投資に絶対はない

  • 割安株は暴落しずらい
  • ○○セクターは安定している

上記のようにリスクの高い銘柄と低い銘柄が区別されることがありますが、実際に相場を見ていると、どんなにリスクが低い銘柄であっても株価が下がる可能性はあります。

これから投資を始める人は「リスクの低い株だから安心して投資ができる」という感覚は持たれない方が賢明です。


大事なのは、リスクの高さや低さではなく、リスクの内容を把握した上で"備えること"です。

リスクに備えて投資をすれば、万が一の危険が起きたとしても致命傷を防ぐことは可能です。


ディフェンシブ株だって暴落する

株式市場では景気に反応しにくい銘柄のことを「ディフェンシブ株」と言います。

主に食品や医薬品など生活必需品を取り扱う企業、もしくは電力や鉄道などの社会インフラを運営する企業の銘柄は不景気でも値動きが安定しており、底堅い銘柄として認識されています。

そんな鉄壁と思われるディフェンシブ株でも株価が暴落することがあります。


2011年3月11日、東日本大震災と共に関東圏に電力を提供する東京電力HDの株価は2,121円付近から3ヶ月間で300円付近まで暴落、その後、1年3ヶ月程度で120円付近まで株価が下がります。

東京電力HD
出典:Google Finance

人が存在する限り需要が切れない電力会社の収益は通常は安定しているはずですが、東日本大震災によって福島原子力発電所の損害が社会的かつ経済的にも計り知れず、株価は元の水準に戻ることはありませんでした。

一生安泰と言われた電力会社でさえ、1つリスクによって株価が10分の1以下になってしまう良い例だと思います。


ずっと右肩上がりはありえない

先日、ウォーレンバフェット氏が33年間も投資し続けた金融株「Wells Fargo」の株式を全て売却したことを発表しました。

ウェルスファーゴ
出典:Google Finance

ウェルスファーゴの株価は2015年頃までは長い間右肩上がりを続けていましたが、その後株価は低迷しています。

長期投資家として有名なバフェット氏に選ばれ続けてきた銘柄であっても、一生成長し続けるわけではありません。

人間と同じで株もどこかで寿命はきます。

もしかすると、バフェット氏の代名詞であるコカコーラ株やApple株もいずれ手放す時が来るかもしれません。

そのぐらい株価に対してはシビアに見る必要があり、ずっと右肩上がりで成長し続ける銘柄はないと思った方が賢明です。


投資リスクの対処方法

投資リスクに対する対処方法は、主に以下の2つです。

【投資リスクへの対処方法】
    1. 投資先情報を徹底的に調査する
    2. 資産を分散させる

1つ目は先ほど挙げたようなリスクが低いとされる銘柄であっても徹底的にリスクを分析し、銘柄に関連する情報を全て調べ尽くすことです。

どんなにリスクが低いとされる銘柄であっても、リスク自体を把握できなければ高いリスクを負っていることと変わりません。

逆にリスクを把握するほど、損切りを即断できたり、取れる対象方法も的確になり、損失を極力小さくすることができるはずです。


2つ目は資産を分散させること。

リスク管理が難しい投資先ほど資産比率を抑えたり、逆にリスクを十分に把握できる銘柄ほど投資比率を上げていく方がリターンは高くなりやすいと思います。

最も最悪なパターンは高いリスク商品のリスクを把握せず、大金を投資してしまうパターンです。

これはリスクに対する対処がゼロなので、超ハイリスク投資になります。

仮想通貨やNFTが流行ってるから、とりあえず投資してみようみたいな人がこれに該当すると思います。

反対に高い配当利回りを出す高配当銘柄でもリスクを十分に知り、資産配分を上手に調節できる人の投資はリスクは低くなると思います。


投資はどれだけリスクを下げられるかが重要です。

それをしない投資は「ギャンブル」と呼ばれます。