも価格変動していることがわかるように、こんな値動きが日常茶飯事です。

アービトラージの基本は先に取引所でビットコインを購入してから別の取引所で売却するため、価格推移が上昇トレンドの時は儲けやすく、下落トレンドの時は損失する>可能性が高くなります。

価格変動が激しい時期にアービトラージを実行すると、購入した価格より高く売る事ができなくなり、結果損失を被ることになる流動性のリスクがあるということを理解するべきです。


アービトラージの自動売買

ビットコインのアービトラージにも自動売買システムを販売する企業があります。

サービス提供する企業によってAIなどの技術や実績はそれぞれですが、自動で売買することによってのメリットは時間です。

アービトラージに限った話ではありませんが、仮想通貨投資は値動きが激しく短期トレードをするには1日の大半をチャート確認に注ぐ必要があります。

その際には様々なテクニカル分析も活用する必要も出てきます。

関連記事:仮想通貨FXで知るべきテクニカル分析の基本

これらの知識を勉強する時間やチャートを確認する膨大な時間を自動売買は代替してくれるというのが最大のメリットです。

しかし、実績が必ずしも自力でやる場合と自動売買とで差があるかということについては不明です。

アービトラージによって高い実績謳っている企業もありますが、やっていることは1つの金融商品の値動きを確認しているだけに過ぎないため、優秀なトレーダーと比較すると自動売買が劣ってしまう場合もあります。


アービトラージのやり方まとめ

アービトラージのやり方をまとめると、以下の通りです。

アービトラージのやり方まとめ
  • 価格差から送金コストを引いた分が利益
  • 混雑時は送金コストが高くなる
  • 急な価格変動に弱い
  • 下落相場でアービトラージは向かない
  • 自動売買のメリットは時間短縮
  • 自動売買と自力の実績は不明

アービトラージと税金

アービトラージは価格差を利用して仮想通貨を売買します。

一度買った通貨を他の物に変えた時点で、その利益額に応じて税金は発生するのが日本の法律です。

つまりアービトラージで儲けた利益は1月1日から12月31日までの総額に合わせて翌年税金を支払わなければなりません。

税金についての詳細は以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

関連記事:仮想通貨(ビットコイン)の税金計算方法、節税対策