先日(3月8日)、コインチェックの記者会見にて、2017年7月から2017年12月までのコインチェック社の仮想通貨流通額が公開されました。

内容は以下のとおりです。

公開されたコインチェック社の総流通額

    2017年7月:2,868億円
    2017年8月:6,512億円
    2017年9月:7,619億円
    2017年10月:1兆282億円
    2017年11月:2兆5,286億円
    2017年12月:3兆8,537億円

2017年7月と12月の流通量を比較すると、おおよそ13倍にも成長しています。

設立して数年の会社がこれだけのお金を流通させてしまう仮想通貨市場はまさに驚異的です。

仮に、手数料収入が総流通額に対して、1%とした場合、2017年12月単月のコインチェック社の売上は300億円を超えることなります。2%と仮定すれば600億円ですし、いづれにせよそれくらいの利益をコインチェック社は生み出せる企業となっています。

コインチェック社だけではなく、ビットフライヤーやザイフ、DMMなど日本の仮想通貨市場は仮想通貨取引所の独壇場となっています。取引所以外のICOや投資家などは全く育っておらず、富は一極集中で仮想通貨取引所に流れている現状です。


仮想通貨取引所の収入は手数料だけではない

今回、この記事で最もお伝えしたい事は、現在恐ろしい額を儲け続けている仮想通貨取引所の手数料収入についてです。

それも、ビットコインやイーサリアムを購入した時に発生する売買手数料や送付手数料、入金手数料などではなく、見えない手数料があるという事をお伝えしたいと考えています。


国内にある仮想通貨取引所のWEBサイトを見ていると「販売所」と「取引所」の2種類があるという事に気付かれていましたでしょうか。

そして、ほとんどの取引所が「販売所」で購入する方が簡単で便利というアピールをしています。


明確な定義付けはされていませんが、私の認識では以下のようになります。

    販売所:取引所が決めた値段で仮想通貨を売買できる場所
    取引所:ユーザが決めた値段で仮想通貨を売買できる場所

では早速、2018年3月10日のある時点での「販売所」の取引価格を見てみましょう。

販売所のビットコイン取引価格を比較(2018年3月10日時点)
取引所 購入価格 売却価格 価格差
コインチェック1,006,992円915,721円91,271円
ザイフ1,022,455円982,212円40,243円
ビットフライヤー1,021,560円990,990円30,570円


上記の表を見るとわかるように、同じ日の同じ時間であっても、取引所によって購入価格と売却価格が違うのがわかると思います。

今回最も注目して欲しいのは、一番右側に記載してある「価格差」です。専門用語でいうと「スプレット」とも呼びます。

このスプレットが大きければ大きいほど、取引所の儲けが多くなるという事をこれからお伝えしていきます。


たとえば、コインチェック社の販売所でAさんがビットコインを上記の表の通り1,006,992円で1BTC分購入したとします。

しかし、価格が上がるのを待てず、915,721円の売却価格ですぐに売ってしまった場合、コインチェック社には91,271円分の利益が入るという仕組みになっています。

これは、Aさんが買った直後にBさんが売った場合でも、売り買いそれぞれ1回ごとに同等の利益がコインチェック社に入るという事を意味します。

さらにAさんが10BTC分購入した場合のコインチェック社の儲けは約91万円分になりますし、Aさんの購入金額が0.1BTCの場合はコインチェック社は9,100円の利益になるということになります。

もし、Aさんがコインチェック社を使って、ビットコインで利益を上げたい時は91,271円分の価格変動が起きないと儲ける事ができないという事にもなるわけです。


ここまでの仕組みは理解できましたでしょうか。


つまり、仮想通貨取引所はスプレットの価格差を大きくしたり、小さくしたりする事によって利益を調節できる事になります。

仮想通貨の売買手数料や出入金の手数料をゼロにしたとしても、スプレットを調整すれば利益を確保できるため、なんでも無料だからという理由で騙されないようにする事が重要です。


これから仮想通貨を購入しようとする方々も、スプレットと販売所には気をつけましょう。


そして、基本的に仮想通貨取引所を利用する場合は、販売所を使わずに指値注文ができる取引所を使いましょう。